たとえばクラスのひとりの女子から不興を買ってしまったとしましょうよ。さあそうなるとその男子はクラスの全女子から相手にされなくなります。そういうことになると、ふだん君たちそれほど仲良くないでしょ、というような女子同士でも結託します。それは女の敵という言葉はあっても、男の敵という言葉はないことでも明らかで、たったひとりとでも敵対してしまえば、そりゃもうパブリックエネミーも同然の扱いを受けてしまいます。アホでない限りたいていのオトコはそこをわきまえてますから、女子に対しては腫れ物に触るように(虎の尾を踏まないように)接します。お断りしておきますけど、女子への扱い方がデリケートなのだということであって、断じて女子そのものがデリケートだというわけではありませんからね。

男子が女子になにか質問されたときは、あらかじめ彼女が決めている彼女が満足する正解を選ばなくてはならない、という不文律が世の中には出来上がっていて、男は義務教育の間じゅう徹底的にこのことを仕込まれます。中には自分から質問しておいて期待した答えと異なると、こう答えて欲しかったのにぃだとか、こう答えてくれると思ったなどと、さも私の気持ちをわかってくれてないじゃない的なことを言ってむくれる女子もいます。それに対してこっちは、だったら質問するじゃねぇだとか、そんじゃテメーはオレの気持ちを考えたことがあんのか、などとは口が裂けても言えません。女子の質問は質問じゃありませんから、次回こそ失敗をしないためにただただひたすら学習を重ねるのみ。

男女を問わず、人は異性の自分自身とは異なる部分に興味やら魅力やらを感じるわけですが、同時にそれは異性に対する武器にもなれば弱点にもなります。その最たるものが身体的特長で、オトコの場合、3歳にもなればオッパイが大好きです。隙あらばおねいさんの胸を触っちゃろうと狙ってます。三つ子の魂は100まで続きますが、子供なら子供のフリができますから、おねいさんのほうもアラ?ぐらいで済ませます。けれども僕らオトナはそうはいきません。出会いから様々なプロセス、紆余曲折を経てやっとの思いでオッパイにたどり着くことができます。そこまでの犠牲や支払いはハンパじゃありません。オトコはケチなもんで、それを無にできるほど太っ腹じゃありませんから、そのためには慎重に慎重に細心の注意を払わざるを得ません。義務教育が役立つ唯一の機会です。

で、ある程度の時間の経過とともに、ある程度のホンネで話ができるまでの仲になり、ホッとしていると不意打ちのような質問が飛んできます。

「ホントは巨乳が好きなんじゃないの?」

迂闊にもついついナントカ48の比較的巨乳との誉れ高い○○ちゃんなんかをボーっと眺めてるときだったりしますから、一瞬うろたえますが、即答できなければなにを思われるかわかったもんじゃありません。この試練だけはなんとしても乗りきらなきゃいけません。しかし、あまたある回答の選択肢の中から選ぶのは結局のところ、

「いえ、決してそんなことはありません!」

どう考えてもこれ以外の答えはあり得ません。彼女が貧乳ならキミと付き合ってるのがいい証拠じゃないかと言えますから、ウソでもまあ、相手は半信半疑かもしれませんが、事無きを得ます。じゃあ彼女が巨乳なら堂々とホントのことが言えるかというと、これがまたそうもいきません。それだけが目当てだったんじゃないかとか、イヤらしいとか思われかねませんから、後々支障を来たすことになるに決まってます。だって喧嘩する度に、どうせ私の取り柄はソレだけですよ、みたいなこといわれたらたまったもんじゃありませんから。

かくして公式発表ではほとんどのオトコが、別に巨乳好きではないと宣言せざるを得ないわけです。ずっと前のアメーバニュースでも、アンケートでは意外な結果でしたなんていってましたけど、そうなるのはアタリマエ。だいいち意外な結果だと思うってことはハナから怪しんでるんだから、アンケートなんかやったって意味なんかないっつーの。

え?・・・僕は別に巨乳好きじゃありませんよ。

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SlyBlown このユーザーの他の記事を見る

どうもついつい世の中をナナメから見てしまうクセがあります。
生まれつき非国民のようで、社会生活に支障をきたしているレベルかもしれません。
有害ですが食べられます。

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