百貨店で唯一とも言える高収益イベント。それは、「北海道物産展」。期間中多くの人が集まり、異常なまでに盛り上がる。

開店前から行列ができ、オープン即、会場にまっしぐら。お目当てのお店にまた行列し、購入する。それが終わると、また別のお店に行列。

時に家族を引き連れ、数店舗同時行列。買いそびれの無いよう、臨戦態勢を組む。

なぜ、そこまで魅了されるのか。北海道にどれほどの魅力があるのか。

私も何度か行列に参加しているが、その理由はひとつ。

「美味しいモノがたくさんあるから」。

他の都府県にも美味しいモノはたくさんあるはずだが、北海道ほどの魅力を感じない。

物産展のチラシを見比べてみたら、その答えはすぐにわかる。圧倒的に美味しいモノの数が違う。

海に囲まれた広大な大地には、たくさんの漁港、農場、牧場があり、ありとあらゆる食べ物が生まれている。

「北海道の美味しいモノは?」と問われれば、あまり考えずとも次々に言えるはずである。

たとえば、「茨城県の美味しいモノは?」と問われ、すぐに出てくるだろうか。

納豆、あんこう……。

私はそれ以上言うことができない。この差は何だろうか。

北海道のことはよく知っているが、茨城のことはほとんど知らない。

これは、テレビの影響もある。

食べ物番組、旅行番組で数多く紹介されている北海道のことは、誰もがよく知っている。しかし、茨城を紹介する番組は少ない。

知らなければ、魅力を感じるはずはない。

「魅力的な都道府県ランキング」という調査結果があるが、1位は北海道である。2位は京都。3位は沖縄となっている。

つまり、食べ物だけではなく、観光地や地域の風景など、さまざまな情報を知っている場所が、魅力的なところとして、上位にランキングされている。

もちろん、紹介される頻度が多いということは、元々魅力ある土地なのだが、その魅力は地域の人びとが創り出したものであることを知る必要がある。

北海道のあの雄大な景色は、初めから存在したわけではない。開拓民が入植し、作物を育てるために開墾した結果である。

“大自然”と謳っているのは間違いで、人の手による造形美である。汗と涙の結晶が、いまの魅力を生み出したのである。

他の地域が、ここまでの努力をしているかどうかは疑問。していれば、ランキング上位に名前があるはず。

北海道は、長い年月が掛かっているが、何も無かったところに、さまざまなものを創り出し、産業および観光業を発展させてきた。それが、人びとを魅了する結果となっている。

この壮大なる計画は、ビジネスの世界にも通ずる。

アイデアだけで突っ走ったり、商品ひとつで勝負に出たりする、起業家が多いが、必ずや失敗する。

北海道のような、しっかりとした基盤づくりが大切であることを知るべし。

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1961年兵庫県生まれ。神戸学院大学法学部中退。1981年、広告デザイン会社にコピーライターとして勤務。93年、プランナー・コピーライターとして、フリーランスに。仕事を継続したまま、96年、木のおもちゃ制作を開始。ネット販売に着手。その後、「販売の現場」を知るために、5年間スーパーに勤務。これにより、「メーカー」「販売現場」「広告・販促」のすべてを経験。この経験を生かし、2003年より、中小企業・個人商店向けメールマガジン「繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座」を発行。関連する情報販売、コンサルティングを開始。メールマガジン他、ブログ9本「Marketing Eye」「ビジネス界隈・気づきの視線」「企画する脳細胞・ビジネスの視点」「まちづくり・村おこしの教科書」「行列のできる『MENU』の創り方」「中高年のための新規開業サポート」「独立・起業の成功法則」「販促の知恵袋」「スキルアップでビジネスぶっちぎり!」を執筆中。現在、繁盛戦略コンサルタントおよび中小企業経営研究会のビジネス・カウンセラーとして活動。著書に「0円からできる売れるお店の作り方(彩図社)」がある。

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