ユダヤ人は頭が良く、成功者やお金持ちが多いとされますが、それはなぜでしょうか? ユダヤ人が選ぶ成功者とはどんな人物なのでしょうか? 世界のユダヤ人が発信する記事から、この謎を紐解いてみたいと思います。

最も影響力のあるユダヤ人

イスラエル発のエルサレム・ポスト紙は、「最も影響力のあるユダヤ人50人」を発表しています。そのうち、「ファイナンス、エコノミクス、ビジネスの世界で、最も影響力のあるユダヤ人」という項目に、注目すべき人物がいました。

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン(Janet Yellen)議長は、「もし、ジャネットが風邪をひけば、グローバル経済が風邪をひく」と言われるほどの影響力を持つ人物です。彼女は、イエール大学で博士号を取得しています。ユダヤ人がFRBの議長を務めるのは、彼女で3人目なのだそうです。FRB史上初の女性議長でもあります。ちなみにFRBのNo.2スタンレー・フィッシャー(Stanley Fischer)副議長もユダヤ人です。

また、オバマ大統領のチーフ・エコノミック・アドバイザーであるジェフリー・ジエンツ(Jeffery Zients)氏は、ワシントンでは誰もが知る、オバマ大統領の経済政策を支える人物です。

このようにアメリカで大きな成功を収めている人物の中には、ユダヤ人も多く含まれているようなのです。お金持ちという意味では、2016年にForbes.comが発表したアメリカのトップ400人の富豪の中には、21カ国から、アメリカンドリームを実現させた42人の外国生まれの人物がいて、最も多いのがイスラエル生まれの6人でした。

ユダヤ人が脱帽する投資のプロ

そんなユダヤ人の成功の極意を探ろうとしていたところ、「ウォーレン・バフェットは、ユダヤ人ではないが彼の教訓は、ユダヤ人らしい」という記事に出会いました。

ユダヤ教のラビ・ジョン・グロス氏(Rabbi Jon Gross)は、アメリカの著名な投資家ウォーレン・バフェット氏について、アメリカのユダヤ人のコミュニティー団体オーソドックス・ユニオン(Orthodox Union)に次のような記事を書いて、彼の投資手法を賞賛しています。

ウォーレン・バフェット氏がいつも言っているのは、証券投資のヒントではありません。その代わり、特別な原則という形の知恵を与えてくれるのです。彼が優れているのは、その原則を、あらゆることに当てはめる力です。それは、簡潔で、面白みがあって、説得力があって、とても分かりやすいものです。

ウォーレン・バフェット氏の原則は、表面的には、株式市場への投資、ビジネス経営の手法、ファイナンシャル・レポートの理解の仕方、といったような必須のことのように見えますが、それを実践した人は、その原則がどんなに効果的かということを証明できるでしょう。

ユダヤ教の聖典の中にも投資の極意が?

多くのユダヤ教の聖典の中にも、投資のアドバイスのように聞こえる言葉があります。たとえば、ことわざ(Proverbs)の本の中には、こんな言葉が見つかります。

「賢い者は夏に集める The wise one gathers in the summer.」
「未知のものを支配する者には困難が待っている Harm awaits him who cosigns for a stranger.」
「富を広げようとする者には、利益があるだろう One who spreads out (his wealth) will see a profit.」

出典 https://daily-ands.jp

これらの詩を簡単に読み解くと、お金は、適切なタイミングで投資するべきであり、ポテンシャルのあるビジネス仲間については、バックグラウンド・チェックを行うべきであり、そして、資産を分散して投資するべきである、というふうに理解できます。すべて正しいアドバイスです。

しかしながら、ユダヤ人の伝統では、これらの詩を寓意的に解釈してきました。これらの詩をきちんと解釈すれば、「知恵は宝石よりも価値があり、あなたが望むものすべてにおいて、それに匹敵するものはない better than rubies, and no goods can equal it.」ということになります。

同様に、ウォーレン・バフェット氏の投資の原則も寓話的に見ることができます。バフェット氏の執筆やスピーチをきちんと解釈できる人物ならば、その原則には、お金よりもずっと価値のある、財産を導く知恵がパールのように詰まっていることに気がつくでしょう。

ウォーレン・バフェット氏の教えについて深い意味を探り続けて分かったことは、ユダヤ教の教えやユダヤ人の伝統的な価値観の中にある、モラルや、倫理、人格形成の重要さということでした。

さらに、ウォーレン・バフェット氏の師匠ベンジャミン・グラハム氏は、こんな言葉を残しています。

「値段とは、あなたが支払うもので、価値とは、あなたが手にいれるものです。 Price is what you pay, value is what you get.」

出典 https://daily-ands.jp

このコンセプトは、偉大なユダヤ教のラビ・エリヤの最後の教えについての有名なお話にも描かれています。ユダヤ教は、この世を次の世の控えの間とみなします。この世でのチャレンジは、この世にいる間に、可能な限りいかにたくさんのメリットを享受するか、ということなのです。人は人生を通して、何に時間や、お金やエネルギーを使うかという選択をします。それこそが、我々が払う値段であり、人生の選択の結果が、我々が手にいれる価値です。そういった選択を導く原則こそが、価値なのです。

富は1日にしてならず!

最後にエルサレム・ポスト紙から、投資の極意がわかるこんな記事をご紹介いたします。
すべてがリモートコントロールされた今日の社会で、人々は、目を閉じて、ジャンプして、歌を歌って・・・。気がついたら天使レベルにまで到達している、なんてことが起こるのではないかと考えてしまってはいないでしょうか。

本当に高みに上り詰めようと思ったら、立派な人間になるべく、日々の努力が欠かせません。そして7週間後、振り返ってみたら、どんなに遠くまでたどり着いたのか気がつくでしょう。

富を築いていくことも同じ。ファイナンスに関して自分で責任を持たなければならないのです。将来、しっかりとした富を築きたいのなら、今から、自分にとってお金とは何かを考え、お金を貯めなければならないのです。ロトを当てにしてはいけません。(2016年4月28日付 The Jerusalem Postオンライン版)

林 立恵
早稲田大学政治経済学部、大学院法学研究科卒業。法学修士。政府系金融機関・外資系金融機関に勤務し、融資審査業務などを担当した。現在は国際機関勤務の夫、子供2人と共にアジア圏在住。

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