大麻は必ずしも『悪』なのか?

先日、女優の高樹沙耶(本名・益戸育江)容疑者が大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕されましたね。

高樹容疑者はもともと、医療用として大麻が認められるよう活動をしていました。海外では、すでに医療用として大麻が認められているそうです。

大麻は、ガンなどの治療による痛み、不安、不眠、食欲不振などを和らげることができるそう。

たとえば、自分の家族が長年、病気により苦しんでいたら?毎日苦痛に顔を歪めていたら?

和らげる方法があるならば、やってあげたい!!と思う家族の気持ちも理解できなくはありませんね。

生きる為に自ら、大麻を使用した山本正光さん

2000年に、肝臓ガンと診断された山本さん。2014年10月には、余命半年〜1年と宣告されたという。抗がん剤による治療に効果が見られなかった山本さんは、海外でのガン治療について調べ、【大麻】が有効であるという結論に至った。

もちろん大麻が違法であると認識していた山本さんは、厚労省や法務省に問い合わせた。

『合法的に大麻を使用する方法はないか』

答えは『合法的に使用する方法は、ない』というものだった。

そこで日本の大手製薬会社にも『自分の身体を医療用大麻の臨床試験に使って欲しい』と申し出たが、製薬会社からは『日本での大麻を使用した臨床試験はできない』と断られたという。

自宅で大麻を栽培、使用

抗がん剤による効果もみられない、合法的に大麻を使用することもできない。そこで山本さんは、違法であることを承知の上、生きる為に【自宅で大麻を栽培し、使用】を始めたそうです。

大麻は通常、春に種をまき3〜4ヶ月ほどで収穫できるまで育つという。温度と照明さえきちんと管理すれば一年を通し室内栽培も可能だそうです。

そして、自家栽培した大麻を使用した山本さん。痛みが和らいだ上、食欲が戻り抑鬱的だった気分も晴れ、そして何より腫瘍マーカーの数値が20分の1に減り、改善の兆候が現れたそう。

しかしながら、その生活は長く続かなかった。2015年12月東京都の路上で大麻所持の疑いにより逮捕されてしまいます。

そこから、【山本医療大麻裁判】が始まったのです。

裁判を傍聴した女子中学生の裁判記録

母と共に、この裁判を傍聴したという女子中学生Aさん。この裁判のレポートが、『中学生離れした文章だ』『山本さんが残してくれた遺産だ』と話題になっています。

このAさん、学校で【裁判を傍聴する】という課題が出され、たまたま行き着いたのがこの【山本医療大麻裁判】だったそう。

そこには、中学生の女の子が自分なりに調べ、考え抜いたことがレポートとしてまとめられていた。

日本と諸外国、大麻に対する認識の違い

依存性について、例えばコーヒーが20%としたら、大麻は14%だという数字に驚いた。

また、実際がん患者にいたみ止めや抗がん剤として使われているものより副作用がなく、致死量が存在しないこと。WHOが、同じ様に認めていて、G8の中で医療用としても使われていないのは日本だけということも初めて知った。

休廷になった時に母が、祖父の闘病生活を思い出したようで「おじいちゃんがモルヒネを投与すると副作用があったの。もし、副作用もなく脳もおかしくならず、痛みが消えるなら、使ってあげたかった。」と、話したのを聞いて心が動いた。この日は弁護団からの主尋問、そして検察官からの反対尋問と続いた。被告人の山本さんは車いすで、法廷にずっとすわって裁判の様子を伺っていた。(体調は大丈夫なのかな)と心配になっていった。

出典 http://iryotaima.net

やはり薬物関連で一番懸念されることと言えば【依存性】についてであり、大半の薬物が依存性をもつもの、『やめたくてもやめられない』という状況に陥りますよね。

しかしながら大麻の依存性については決して高いとは言えない数値が出ています。Aさんの母も言っている通り,身近な家族が痛みに苦しんでいるのならば使ってあげたいと考えるのはごく普通の感覚と言えそうですね。

2014年にはアメリカ合衆国のコロラド州ですべての成人に対し、嗜好品としての大麻を認める法律が施行されました。

またオランダでは『コーヒーショップ』と呼ばれる大麻販売店が存在し簡単に大麻を入手、使用することができます。

このように今、世界中で【大麻解禁】の動きが高まっているようです。

やはり、ノーリスクではないと思われる大麻

依存性がなく、致死量を摂取することは現実的に不可能、死亡例もない、多幸感がある、痛みを軽減できる。と説明されるとなんとなく【悪】ではないのかも??と思わざるを得ません。

