毎日、会社に行くのが辛い、朝起きてもう今日こそは休んでしまいたい、通勤電車の中で会社の最寄駅に近づくにつれてお腹が痛くなる…。そんな人も多いのではないでしょうか。今回は、聞くと不思議と体ごと弾みたくなる、昼からの会議もどうでもよくなるような音楽をご紹介します。

1. チャンチキトルネエド「ニシヘヒガシヘ」

昔の日本でよく見られた「チンドン屋」をご存知でしょうか。ピエロのような服装や奇抜な服装をして顔を白く塗り、太鼓を叩きながら笛を吹き、道を練り歩く人々です。最近では、NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」のオープニングテーマを思い出していただけると雰囲気がわかりやすいのではないかと思います。

生きるってこういうことだ!

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チャンチキトルネエド「CHERRIO」(チェリオ)

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チャンチキトルネエド 活動開始当時(東京芸術大学在学時代)

あら不思議。さっきまで、目の前の資料しか見えなかったのに、体が自然に動き出します。疲れた目をしてコーヒーを運ぶ同僚も、「お世話になります」と電話の前で頭を下げている上司もどこか遠い世界のことのよう。

会社が何だ。生きるってもっと激しくて、哀しくて、楽しいことなのではないか。そんなことを教えてくれる音楽がチャンチキトルネエドの音楽です。

2. 奇才・本田祐也の生きざま

このチャンチキトルネエドの音楽を作曲しているのが故・本田祐也さんです。本田祐也さんは、音楽研究をしていたお父さんとピアノ教師のお母さんの間に生まれ、幼い頃をフランスで過ごしました。

日本に帰国してからは「日本では足が遅いとバカにされる」という発想から尋常ではない情熱で陸上に打ち込んでいました。高校卒業後には東京藝術大学に進学。「チャンチキトルネエド」の活動を始めました。

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作曲家・本田祐也(2001年撮影 写真:小沼慶太郎)

彼は一言で言えば、音楽のためにあらゆる感覚を研ぎ澄まして生きた、エキセントリックな青年でした。音楽一家に育ちながらもストリートに憧れ、深夜の体育館で友達とバスケットボールをしながらピアノを弾き、マイケル・ジョーダンも塚本晋也のTETSUOや松本大洋もラーメンも新宿思い出横丁もビリヤードも大好きで、とにかく歩いて地球のどこまでも行けると信じていて、東京の街にあらゆるファンタジーを見出し、それらを吸収し、作品をつぎつぎと繰り出していました。

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写真:小沼慶太郎

本田祐也さんが作曲した作品は周囲のアーティストにも多大な影響を与えました。

”人間の疾走感”を表現するためのプログラミングコードのような複雑な音符の羅列。難易度も高く、演奏家に対して挑戦的な本田作品。

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本田さんは「肉体限界のスピードに挑戦」という言葉を残しています。圧倒的なワクワク感と、目の前を駆け抜けて行くような爽快なメロディー。この音楽は「肉体限界」を超えた演奏家が音で見せてくれる「俺たちは超えられたぞ。さあ、あなたは?」という問いかけにも受け取ることができます。

3. 本田祐也は突然夏の花火のように散る

2004年6月20日。本田祐也さんは、何の前触れもなく、突然この世を去りました。26歳でした。サックス演奏家の鈴木広志さんは本田祐也さんについてこう言います。

「あいつ着てるもんとかもすごかったけど、曲も、もらうたびに、コレか!ていう衝撃があって。試験で演奏したら先生達固まってた(笑)。なんか、すごかった。演奏する場所も材木置場の上とか。」

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世に出ないまま未完に終わった作品が数多くある /作曲風景 大阪grafにて 写真:小沼慶太郎

4. 本田祐也の楽曲は死なせない

チャンチキトルネエドは本田祐也さんの亡くなった後も2013年まで本田祐也さんの楽曲を演奏し続けました。世に出ないまま未完に終わった作品も多くあります。嵐のように人生を駆け抜けた奇才・本田祐也さん。

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2002〜2004年頃に本田祐也が遺した楽譜など(CD「ニシヘヒガシヘ」ライナーノーツより)

2014年、その楽譜をドイツで現代音楽をしている打楽器奏者・渡邊理恵さんが地道にPDF化して記録していたことがわかったのです!

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「チェリオ」初期版スコアより抜粋(作曲:本田祐也)

本田祐也さんの楽曲を、別の誰かが演奏することで彼自体がなくなった後も「彼」は生き続ける!演奏することで亡き本田祐也さんと対話ができる!

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打楽器奏者・渡邉理恵

そう考えたチャンチキトルネエドの制作に携わった金森香さんは「本田祐也の作品整理室」を始めました。現在、クラウドファンディングサービス READYFORでは本田祐也さんの楽曲を後世に残すための資金を集めています。

楽曲がしっかりとした形で残されれば、あなたの好きなアーティストが演奏してくれたり、コラボレーションしてくれたりするかもしれません!平日頑張って働いて、週末にお酒でも飲みながら本田祐也さんの曲に合わせて体を揺らすことができたら…!どんなにか贅沢な時間でしょうか。

本田祐也さんについて語るアーティストたち

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カメラマン・小沼慶太郎さん、サクソフォン奏者・鈴木広志さん、ギタリスト、作曲家・大友良英さん、作曲家・阿部海太郎さん、ファッションデザイナー・武内昭さん、打楽器奏者・渡邊理恵さんら著名なアーティストが本田祐也さんについて語る動画。

ぜひ、灰色の日々に彩りをくれる「肉体の限界」を超えた音楽の保存に協力したいですね!応援は上記リンクから!!

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