8月27日の朝日新聞に、大腸がんの再発や転移と深く関わる「がん幹細胞」を抑える効果が高い新物質を、国立がんセンターなどの研究チームが開発したとの記事が掲載されました。がんサバイバーでもあり、再発の恐怖に常に向き合っている私には、がんの部位は違いますが、ことのほか大きくこのニュースが飛び込んできました。

がん幹細胞はがんを生む親玉のようなもの、これまでの研究で無限の自己複製能と抗がん剤に対する抵抗性を有していることがわかっていました。抗がん剤や放射線療法を受けても、抵抗性のあるがん幹細胞が、それらをすり抜けて、免疫力が低下するなど増殖に最適な環境になるまで体のどこかで冬眠するかのように息をひそめています。体じゅうを移動するとも言われています。今回の発表のように「がん幹細胞を抑える効果が高い物質を発見できたことは、がん患者にとって朗報に違いありません。

記事を一部要約(抜粋)
「マウスの実験にて腫瘍の拡大を抑えられ、特に従来の抗がん剤が効きにくいがん幹細胞が新たに腫瘍を作る能力を大幅に抑制できた。1~2年後には臨床試験に入り、抗がん剤としての実用化を目指す」

大腸がんの9割はWntシグナルと呼ばれる細胞内の命令系統に異常が生じる
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がん細胞やその元になるがん幹細胞の増殖・発生が引き起こされる
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今回このシグナルに関与している酵素を発見
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この酵素の働きを妨げることでがん細胞の増殖を抑える新物質をつくった


おわりに
標準治療(抗がん剤や放射線治療)により多くのがん細胞が死んだとしても、抗がん剤抵抗性のがん幹細胞が残存すると再びがん細胞が増殖→再発や転移を引き起こす原因となりる。がん幹細胞の根治療法の開発が、がんの再発や転移を克服すると考えられる。今回の新物質の発見はがん治療にはとても大きな一歩である。大腸がん以外のがん幹細胞の増殖を食い止める新物質が開発される日がそう遠くないことを望みたい。




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