マイケルジャクソンや、ハリウッドスター達がセンス良くかぶり、『ハリウッド・ハット』なんて呼ばれることもある、通称『パナマ・ハット』。パナマハット愛好家が、世界中にいるほど、世界で最も有名で愛用されている帽子。

本当のパナマハットの産地は、赤道直下のエクアドル

出典 http://www.barrancospanamahats.com

本当のパナマ・ハットは、エクアドルでしか育たないパハ・トキージャという、強くしなやかで、繊細な繊維をもつ椰子の一種の葉から作られるもの。そして、エクアドルでも、気温・湿度ともにパハ・トキージャを加工するのに、最適なモンティクリスティで代々編まれてきたのです。ファッション性の高さと、優れた加工技術、実用性を兼ね揃えたモンティクリスティのパナマ・ハットは、セレブ御用達の高級帽として人気も高まっていきました。

でもどうして『マナマ』帽と呼ばれるようになったのか…

出典 http://en.wikipedia.org

パナマ運河建設時に、多くの労働者がこのエクアドル産のこの帽子を使っていた事が、パナマ・ハットと名付けられたきっかけ。というのが有力説。

その上、19世紀中頃は、エクアドルの名前は広く知られておらず、それらの帽子がエクアドル・マナビ県モンティクリステ(Montecristi)産であるのにも関わらず、"パナマ産(Made in Panama) "として商業的に販売されて、その後、1834年に時のセオドア・ルーズヴェルト大統領が、パナマ運河を訪問した際にかぶっていた帽子も、こちらの帽子。一気に”パナマ・ハット”という名前が広まりました。

今では本当のパナマハットを編めるのはこの街に20人

出典SUR Experience

2世代前はモンティクリスティに2,000人いたと言われる織士も今は20人。
若者に受け継ぐ教育は行われてはいるものの、彼らに匹敵する技術までは到着できないのが現状。

でも、いまでもモンティクリスティの街中では、帽子を編んだり乾燥させている風景があちらこちらで見られます!

シルクのような麦わら帽子!?

網目の細かさで、その値段が決定するといわれるパナマハット。

ここモンティクリスティでは、1つ300万円(製作者に払われる金額)のパナマハットを生み出す魔術師が住んでいるんです。

小さな家のなかで魔法の技術を発見

出典 http://www.brentblack.com

アメリカの高級帽子会社『ブレント・ブラック(Brent Black)』のオーナーが、モンティクリスティの小さな村『ピレ(Pile)』で、その技術を発見したのは1988年。

小さな家のなかでパナマ帽を20年間編み続けているシモン・エスピナル(Simón Espinal)氏。

かぶっていること忘れてしまう魔法の帽子

出典Blent Black

シモン・エスピナル氏の作る帽子は、世界一繊細な編み方でしなやか、それでいて丈夫という、誰にも真似する事の出来ない技で編まれた帽子として、パナマ・ハットとしては破格の値が付けられる様になりました。彼の帽子を手にした人は「まるでシルクの様で、太陽にかざしてもその編み目から光が漏れる事がないほど、密に編み込まれて、帽子を冠っている事を忘れる程の軽さ」と言います。そして、旅行鞄に丸めて詰め込んでも、丸めてポケットに入れて持ち運んでも、かぶる時には元の帽子の形が崩れることがない魔法の帽子。

シモン・エスピナル氏は言います。

ブレント・ブラックと20年間続けてきた僕の仕事のおかげで、僕の人生は変わることができた。生まれ育った村に、家族のために家を買う事ができた。冷蔵庫だって机だったある。この状況が続けられるように、毎日神に祈りながら、帽子を編み続けています。

出典 http://theglobewearshats.tumblr.com

彼は、いまでも、年間3−4個の世界最高級パナマハットを生み出しています。

この記事を書いたユーザー

市川 芽久美 このユーザーの他の記事を見る

『旅行』に関係する仕事をやれるだけやってみようと思い、日本とヨーロッパの旅行会社、航空会社、旅行業界誌、旅行展示会と経験してきました。その中で、日本人にとって、潜在的な魅力がまだまだあると感じた中南米。仕事でのご縁があり、エクアドルへ。
生活、文化遺産、自然など南米の魅力を自分の目で再確認した今、より多くの人に、南米の魅力を実体感してもらいたい、伝えていきたいと思っています。
また、日本への興味が高いラテンアメリカの人たちに“美しい日本”を案内し、双方向の旅の紹介をしています。
『SUR スール』代表 Facebookページ: surexperience

権利侵害申告はこちら