9月6日に発生した台風13号は2日間で温帯低気圧に変化した模様です。天気予報でそんな言葉を聞いたことがありませんか?台風の進路予想図も無くなっているし・・・。今回の記事ではそんな疑問にお答えいたします。

熱帯低気圧と台風

台風と熱帯低気圧(天気図上では T TD と表現)は同じ仲間で規模が違うだけですが、温帯低気圧はこれらとは構造が違います。熱帯低気圧とは、亜熱帯や熱帯で海から大量の水蒸気が上昇することにより空気が渦を巻いて出来る低気圧のことです。この熱帯低気圧が発達して風速が 17.2m/s を超えると台風と呼び名が変わります。また、冷たい空気と暖かい空気がぶつかる場所を前線といいますが、熱帯低気圧や台風は暖かい空気だけで出来ているので前線が出来ません。

出典 http://www.jma-net.go.jp

 熱帯低気圧とは熱帯〜亜熱帯でできる低気圧のうち、等圧線が円形のもので前線を伴わないものを指します(台風の天気図をイメージして下さい。)熱帯低気圧のうち、平均最大風速が秒速17.2m以上のものを『台風』と呼びます。

  熱帯低気圧は蒸発熱をエネルギーにして発達するため、海水温の高い南の海では勢力を増大し、水温の低い地域や、水が蒸発しない陸地に移動すると勢力が衰えます。 台風が熱帯低気圧に変化したという表現であれば、風速が弱まったすなわち台風が弱くなったと考えて下さい。しかし、低気圧自体が消滅したわけではないので、通りすぎるまで油断してはいけません。台風が一旦熱帯低気圧になってもまた勢力を盛り返した場合は、台風に返り咲き、同じ番号が付けられます。

熱帯低気圧と温帯低気圧

 一方、温帯低気圧(天気図上では L と表現)は、北側の冷たい空気と南側の暖かい空気が混ざりあおうとして空気が渦を巻くことにより出来ます。冷たい空気と暖かい空気がぶつかりあいますので、温帯低気圧には寒冷前線(冷たい空気が暖かい空気に追いついている場所)と温暖前線(暖かい空気が冷たい空気に追いついている場所)が出来ます。また、温帯低気圧が発達して風速が 17.2m/s を超えても台風とは呼びません。

出典 http://www.jma-net.go.jp

  熱帯低気圧と台風は威力の違いだけでしたが、台風(または熱帯低気圧)と温帯低気圧はそもそも作りが異なります。暖かい空気が上昇してできる熱帯低気圧に対し温帯低気圧は暖かい空気と冷たい空気が混じり渦を巻く構造になっております。そのため両者の間に前線ができ、その付近の天気が悪くなります。

  台風が温帯低気圧に変わったという表現の場合は威力は関係ありません。弱くなっている場合が多いのですが、暴風雨の範囲が広くなることもあります。

おまけ 台風の名前

 気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生順に番号をつけています。なお、一度発生した台風が衰えて「熱帯低気圧」になった後で再び発達して台風になった場合は同じ番号を付けます。
 台風には従来、米国が英語名(人名)を付けていましたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本ほか14カ国等が加盟)は、平成12年(2000年)から、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることになりました。

出典 http://www.jma.go.jp

 台風は番号以外にも固有の名前(国際名称)を持っています。台風委員会に所属する14か国が10個ずつ合計140個を順番につけていき一巡したら、最初に戻ってまた名前をつけていきます。日本が出した名前はテンビン、ヤギ、ウサギなど星座にちなんだものです。ちなみに2016年の台風13号は『マーロウ』、これはマカオの言葉で宝石の瑪瑙(めのう)という意味です。

 天気予報を見る際に、熱帯低気圧と温帯低気圧に注目すると台風情報が分かりやすくなると思いますよ。

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