先日ペタペタTOHOシネマズへ行って
綾野剛と妻夫木聡の絡みシーンが話題の
吉田修一原作、李相日監督「怒り」を観てきました。

※以下ネタバレ注意※









ものすごかった!

絡みがではなく。いや、ふたりの純愛で
絶妙な距離感とかもすごかったんだけど
それ以上に心を鷲掴みにされるストーリー。

各俳優さん達の演技力。
有名所はもちろん沖縄の少年の存在感。
裏の主役はあの子なんじゃないかと。

夢中になりすぎて上映が終わるまでに
チュロス食べきれなかった。

そしてね!森山未來演じる山神が!
ゾクゾクしました。

お客さんの荷物を投げるシーン。
表情も動きもだけど
台詞の言い方が神がかってた。
声の抑揚、かすかな震え、
なんとか平然を装おうとするも、
抑えきれない狂気が漏れちゃってる感じ。

ブチ切れて
フライパンで暴れるシーンはもう釘付け。

こんなこと言うとヤバイ奴っぽいけど、
だいぶ興奮しました。

それから広瀬すずちゃんが米兵に襲われる
シーンは生々しすぎて観るのが苦しかった。
同じ女として凄く怖かったし悔しかった。
まさに怒りが湧いてきて泣きました。

ずっと手と脚が震えてた。

こうなる展開が予想出来たから
公園うろうろしてる時は、
止まるな走れ!とにかく走って距離をとれ!
と叫びたくなってしまった。

ストーリーがリンゼイさんの事件に酷似
していることから、舞台が沖縄の田中を
早い段階で疑っていました。

願わくば、
田中は八王子の事件を後悔していて
贖罪の日々を過ごしていたけど
この強姦事件によって田中の抑えこんでた
衝動が爆発し米兵を殺してしまう。
それにより警察につかまり山神だと判明する。
連行される田中に向かって沖縄の少年が
味方でいるって約束忘れないから!
僕、まってるから!と叫ぶ。
的な良くある展開を期待したんですが
そんな都合の良い結末ではなかったですね。

そんなサイコ野郎でも、
純粋な沖縄の少年と少女に触れて
少なからずは安らかな気持ちが
芽生えてたんじゃないかと。
そして本人はそれに気付いてないと思う。

他人から見下される事がタブーな彼にとって
子供という自分より下の存在にすごいすごいと
キラキラした目で見られることに、
悪い気はしなかったんじゃないかな。

ふたりと会ってる時は無意識ながら
穏やかになれ衝動も起きなかったんじゃないかと。

現に、感情が高ぶった出来事を
文字にしないと気がすまない田中が
島でに書いたのは米兵の事件だけ。

それに気になるのが「ウケる。」
で締めくくられてたこと。

私は昔飼っていた猫が死んでしまったとき
悲しすぎて大泣きしたあと、
「何猫で泣いてんだろウケる」
「猫死んじゃったウケる」
となんとか自分を誤魔化そうとしたことがある。

もちろん実際にウケていたわけじゃない。
俗っぽい言葉で辛くて悲しい現実を吹き飛ばしたかったのだ。
こんなこと大丈夫だから。大丈夫。って意味で呪文みたいに呟いてた。

山神の「ウケる」はどんな意味だったのか。

そして壁に刻まれた「怒」

何に怒りを抱いていたのかな。

無意識に自分自身や沖縄に対しても
怒りを抱いていたのではないかと。

八王子の現場に残された怒という字も
自分に対する怒りだったのでは。

殺人を犯したり強姦で興奮したり
確実にまともな神経では無く
サイコパスであるのは確かだけど、
良心とはいえないが、それに酷似している
なにかはあったのではないかと。

沖縄の少年を抱きしめたのは何故だろう

自分は本当は凄い人間なんだと
自らをマインドコントロールし思い込み
周りを見下すことで自我を保っていた。

自信のなさから生まれた自己愛。

いつも周りに対して怒りを抱いていたけど
本当は自分に一番怒っていたんだと思う。
そして本人はそれに気付いていなかった。

もし自分の怒りを理解出来ていたら
何かが変わっていたのかな?

なんて妄想を膨らまして考察してしまうくらい
この映画に魅力されてしまいました。

ここまで山神信者みたいな考察をしてしまうのが
あくまでフィクションストーリーだからだろうな。

この後わたしは吉田修一さんの原作を購入するのである。


山神についての考察

出典 YouTube

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