我が家は70代、40代、10代の女系3代、アスペルガーと言われる家系です(^_-)-☆

普段はテレビを観ない母が昨日は一日中テレビに噛り付いて、目を潤ませ時には涙をふきながら、日本テレビ系の毎年恒例日本列島総感動番組、『24時間テレビ 愛は地球を救う』を観ていました。横からちらちら見ていた私も、10年前に10歳の娘さんを失った風見しんごさんのエピソードには、同世代の娘がいるだけについつい共感して泣いてしまいました。

とはいへ、母に圧倒的な愛と勇気と感動を届けてくれる『24時間テレビ』ではありますが、長年、障害者当事者やその関係者からの批判も聞こえてきます。今年はNHKがかなり正面からアンチテーゼをたたきつけたようです。

アスペ親子×2で「障害者×頑張り=感動」を考えてみた

私の母は番組制作者からすれば、ほとんど最高の視聴者です。彼女はどんな言葉も言葉通りにそのまま頭に入ってしまうタイプで、これもある種の発達的特徴の一つだと思っています。学校教育などでは大変有利に働く性質で、批判精神に邪魔されたり反発を覚えることなく、教科書に書かれた内容を言葉のままに理解し記憶するので、普段の成績などは極めて良いということになります。そうは言ってもさすがに我が家の伝統である暗黒思春期からは逃れられず、わざわざ「落ち着いて勉強する」ということはできないので、大学受験などではそれほど通用しません。

そんな母にとって、24時間テレビの示す価値観や感動はストレートに心を打つものであり、障害者自身による批判的な意見を紹介しても、障害や不幸と闘う姿を感動に変換するのは不自然だと主張しても、目の前にあるダイレクトな感動に対する確信は揺らぎません。「物凄く大変やのに頑張ったはる人がいはる」「なんで可愛そうやのに可愛そうと思ったらあかんの?」「こういう人らがいはると一般の人も知るのはいいことやん」という話になります。制作者が意図したとおりの感動をしっかり受け取るのです。

娘は何事にも客観的というか、かなり距離をもって語る方です。母に比べると自分が少数派に属すことをよく認識しており、障害者側の視点で語れる可能性があります。さて、口を開けば身も蓋もないアスペ娘はどう言ったのか・・・

おばあちゃまが感動するのはわかる。普通に感動してもべつに悪くないやろう。でも、不快やと怒る人がいるのもわかる。別に障害があっても不幸じゃないし、可愛そうとか言われたくないし。それに、障害者は頑張らんなんみたいなのが違うやろう。頑張りたくない人は障害者でも頑張らなくてもいいやん。あと、勇気をもらうとか私も頑張ろうとか言うのが馬鹿にしてる感じする。別に勇気を与えるために頑張ってるわけじゃないやろ。頑張らんと仕方ないか、頑張りたい理由が他にあるやろ。しかも、テレビ見て「あの人に比べたら私達は幸せだと感謝しなきゃ」とか言う人いるやろ。それ、イジメとか差別して自己肯定感上げにかかる人と同じやん。

と、想定通りの辛辣な意見をさらさらと語ってくれました。

24時間テレビ 愛は日本を救うのか?

はっきりものを言いすぎるという共通項はあるものの、アスペといわれる私たちの中にも定型の人たちと同じように、多様な感性や意見は存在するわけです。そして私はどう思っているのか?意外と母に近いです。テレビの前に立ち止まれば引き込まれるし、ちょっと見入ればあっさりもらい泣きします。私はこういう番組を一生懸命作ったり、テレビの前で涙したり、募金に走ったりする日本人が大好きです。じゃあ、この番組を永遠に制作し続けていいのか、少数派に属する人たちの不快感や怒りを無視し続けていいのかというと、そういう風にも思いません。こういう番組を大切にしている日本人が好きだ。でも、この番組の内包する矛盾に気づけないままの日本ではダメだ。そういう気持ちでいたりします。

24時間テレビ、愛は来年も地球を救うだろうか?愛で日本を救いたいけど、愛だけではこの国も社会も救えないだろう。純粋で未熟な感じが好きだ、でも、その未熟さは誰かを傷つけていることにも気づいて欲しい。成熟した日本はどんな姿を見せるのか?そんなものを私のライフタイムに見ることはないのか・・・。

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中高不登校で大検から大学進学。大学卒業後、中国、英国留学を経て外務省、NPOなどで働き、現在は生命保険代理店として活躍中(?)。中国人の夫は活動系アーティストで家に帰ってくるのは年に2~3度。大事な娘をファザコンにしてしまう格好いいだけの男。彼も間違いなく発達障害だと思う。発達障害で学習障害の娘を小学校へ行かせずに家庭で独自の子育てに邁進。アスペな娘はすくすくと育ち、中学校は1学年数人という超小規模校へ進学。自身も発達障害で学習障害、現在はうつ+ADHDの診断がついてますが、仕事に子育てに少しは介護というかなり多忙な日々を送っています。
今では浅はかでバカっぽい私ではありますが、命を懸けて精神的苦痛と闘っていた頃もあるので、同じようなタイプで今を苦しんでる人たちに、自分の言葉を届けたいと思って。

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