ハリウッドで引く手あまたの女優がいます。美しさの陰に、壮絶な家庭内暴力の過去を持つ女性です。

女優シャーリーズ・セロン

シャーリーズ・セロンさんは、身長177センチ。
ハリウッド屈指の美人女優でありながら、肉体改造を伴う徹底した役作りでも知られ、人気と実力を兼ね備えています。

1975年8月7日南アフリカ生まれの女優。『すべてをあなたに』('96)『ディアボロス/悪魔の扉』('97)でたちまち有名になり、その後も、ウディ・アレン、ラッセ・ハルストレム、ロバート・レッドフォードと名だたる監督陣と仕事をする。『モンスター』('03)では役作りのために10キロ以上増量し、アカデミー賞主演女優賞、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞などを総なめに。

出典 http://www.elle.co.jp

出典 https://www.amazon.co.jp

熱狂的ファンを持つ映画『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015)では、頭を丸刈りにして勇ましいフュリオサ役を演じ、観客を驚かせました。

南アフリカに生まれて

Licensed by gettyimages ®

1994年に完全撤廃されるまで、南アフリカはアパルトヘイト政策(人種隔離政策)が敷かれていました。人種が分断され、黒人が虐げられる、白人至上主義の国でした。

シャーリーズは、南アフリカ共和国で道路建設会社を経営していたフランス系の父親と、ドイツ系の母親の間に1人娘として生まれました。

出典 http://news.ameba.jp

父のチャールズと、母のゲルダ

出典 http://www.dailymail.co.uk

"My dad was a big guy, tall, skinny legs, big belly," Theron told Sawyer. "[He] could be very serious but loved to laugh as well, and enjoyed life. He also had a disease. He was an alcoholic."

出典 http://abcnews.go.com

「私のパパは大柄だったわ、背が高くて、細い足で、お腹が大きくてね」とセロンは話します。「彼はとってもシリアスになれたし、笑うことも好きで、人生を楽しんでいたの。彼はまた、病気も持っていた。アルコール依存症だったのよ」

パパはアルコール依存症だった

Licensed by gettyimages ®

チャールズさんは性依存症も伴っていた為に、家庭環境は平静ではありませんでした。母ゲルダさんは、暴力を振るわれる毎日。

Theron says her father never physically abused her, but concedes "he was a verbal abuser."

出典 http://abcnews.go.com

父親は決して自分に肉体的な虐待はしなかったと、セロンは言います。が、「言葉で虐待する人でした」と認めています。

そんな中、悲劇が起こりました。

それは15歳の時に

Licensed by gettyimages ®

It happened one night when Theron was 15 years old and had just returned home from boarding school.

出典 http://abcnews.go.com

セロンが15歳の時、ちょうど彼女が寄宿学校から戻った夜にそれは起こりました。

チャールズさんは、彼の弟ダニーさんと共に酔って帰宅した後に、暴れ出したのです。

When he arrived home, her father began shooting, first at the locked gate to the home, then through the kitchen door, according to her mother's later testimony.

He began banging angrily on the door of Charlize's bedroom, saying, according to the testimony, "Tonight I'm going to kill you both with the shotgun."

出典 http://abcnews.go.com

シャーリーズの母親の証言によれば、父親は帰宅すると銃を撃ち始めました、最初に鍵のかかった家の門を、それからキッチンを通り抜けてドアを。

彼はシャーリーズのベッドルームのドアを激高して大きく叩き始め、証言によれば、こう言いました、「今夜、俺はショットガンでお前たちを殺してやる」と。

'The next moment I heard a number of shots being fired. I don't know how many, and then I heard my mom screaming hysterically.

出典 http://www.dailymail.co.uk

「次の瞬間、私は何度か拳銃が火を噴く音を聞いたの。何度だったかは分からない、それから、ママがヒステリックに叫んでいるのが聞こえたの」

撃ったのは、ママだった

Licensed by gettyimages ®

'My mother was sitting in a corner of the bedroom crying and she said, 'Charlize, I've shot them. I've shot them.' I can only state that my mother had not had any alcohol at any stage. She was sober.'

