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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
2016年9月1日(木)より、嵐の櫻井翔さんと、2014年に喉頭がんを発表し、声帯を摘出する手術をおこなったつんくさんが出演されている保険会社のがん保険のCMが放送開始されました。

CM内で、櫻井さんが声を失いながらも、生きる道を選び喉頭がん乗り越えたつんくさんと語りあうといった内容に、心打たれたかたも多いのではないでしょうか。

今回はこの「喉頭がんにおけるコミュニケーション方法」について、医師に解説していただきました。

CMの放送内容

内容は櫻井さんがつんくさんの仕事部屋を訪れ、がんが見つかった時の心境などをインタビューし、ドキュメンタリー形式でまとめるというものです。

櫻井さんのインタビューに対し、つんくさんは普段から使用しているタブレット端末とノートパソコンを用いたコミュニケーションによって返答する形式でおこなわれたものが全国で放送されております。

声帯摘出をする場合

【声帯摘出のケース】
がんが広がっていて、喉頭を全摘出した場合は、声を失うことになります。喉頭全摘では、身体障碍者3級の認定を受けることができます。

【呼吸法】
術後しばらくは、胸に「気管孔」をいう穴をあけ気道を確保します。その間は、声を発することはできなくなります。

喉頭を全摘出した場合は「永久気管孔」といって、生涯その穴を利用して呼吸しますが、部分切除の場合は機能が回復次第穴をふさぐ処置が施されます。

声帯摘出後の食事について

【飲み込みやすいもの】
・卵豆腐
・プリン
・ゼラチンのゼリー
・ヨーグルト
・とろみのついたもの

【飲み込みにくいもの】
・パン
・ごぼう
・レンコン
・せんべい
・クッキー
・水(むせやすい)

喉頭がんにおける代用音声

【食道発声】
特徴:食道を用いて声を出す方法です。

メリット:自然な発声ができます。

デメリット:かなりの訓練を要します。

【電気喉頭】
特徴:小さなマイクのような器具を首に当て、電気的な振動を与えて発声する方法です。

メリット:特殊な訓練なく簡単に使えるようになります。

デメリット:専用の器具を持ち歩く必要があります。

【シャント発声】
特徴:方法気管と食道の間にシリコンチューブで連絡路(シャント)をつなげ、食道の粘膜を震わせることによって発声をします。

メリット:少しの訓練により自然な声が出せるようになります。

デメリット: 器具の持ち歩きや手入れに手間や費用がかかります。

声を失った場合の最新コミュニケーションツール

【音声アプリ】
あらかじめ登録されている言葉や、自分の言葉を打ち込み、話すというボタンを押すことでそれを読み上げてくれる音声アプリが手軽にダウンロード出来ます。

【筆談アプリ】
対面する相手と筆談をする際に、書き込んだ文字は黒、相手側に赤で表示されるタブレットPCで使用できる筆談アプリも開発されております。

【パソコン】
人工音声のものはもちろん、手術前に患者さんの声で録音しておき、手術後にそれを使用する音声システムが用いられます。

声を失った方に対する周りのサポート

声を失うショックは計り知れないものがありますが、家族や友人の方がただ変わらずそばにいることで、与えられる癒しは非常に大きなものがあります。

特別なことはしなくても、いつものようにさりげなく、本人が発声のリハビリその他に興味を示すなどあれば、そちらも可能ならサポートしていくことなどが望まれるのではないでしょうか。

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医師からのアドバイス

喉頭がんの手術には喉頭の全摘をともなうもの、そうでないもの、いくつもの形式があります。

早期発見し、小さな手術で済めばもちろん理想的ですが、声を失った場合にも色々な器具やサポートを使用しながら、大事な人たちとコミュニケーションをとって暮らしていきましょうね。

(監修:Doctors Me 医師)

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