もう10年以上前くらいからでしょうか、男性を集めた料理教室が出来始めたのは。
その頃は、村上春樹さんの小説が男子ごはんの火付け役だったような気がします。
小説の中には料理の描写が頻繁に出てきました。
そして、その描写は、それまでの”男の料理”のイメージを一新するものでした。

筆者は単発で料理教室に参加するとき、男性ばかりを集めた教室以外の普通クラスにも、いまや男性の参加者がゾクゾクと増えていることを実感します。
料理教室は大概4人1グループで調理するのですが、必ずグループに1人男子が混じるようになりました。

出典筆者撮影

・ナンプラー風味の魚介のサラダ
・鳥スペアリブのグリルマリネ
・タコとジャガイモのケイパー風味
・黒オリーブとドライトマトの、おつまみスティック

20代独身男性の参加も珍しくありません。
草食系男子が一人混じっても、そこに居ることにもはや違和感はありません。

なぜ料理を習いに来たのか尋ねると、「一人暮らしを始めたから」当然でしょ、みたいな軽い答えが返ってきます。
そして、食が細く、「量、多いですよね」と、女子に同意を求めたり。(いや、筆者は丁度いいです。)

若い男子は料理を作ること、そして女子グループに1人混じることに、なんら構えたところもなく、こちらも気を使わなくて済むのですが、これが一定の年齢以上のオトコになると、そうはいきません。


一度、30代半ばと思われる歯医者の男性と同じグループになった時のこと。
カツオのたたきを筆者が担当したのですが、教室は家庭用のガスコンロの火力と同じで、しかもテフロン加工のフライパンで焼くよう言われました。料理屋さんの強いバーナーなどではなかったわけです。

外は薄くパリっと、内側が生というのが本来のたたきだと、それくらい筆者もよくわかっております。
しかし、あまり表面がパリっとしない焼き具合に案の定なってしまったのでした。

歯医者のオトコはカツオのたたきを一口口にすると、「もっとパリっと焼けなかった?」と責め口調で物申しました。
歯医者が歯科衛生士の助手に言うように。

出典筆者撮影

その時のカツオのたたきと水菜のサラダ

男性ばかり集めた教室では、一瞬のうちに序列ができ、偉そうに指示する人など出てくるそうで、「会社とやってること同じよ」と料理教室の先生。
女性たちのグループのように、皆で譲りあって仲良くやりましょうという心構えが薄く、教える方も男性ばかりの教室は実はとてもやりにくいのだと言います。

ゴミ1つ出さなかったような団塊の世代の男性が、リタイア後に習いに来たケースは最悪です。
意味も無くお偉く、お膳立てを周りの者がしてやらなければならないことが多く、そして、サラリーマン時代の話を一方的に話したり、食べ物の蘊蓄を語ったりします。それは会話ではなく、独演会。
サラリーマン時代は、飲み会に義理で付き合う女子社員にこうやって一方的に語っていたのでしょう。
もはや会社は定年退職(或いは早期退職)したわけで、料理教室は会社組織ではないのだから、頭切替えて貰わないと。


平日会社でオッサン達からかけられるストレスから、休みの時くらい解放されたい筆者は、このテのオッサンは勘弁です。 友達と一緒に料理教室に参加するときは、一定年齢以上のオッサンの居ない席に座ろう、と予め示し合わせるほど。

団塊の世代は、どこへ行っても、いつまでたっても、本当に色々な課題があります。 
ご本人達も大変なのでしょうが、周りも(きっと奥さんも)大変。

舌が超えているだけで料理の腕は初心者である歯医者も、専門的に料理を学ぶなら調理師学校(夜学アリ)へ行くべしです。様々なレベルの人が集まる町の料理教室で、自分が求めるレベルを人に押し付けるものではないでしょう。

ここが会社や専門学校ではなく、休日の料理教室であることを理解する協調的男子なら、料理教室に参加していても疎ましくはないのですけれどネ。

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