2016年新語・流行語大賞は「神ってる」に決定。広島カープ・鈴木誠也選手が2試合連続決勝打を放った際のインタビューで緒方監督が言った一言が選ばれました。

その他、トップテンには、「聖地巡礼」「トランプ現象」「ゲス不倫」「マイナス金利」「盛り土」「保育園落ちた日本死ね」「ポケモンGO」「(僕の)アモーレ」「PPAP」「復興城主」といった言葉が並びました。

そんな中、こんな疑問が。

新語・流行語大賞に選出されて、今でも普通に使ったり耳にしている言葉ってどれだけあるのだろう? と。例えば「ダメよ~!ダメダメ」で今や笑いを取ろうとする人はいないけど、「今でしょ!」はまだイケる感じがしますよね。気になったら調べないと気がすまないので遡ってみました。

この新語・流行語大賞が始まったのは32年前の1984年(昭和59年)から。大賞だけでなく、ノミネートされたものでも、未だに耳にする語などを太字にし、解説を入れました。

1984~1990年

・1984年
新語 :オシンドローム  
流行語:まるきん まるび
※流行語 銅賞:疑惑(週刊文春のスクープ「三浦知義のロス疑惑」から)

・1985年
新語 :分衆
流行語:「イッキ!イッキ!」
※新語 銀賞:パフォーマンス(石橋政嗣 社会党委員長が発したことから)
 表現賞:キャバクラ(キャバレーのような時間制料金とクラブの高級感を合わせた感じの風俗として急増)

・1986年
新語 :究極(マンガ「美味しんぼ」から)
流行語:新人類
新語 :激辛(煎餅店の神田淡平から)

・1987年
新語 :マルサ(映画「マルサの女」から)
流行語:懲りない◯◯

・1988年
新語 :ペレストロイカ
流行語:「今宵はここまでに(いたしとうござりまする)」

・1989年
新語 :セクシャルハラスメント(福岡の出版社に務めるOLが起こした訴訟が発端とされる)
流行語:オバタリアン

・1990年
新語 :ファジィ
流行語:ちびまる子ちゃん(現象)

この年までは新語と流行語に分かれて大賞などを決めていました。84年「疑惑」は、社会を揺るがせた事件がきっかけ。言葉としては普通に思えますが、頻繁に使われるようになったのはこれ以後だと思います。

85年「パフォーマンス」、89年「セクシャルハラスメント(セクハラ)」などは、外国語として元々あった言葉ですが、使いやすくて便利だから日本でも定着した感じ。ちなみに「キャバクラ」のキャバレーはフランス語、クラブは英語というおかしな外来語ミックスの和製語です。

86年「激辛」はラーメンからきたかと思いきや煎餅だったとは。

1991~2000年

・1991年
「…じゃ、あ~りませんか」

・1992年
「うれしいような、かなしいような」
「はだかのおつきあい」
※銀賞:カード破産(多重債務問題、消費者金融問題などからクローズアップ)

・1993年
Jリーグ

・1994年
「すったもんだがありました」
イチロー
「同情するならカネをくれ」

・1995年
無党派
NOMO(野茂英雄)
がんばろうKOBE

・1996年
「自分で自分をほめたい」
友愛/排除の論理
メークドラマ

・1997年
失楽園
※トップテンより:マイブーム(女装、バンド活動、マンガ制作など、多趣味で注目されたみうらじゅん氏から生まれた)

・1998年
ハマの大魔神
凡人・軍人・変人
「だっちゅーの」

・1999年
ブッチホン
リベンジ(西武・松坂大輔投手が4月21日の対ロッテ戦で負け投手になった際、「次はリベンジします」と言ったことから)
雑草魂
※トップテンより:学校(級)崩壊(学校で子どもが教諭に従わず勝手な行動を取り、授業が成立しないなどのケースが増えた事から)カリスマ(ファッションショップ「egoist」の店員がそう呼ばれるようになってから、とのこと)

・2000年
「おっはー」
IT革命

90年代は、野球関連からが多いです。「マイブーム」、「リベンジ」、「カリスマ」などは今やすっかり普通の言葉として定着した感じ。個人的に「ブッチホン」は未だに“?”です。

2001~2010年

・2001年
小泉語録(米俵百俵、聖域なき構造改革、など)
※トップテンより:ドメスティック・バイオレンス(DV、家庭内暴力という意味)

・2002年
タマちゃん
ワールドカップ(中津江村)

・2003年
毒まんじゅう
「なんでだろ~」
マニフェスト

・2004年
チョー気持ちいい
※トップテンより:サプライズ(自民党・武部勤氏が言ったことから)

・2005年
小泉劇場
想定内(外)(ライブドア堀江貴文氏の発言から)
※トップテンから:萌え~(秋葉原のメイドさんグループから)

・2006年
イナバウアー
品格
※トップテンより:メタボリックシンドローム(日本内科学会が、肥満が及ぼす病気のリスクが高い警鐘を鳴らすため使用したことから)

・2007年
「どげんかせんといかん」
ハニカミ王子

・2008年
グ~
アラフォー(ヒットドラマ「Around40」から)

・2009年
政権交代
※トップテンより:草食男子(日経ビジネス・オンライン版で命名されたのがきっかけ)

・2010年
ゲゲゲの~
※トップテンより:女子会(居酒屋「笑笑」の“わらわら女子会”というプランメニューから)
「~なう」(Twitterでつぶやく際、文字短縮できて伝わることから多様に)

大賞はインパクトが強いからか、長く使われる言葉になりにくいのでしょう。トップテンに入った、「DV」、「メタボ」、「アラフォー」は略語で浸透しましたね。「草食男子」、「女子会」など、女性目線の言葉が多いようにも感じます。

2011~2015年

・2011年
なでしこジャパン

・2012年
「ワイルドだろぉ~」

・2013年
「今でしょ!」(塾講師・林修さんのCMで言った決めセリフから)
「お・も・て・な・し」
「じぇじぇじぇ」
「倍返し」

・2014年
「ダメよ~ダメダメ」
集団的自衛権

・2015年
爆買い(特に、日本で中国人旅行者が大量に商品を買い求める様子から)
トリプルスリー

「今でしょ!」の林修さんは、テレビでレギュラー番組数本を持つほどの売れっ子タレントに。何がきっかけで人生が変わるかわかりませんね。

振り返ってみると、芸人の一発ギャグは多いです。一発だから一年も過ぎると古く感じてしまいますが、でも、古いギャグが年末に紹介される機会ができているので結構名誉なことでしょう。あとは、プロ野球や五輪の関連が多いですね。

日本の世相、時代が、たった一言で走馬灯のように蘇ってくるとは、言葉が保つ力は計り知れません。

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