私は第一子を緊急帝王切開でしました。

その時に出会った忘れられない人の話です。

私が第一子を出産した時は相部屋での入院を希望していた為、私の他にもう一人の方がいらっしゃったのですが、その方も帝王切開で第二子を私と同じ日に出産された方でした。

術後の痛みで寝返りを打つことも、起き上がることもやっとの思いだった私。笑うだけでお腹が裂けてしまいそうな感覚があり面会に来てくれた方に『笑わせないで!』とお願いした程です。

同じ日に二度目の帝王切開をされたその方は、朝の面会時間から最後まで病室にいる2歳の娘さんと楽しそうに会話をされているのが聞こえていました。

抱っこをせがまれ、立って2歳児を抱っこをする彼女。

『二人目にもなるとこの痛みは楽なのかな?全然違うものなのかな?』

そんな風に思ってました。

面会時間が終わり、家族を見送った彼女のベッドから声が聞こえてきます。

『痛いんです。座薬(痛み止め)をお願いします。』

ナースコールで看護士さんに話している声でした。

『無理をしないで』と看護士さん言われていましたが、その翌日も病室に来た娘さんを笑顔で抱っこする彼女。

彼女のベッドから聞こえてくる声に痛みや疲労の声、会話は聞こえてきません。

昼間は子供を自分のベッドに寝かせて、自分はずっとパイプ椅子に座り、起きるまで子供の寝顔を見つめている彼女の姿が焼き付いています。

我慢をし笑顔で振る舞っている彼女の姿に、初めての出産を終えた私は『強いなぁ。でも二人目って大変そう…』スゴいとは思ったもののすごく単純な思いだったと思います。

そんな私も去年に第二子を出産する事が出来ました。

二人目も帝王切開での出産です。

部屋に上の子が遊びにきます。
『ママ!抱っこして!』その時、二歳半だった上の子から出た言葉です。

私はその時に相部屋だった彼女の事を思い出しました。

『こういう気持ちだったんだ…』

もちろん痛みはありました。

色んな我慢をしいられているであろう目の前の小さな娘。
夜は泣かずに寝れていたかな?『ママとじゃなきゃ嫌だ』と泣くお風呂はちゃんと入れているかな?

『大丈夫。大丈夫。大好き。』と伝えたい、とっても小さくて大きな存在な我が子。

立ち上がって抱き締めずにいれませんでした。

私が『大変そうだな』と見ていたことは、自分がそうしたかった事。

2歳の子供が求めている事は、決してワガママなんかじゃなかった事。

『大変そうだな』と見ていた事は、大変なことなんかじゃなくすごく大切な時間だった事。

気付けば、あの時目に焼き付いた彼女の姿と同じ自分の姿がありました。

私自身が『私も二人の子供の母になったんだ』と改めて感じた瞬間でもあります。

お互いに連絡先の交換もしていませんが、私のお産を振り返る時、必ず思い出す彼女の事でした。

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yunkomama このユーザーの他の記事を見る

天然な旦那を持ち、2児の姉妹の子育て真っ盛りのママです。

普通の主婦が普段感じたあんなことやこんなことを書き共感して頂けたらと思います。

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