待つ

幼いオラウータンは、1年近くも誰か助けてくれる人が現れるのをこの狭くて陽の当たらない空間でジッと待っていました。

捕獲

彼はインドネシアの森林近くの農地で赤ちゃんの時に捕まえられました。

たいていの場合がそうであるように、おそらく彼の母親はその時、殺されてしまったのだと思われます。

彼の身にいったい何が起きたのかは、判りません。しかし、2月に彼を捕獲した男は、その友人に彼を渡しました。その友人は、彼のための居場所を、この2軒の家の間に決めたのです。

家族のエンターテイメント用

「この家の主は、家族のためのエンターテイメントとして、このオラウータンを敷地内に鎖で繋いでおいたと言いました。」とオラウータン・インフォメーション・センターの創設者Panut Hadisiswoyoさんは語りました。

彼の名前は”Mingky”。

”Mingky"は、この状態でほぼ1年いました。彼の首には鎖でつながれ、チェーンは壁に固定されています。小屋もありません。代わりに足元には崩れたコンクリートが落ちています。家と家の隙間は約60㎝しかありません。”Mignky"のための物はそこには何もありません。

誰も助けてはくれなかった

飼い主は、毎日、彼に果物を与えていました。時々、ラッキーな日にはお米も少しだけ与えていたそうです。

毎日、子の傍を人々が歩いていました。でも、誰1人、”Mingky"を助けようとはしませんでした。

でも、数週間前に、突然、事は動きました。

救出

「アチェバラットダヤのBlang Pidie市の農村近くの家と家の間で、我々のチームが、推定年齢3歳の雄のオラウータンが2時間以上も鎖でつながれっぱなしにされているのを発見しました。明らかにこれは不法でした。」とHadisiswoyoさんは語りました。

オラウータン・インフォメーション・センターは、すぐに地元の野生動物保護局に通報しました。そして、警察と野生動物保護官、そしてオラウータン・インフォメーション・センターが現場に駆け付けました。


飼い主に対して、これが違法であると告げると、”Mingky"を引き渡すことに合意しました。”Mingky"はとうとう救出されたのです。

野生

飼い主は、このオラウータンは友人から引き渡されたものだと主張しました。

この不法な飼い主については、疑問が残りますが、”Mingky"を素直に引き渡したので、今回は告訴はしないことになりました。

”Mingky"には、まだ野生の気質が残っていました。知らない救助者たちに対して攻撃的だったのです。それでしかたなく、麻酔がかけられました。

違法ペット業者たちの犠牲

”Mingky"は違法ペット業者たちの犠牲になったオラウータンでした。
しかし、”Mingky"は約1年で救出されることができました。

今年4月には、タイのバンコクでは、2つの建物の狭い空間に閉じ込められたまま25年間過ごしていたサルがタイの野生生物フレンズ財団(WFFT)に救出されたばかりでした。

「私はこの17年間、たくさんの動物たちが苦しんでいる姿を見てきましたが、あのサルに関しては、おそらくワースト10に入るでしょう。」とWFFTの創設者エドウィン・ヴィーク氏は語りました。

出典 https://www.thedodo.com

25年間も狭い空間に閉じ込められていたサル

絶滅の危機

現在、パーム油農園がオラウータンの生息地を破壊し続けています。

パームオイルの原料となるアブラヤシの樹を植林するため、業者たちはオラウータンの生息地である原生林を広範囲にわたって伐採しています。

また、今回のように違法なペット業者によって、オラウータンの子供を捕獲するために、その母親を殺害するという行為も頻繁に行われています。

オラウータンは、絶滅の危機に瀕しています。

感謝

しかし、今回、”Mingky"が発見され、救出されたことは良いニュースでした。

”Mingky"には、虐待された過去が存在していることは事実でした。でも、もうその悪夢から救われたのです。

いずれ野生に

”Mingky"は現在、スマトラオランウータン保全プログラム(SOCP)で検疫のために保持されています。その後、彼にはリハビリプログラムが行われます。もし、そのすべてが順調に運べば、”Mingky"はいずれ野生に戻されます。

生命線

「現在、”Mingky"の安全は確保されています。」とオラウータン・インフォメーション・センターは発表しています。

同センターは、スマトラにおいてオラウータンにとっての生命線になっています。彼らはオラウータンを守るために、常に監視を続けています。

ツイッターのリンク先は、”Mingky"を発見して救出したオラウータン・インフォメーション・センターのウェブページです。寄付で彼らを支援することも可能です。

参考資料

こんなオラウータンのお話も

最後に

インドネシアのパーム油農園の植林のための森林伐採により、オラウータンの生息地である原生林が失われているということを、いったいどれだけの日本人が知っているのでしょうか?

そのパーム油は日本にも輸出されています。パンや菓子、カップ麺に使われています。日本人はこのパーム油を大量に摂取している民族なのです。パーム油は体に悪いと言われています。下記のそれについてリンクをしておきます。

自然を破壊して作られるパーム油、それを知らずにおそらく毎日食べている私たちは、オラウータンが絶滅の危機に瀕している原因を作っているのですが、そのパーム油によって、私たち自体も命を危険に晒しているみたいです。なんとも皮肉な現実です。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。

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