ゴミの中から

ピットブルのミックス犬、パトリックは何か月も餌を殆どもらえず、飢えとの闘いの日々を強いられたあげく、ゴミ袋に入れられてアパートの各階にあるゴミ専用の窓口から投げ捨てられました。パトリックの飼い主は自分が住んでいた19階からパトリックが入ったゴミ袋を投げ捨てたのです。それでも、ゴミ袋の中でパトリックは生きていました。下にあった大量のゴミ袋がクッションとなり、助かったのです。

ゴミ収集日にゴミを取りに来た職員が、ゴミ袋がかすかに動いていることに気づき、確認のため袋を開けてみたら、ミイラのようになった犬が出てきました。パトリックでした。あまりに酷い状態だったので、もう死んでいると思われたのですが、最後の力を振り絞ってパトリックが動いたのです。

それはまだ生きたいというパトリックの渾身の念から振り絞った最後の力でした。僕はまだ死んでないよ。生きているよ。助けて!」もしも、このチャンスを逃したら、パトリックを待っているのは確実に‘死‘でした。

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発見された時のパトリック

緊急搬送

パトリックを発見した職員は、すぐにAssociated Humane Socieities' Newark Animal Shelter (通称: AHS) (非営利の動物愛護団体)に連絡、パトリックは動物病院に緊急搬送されました。

パトリックが発見されたのは、2011年3月16日のことです。その日は聖パトリックの祝日の前日の夜でした。それで、パトリックを担当した最初の獣医がこの犬を‘パトリック‘と命名したのです。

強い生命力を信じて

パトリックを担当したLisa Bongiovanni獣医は、パトリックが生き残れるチャンスがわずかながらも残っていると信じ、安楽死させることなく、治療を施しました。それは、このような状態になっても、パトリックが生きていたという彼自身が持っている強い生命力を信じたのです。

数時間、応急処置をした後で、パトリックの状態が少し落ち着いてきたので、集中治療が続けられるGSVS動物病院に搬送しました。

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こんな状態でも生きていたパトリックの強い生命力を信じて治療が続けられた

寄付

翌朝、ジョンさんはパトリックのニュースを観て思いました。「もしもこの犬がこの状態で生き残れるとしたら、大変な治療が続くし、その治療代も莫大なものになるだろう。」

そう考えたジョンさんは、すぐにフェイスブックにパトリックの写真をアップし、多くの人の目に触れるように努力しました。そして、治療代としてパトリックが収容されているGSVS動物病院への寄付を呼びかけました。

わずか3日で3万ドルの寄付

その呼びかけによって、わずか3日で3万ドル(約300万円)もの寄付が集まりました。

GSVSは、治療代はそれで十分だとして、今後は AHS(パトリックを救出した動物愛護団体)に寄付をしてくれと発表しました。

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発見された時のパトリックの体

回復

パトリックはその後、順調に回復し、健康を取り戻しました。痩せこけていた体も徐々に肉がつき普通のサイズになっていきました。

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パトリックは順調に回復しました。

裁判

パトリックの元飼い主は、動物虐待の罪などに問われ、2011年5月にニューアークで裁判にかけられましたが、無実を訴えていました。

その後、2年以上に渡って裁判が行われ、2013年8月29日、パトリックの元飼い主は動物虐待の罪で18か月の執行猶予とASPCSに対して$2,000(約20万円)の賠償金を支払うよう判決がおりました。

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パトリックをここまで追い込んだ飼い主は有罪に

生涯の家

パトリックは、最終的に治療を受けていたGSVS動物病院のオーナーでありパトリックの治療も行ったPatricia Smillie-Scavelli獣医に引き取られました。パトリックの健康を取り戻させた女性です。一番良い方にパトリックは引き取られたわけです。

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パトリックは普通のピットブルミックスの体に戻りました。

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パトリックのフェイスブックは、現在、助けが必要な犬たちのコミュニティの場所になっています。

最後に

パトリックに餌もやらず放置したあげくに、瀕死のパトリックをゴミ袋に入れて19階からゴミ捨て場に投げ捨てた飼い主に対する判決は、軽すぎる気がします。

ニュージャージー州では刑罰の段階が1~10まであり、1が一番軽く、10が最も重罪となります。例えば警官を射殺した場合は10にあたるそうです。そういう意味でパトリックに対する飼い主が行った虐待は、3~4のレベルで初犯ということでもあり、執行猶予がついたみたいです。

ただ、反省もしておらず、罪を認めず無実をずっと訴えていたため、2年以上もの長い年月をかけて何度も裁判が行われたのですから、もっと重い罪が下されると予想されていたのですが。。もともと母親であり、裁判中にも妊娠して出産しているので、子育てをさせるために執行猶予になったのかもしれません。。筆者は納得できませんが。。

パトリックのことは、元飼い主には、名前もつけ(もともと名前すらなかった)、里親もできたということは知らせていないそうです。

パトリックのことは、全米でニュースになり、裁判の行方もみんなが注目していました。動物虐待が犯罪であり、裁かれるということが大々的に報道された事件でした。

元飼い主については、納得いかないことばかりですが、大事なのはパトリックのその後です。とても良い飼い主さんができて、幸せに暮らせているみたいで、それが何よりもの救いです。しかし、パトリックのその生命力は本当に目を見張るものがありましたよね。

今後もずっと幸せになってくれることを願うばかりです。

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2016年3月20日にアップされたパトリックの写真です。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。

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