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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
2016年9月14日(水)に、昨年亡くなった人気声優、松来未祐さん(享年38)をしのぶイベント「39(サンキュー)!未祐ちゃん」が開かれました。

松来未祐さんは「慢性活動性EBウイルス感染症」を患っており、生前もこの知名度の低い病気の啓発をおこなっておりました。

そこで今回は人気声優の命を奪った「慢性活動性EBウイルス感染症」について、医師に解説してただきました。

慢性活動性EBウイルス感染症とは

日本人の成人の大多数が感染しているといわれるEBウイルスと呼ばれるウイルスが、ごくまれに免疫細胞の中で増殖してしまい、全身のあちこちに炎症を起こしたり、悪性リンパ腫を起こしたりするものをいいます。

慢性活動性EBウイルス感染症の症状

■何週間も続く発熱

■発疹

■肝臓の腫れ

■何度も繰り返す下痢

■腎臓の腫れ

■リンパ節の腫れなど

慢性活動性EBウイルス感染症の治療法

なかなか診断がつきにくいことも多いのですが、診断がついた場合には免疫療法、抗がん剤の多剤併用などが行われます。

唯一完治が可能な治療法は造血幹細胞の移植(骨髄移植や末梢血の幹細胞移植)になりますが、成功率は50%~70%と必ずしも高いとは言えません。

慢性活動性EBウイルス感染症の診断が遅れる理由

慢性活動性EBウイルス感染症自体、それほど頻度の高い病気ではなく、医師の間でも知名度が高いわけではありません。

また、発熱の持続や発疹、リンパ節の腫れなど膠原病と紛らわしいことから、膠原病などが疑われて診断に時間がかかることがあるものと考えられます。

慢性活動性EBウイルス感染症の知名度が低い理由

患者数が比較的少なく、そのために身近で経験することの少ない疾患であることが一つの大きな理由であろうと考えられます。

慢性活動性EBウイルス感染症における「日本骨髄バンク」の必要性

慢性活動性EBウイルス感染症においては、完治の可能性のある唯一の治療が造血幹細胞の移植であることから、ドナーとレシピエントをつなぐ骨髄バンクの存在は非常に大きなものであると考えられます。

医師からのアドバイス

慢性活動性EBウイルス感染症は、EBウイルスという極めてありふれた、だれでもかかる可能性のあるウイルスが原因となる疾患です。

しかし、病気自体が比較的まれであることなどからあまり知られておらず、その患者さんの悩みやつらさはなかなか周囲に伝わりにくい部分があります。

これをきっかけにこの病気について皆さんがもっと知るようになったり、理解することになればよいですね。

(監修:Doctors Me 医師)

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