私の祖母ようちゃんはとても人見知りだ。
かと言って物静かなタイプでもない。
よくよく考えてみると私に似てる。というか私がようちゃんに似たようだ。


小学生くらいまでは頻繁にようちゃん家を訪れていた。
ようちゃんに会うためというより年の近い従妹に会うことが目的だったような気もする。
進学するににつれようちゃんの家を訪れる回数はどんどん回数は減っていった。
ようちゃんの家はうちから片道2時間ほどかかった。
乗り物酔いしやすい私にとってその2時間は憂鬱だった。
私たちが家を訪れると必ずテーブルに大皿の料理が並んでいた。
里芋煮物や魚の煮つけ…茶色い料理のオンパレードだ。
食後のデザートは出来立ての黒糖饅頭。
子供の頃の私は、茶色い料理がどうも好きになれなかった。
茶色い料理を見るとお腹がいっぱいになるようなそんな気さえした。

社会人になり更にようちゃんに会う機会が減った。
言い訳になるが、私の就職した会社は休みが驚くほど少なかったのだ。
若かった私はようちゃんとの時間より、その当時付き合っていた彼との時間を優先した。
私の脳裏にはようちゃんの「よ」の字も浮かばなかったのだ。

正確にどのくらい会っていなかったのかは覚えていないけど、2年くらいは会ってなかったように思う。

ある時ようちゃんが倒れて入院することになった。
久しぶりに会ったのは訪れたこともない病院だった。

私と母が訪れると、
ようちゃんは、病院のベッドに横になっていた。
頭は白髪しかない。真っ白。
年をとると体がちいさくなるというけど本当にその通りだった。
もしかすると、病院という空間がようちゃんを小さく見せていたのかもしれない。

病室で数分ようちゃんと2人っきりになる時間があった。
久しぶりに会ったのと相部屋だったこともあって何を話していいか戸惑ってしまった。
一言二言話して無言になった。やはり私たちは似たもの同士だ。

足元がくしゃくしゃになっている布団が気に入らないようで、もそもそ動いて直すようちゃん。やることもないのでそれを手伝う私。そうこうしていたら母が病室に戻ってきた。

帰る前に小遣いをあげると財布からお札を1枚取り出し私に渡す。
くしゃくしゃの布団は気になるのに裸のままのお札を渡す。
おおざっぱなのか几帳面なのかよくわからない。

私には弟がいるのだが、弟は昔から顔や雰囲気が祖父(ようちゃんの夫)に似ていると言われていた。私の顔はようちゃんには似ていない。
遺伝子上顔が似るのはわかる。遺伝子と性格は関係あるのだろうか。

人間の性格と遺伝子を関係させるのが難しいのか、なかなか説得力のある研究が出てこない。そのため、様々な方法で性格検査をし、遺伝子との関係を立証しようという研究が続けられています。

出典 http://bylines.news.yahoo.co.jp

“「性格」はどれくらい遺伝子に影響されるのか“引用。

遺伝子より家庭環境のほうが性格に変化をもたらすのではないかと私は思う。
ようちゃんと一緒に暮らしたことがほとんどないのでようちゃんの性格から影響を受けるということもほぼなかったと言っていいだろう。

私が病院を訪れた時。この時はようちゃんと暮らす日々が待っていたなんて思いもしなかった。

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