しかしながら、非合法である以上やはりリスクも大きい大麻。

大麻による効果は個人差があるようで、多幸感を感じる場合もあれば『不安』『恐怖』『パニック状態』に陥る場合などもあるそうです。

そのような状態になったときには、人間なにをしてしまうのか想像がつきませんよね。もしかしたら罪のない他人が巻き込まれる可能性もあります。

そういった意味でも大麻合法化への道のりはとても長いと言えそうですね。

2016年7月25日、山本正光さん逝去

2016年8月2日、最終弁論と論告求刑が行われる予定だった。その日を待たずして山本さんは肝臓がんのため58歳という若さで逝去された。

7月23日頃に容態が急変したという山本さん。7月12日の公判では『大麻を医療に使えるようにしてほしい』『もしかしたら次は法廷にたてないかもしれないが、くたばらないように頑張ります』と言っていたそうです。

最後まで『大麻はがん治療に有効である。苦痛も和らいでいる』と主張し、『生きたい』という意思を明確にしていた山本さん。

病床での最後の言葉は『チクショー!』だったそうです。山本さんの無念がにじみ出ていますね。

今後、医療用大麻合法化に向けて山本さんが戦った裁判が生かされる日は来るのでしょうか。

救われる人、乱用する人

報道されている時には、反対論も含まれていて、様々な角度から私もこの裁判について考えているなか、母の従弟が製薬会社の研究員なので、意見をきいてみたところ、医療用大麻の終末医療へのハードルを下げることには賛成だが、効果のある投薬量は欧米人とアジア人では異なる可能性と、腫瘍マーカー低下は大麻の効果と論じるのはどうかということ、また救われる人と乱用する人のデータを慎重に判断する必要があるのではないかと答えがかえってきた。

私は、この問題については医療のことを正しく、はやく理解する必要があると思う。賛成論、反対論はいずれも医学の専門家が唱えているものだが、判断する司法の側は、医学についての専門家ではなく、裁判中も検察側の質問の意味がよくわからないことがあった。時間がかかるのも、今すぐそれを使いたい患者さんや医師にとっては問題である。公判中に、福田医師が、検察官からの質問で「論文を引用しているが、あなたが実験したのではない。」と、言われたときに「日本では研究も許されていないので、できないんだ。」と答えていたので研究環境も必要だと感じた。

判決を待たずに公訴棄却となった現実が、とても残念でならない。

この裁判は、憲法で定められた「生きる権利」が大麻取締法と比較してどれくらいの重さを持つか問うものである。憲法は日本の最高法規であり、国が国民の人権を侵害しないように権力者を縛るルールである。憲法が生きる権利を保障しているのであれば、その権利の方が、強いのではないかと思う。しかし、この裁判中に出された証拠がどのように採用され認められるのかは、重要な部分である為、裁判官がどの様にみていたのか知りたかった。中学生の私は何が正しいのか判断することが難しいので、判決を見届けたかったと強く感じている。

出典 http://iryotaima.net

もし仮に医療用の大麻しようが認められる日が来たら・・・。

おそらく救われる人は多くいると思います。本人が救われるという事は近くで患者を診ている家族も救われるということ。そうなれば確かに素晴らしい。

ただし、一部合法にするということは法の穴をかいくぐって乱用する人間も必ず出てくると思います。若年層にも薬物が蔓延している現代において、一部合法化となれば知識や判断能力に乏しい若年層が真っ先に犠牲になります。

合法化にするには、慎重な判断や法整備が求められます。とはいえ、現在進行形で病気に苦しむ人々がいるのも事実。両方のバランスを見ながらのスピード感が必要であると言えそうですね。

法廷に立った福田一典医師はこう語っている。

リスボン宣言という患者の権利を定めた国際規約があり、日本医師会も認めているが、それによると『患者は最新で最善の治療を受け苦痛を緩和される権利がある』これは基本的人権という以前の当然のことで医療という観点からすれば、大麻取締法4条の問題ではなく、医師も患者も選択肢のひとつとして使用できるべきものです。

出典 http://iryotaima.net

患者には最善の治療を受ける【権利】がある、と。

自らの人生をもって、この権利の行使を訴えた山本さん。山本さんの遺志を継いで今後、医療用大麻の使用が認められる日は来るのか。大変注目されるでしょう。

志半ばで逝去された山本正光さんのご冥福をお祈りいたします。

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