出典 http://www.dailymail.co.uk

「母はベッドルームの隅に座って泣いていて、そして”シャーリーズ、彼らを撃ってしまった。撃ってしまったわ”って言ったわ。私に言えるのは、ママはその間にアルコールを飲んだりしていないってこと。彼女は素面(しらふ)だったの」

ゲルダさんはシャーリーズさんを守るために自らの銃を持ち出し、夫であるチャールズさんと、その弟ダニーさんを撃ったのです。

チャールズさんは死亡。ダニーさんは傷を負いました。

南アフリカでは家庭に銃があるのは普通の事だと、シャーリーズさんは言います。それが悲劇を生むきっかけになってしまうとも。

"I know what happened," she said. 
"And I know that if my daughter was in the same situation, I would do the same thing."

出典 http://www.dailymail.co.uk

「私には、何が起こったか分かっている」とシャーリーズさんは言いました。
「そして、もし自分の娘が同じ状況になったら、私も同じようにするってことも分かっているわ」

証言の正当性が認められて

Licensed by gettyimages ®

ゲルダさんが罪に問われることはありませんでした。

母親に対しては正当防衛が認められ、その後彼女は破産寸前だった会社を5年で立て直し、シャーリーズを女手一つで育て上げました。

「母は何度も私の人生を救ってくれた」と母親への愛と敬意を表し、母が南アフリカ共和国からアメリカへ移住することをためらっていたシャーリーズの背中を押して応援し、またその母の存在があったからこそ、その後、子供時代の衝撃的な過去を乗り越えることが出来たとも語っています。

出典 http://news.ameba.jp

アメリカン・ドリームを生きる

事件の翌年、シャーリーズさんはモデルコンテストで優勝。
ミラノやヨーロッパでのモデル業を経て、17歳でニューヨークへ。バレエダンサーを目指しますが、膝を怪我して断念。

女優を目指し、ロサンジェルスに移住したのは18歳の時でした。

抜群の美女でありながら、英語に訛りがあるせいでオーディションでは落とされ続け、ついに所持金がつき、故郷の南アフリカに帰らなくてはならなくなったころ、銀行で起こったトラブルにブチ切れていたところをスカウトされ、彼女のシンデレラストーリーが始まりました。

出典 http://www.elle.co.jp

シャーリーズさんの母国語はアフリカーンス語。英語は喋れませんでした。何百本もの映画とテレビを観て、必死に英語を習得したそう。

美しさだけではない、相当な努力があったことが想像できます。

名実ともに人気女優に

Licensed by gettyimages ®

シャーリーズさんの成功は、ゲルダさんと共にありました。その美貌はもちろん、高い演技力とストイックな役作りで評判を博します。

2003年、連続殺人犯を演じた映画『モンスター』で数々の主演女優賞を獲得。名声も手にしました。アメリカに渡ってから、10年目のことでした。

2006年の米『The Hollywood Reporter』誌では、上位7番目の高額出演料女優として記されるまでに、成功への階段を登りつめます。

出典 http://news.ameba.jp

そして、ママになった

シャーリーズさんと息子さん、娘さんの掌。

今、シャーリーズさんは結婚を選ばず、2人の養子を引き取り、シングルマザーとしても生きています。まだ幼い子どもたちの育児も、ゲルダさんがバックアップしているとのこと。

仕事がオフの時はシャーリーズもしっかり子育てをしているが、かなり躾に厳しいママ。今年2月に駐車場でぐずっていたジャクソン君を叱っているところをパパラッチに撮られ、「モンスター・ママ」と報じられてしまったが、世間の反応は記事とは正反対! 聞き分けのないわが子に手を焼く姿は共感を集め、彼女を支持する声が大半を占めた。

出典 http://www.vogue.co.jp

アメリカで掴んだ夢

Licensed by gettyimages ®

2007年、シャーリーズさんはアメリカの市民権を取得しました。
平穏な暮らしや夢を求めて多くの人が海を渡る時代。もしも、生まれた場所が過酷な環境だったら・・・。

シャーリーズさんの苛烈な過去、そして力強い生き方は、私たちに多くの事を考える機会を与えてくれています。

この記事を書いたユーザー

キタコ このユーザーの他の記事を見る

映画感想ブログ『世界映画博』やってます。第28回東京国際映画祭WOWOW賞選考委員。サッカー好きの元作家です。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス