日本は今、空前のネコブームらしい。
高齢化の進む日本だからか、散歩に連れていく必要のない猫を飼う家庭が増えているそうだ。

ほんの少し前までは、犬にビッグウェーブが来ていた。
映画やCMの影響で、ラブラドールレトリーバー、柴犬、チワワなど、年が変わるごとにブームが到来する犬種も変わっていった。

ペットショップは大忙し。
人気犬種は入荷して2週間もすれば売り切れ状態。

その一方で、ペット=愛玩動物という悪しき思想が定着した日本では、
「懐かない」「こんなに大きくなると思わなかった」「鳴き声が煩い」「世話が面倒」
果ては、「飽きたから」という理由で、高いお金を支払って手に入れたペットを、あっさりと保健所に連れていく飼い主が多い。


各データに開きがあるものの日本では約2500万頭程の犬猫がペットとして飼われていると言われています。
その一方で年間約32万頭もの犬猫が保健所や動物愛護センター等の施設に引き取られ(飼い主の持ち込みが大部分を占める)1年間で28万頭以上もの犬猫が殺処分されています。1日約800もの犬猫が殺処分されているという計算です。

出典 http://inuneco-partner.com

年間28万頭、1日800頭
この数字を多いと見るか、そんなもんなの?と思うかは、その人次第だと思う。
ただ、「飼い主の持ち込みが大部分を占める」という一文に恐怖を感じるのは私だけだろうか。

飼い主の持ち込みの場合は、その日のうちに殺処分される。
「安楽死」という名の、ガスでの窒息死。
苦しんでもがいて死んでいくのだ。

私は現在、紀州犬1匹、猫2匹と暮らしている。
猫2匹のうち6歳になる先住猫は、生まれて直ぐ、飼い主の手で保健所に持ち込まれたそうだ。

毛足が微妙に長く、シャム猫のように耳と脚の裏側が黒い我が家の猫。
獣医師曰く、「たぶんラグドールかヒマラヤン系の洋猫ミックス」
想像だが、ブリーダー宅にいた純潔種の猫に、何かのアクシデントがあり他の猫の血が混じったのではないかと思っている。

我が家の猫は幸運にもNPO法人の某シェルターに救出され、私と一緒に暮らすことになった。
譲渡の日、シェルターの職員の方が仰った
「助からなかった子の分まで可愛がってあげてくださいね」
という言葉が、今も耳に残っている。

犬も猫も、命あるイキモノ。
人間と同じ命を持っている。
その命を平気で捨てる、保健所に連れていく、虐待して殺す、そんな人間がもしかしたら私の傍にもいるのかと思うと怖い。


世界的に見た場合、特に欧米などでは動物愛護の精神が進んでいることから、ショップで取り扱われるのは一般的ではない動物のみと言うようになっています。

出典 http://www.ourpet-theworld.net

ペットショップがあるのは日本だけ!?

アメリカやヨーロッパでは、犬が欲しい、猫が欲しいという場合は、保護団体から譲渡されるのが一般的だ。
(20年前位前まではドイツでもペットショップで犬や猫が売られていたが、現在は販売はしていないそうだ)
保護団体は(ピンキリあるのかも知れないが)動物たちが生活する場所はある程度の広さがあり、清潔に保たれているらしい。

では日本は?

日本では、一部NPO法人が運営するシェルターもあるが、多くは個人ボランティアによる保護。
NPO法人だからと言っても、潤沢な運営費がある訳ではなく、懐事情はカツカツである。
その一方で、ペットショップや悪徳ブリーダーは懐を温めている。

先日、猫のトイレ砂を飼いに近くの大型ホームセンターへ行った。
ここはペット用品の種類が多いのでよく利用するのだが、犬や猫の生体販売もしている。
私は出来るだけ、生体販売のコーナーには近づかないようにしているのだが、先日行ったときは、うっかりと生体販売コーナーの近くを通ってしまった。
純潔種の犬や猫(それも大半が生後2か月以内)の横に、
「人気沸騰中!ミックス特集!」
と書いたPOPが・・・。

なんのことはない、チワワとダックスフントのMIXや、マルチーズとポメラニアンのMIX、アメリカンショートヘアーとヒマラヤンのMIX(これが笑える程に我が家の猫にそっくりだった)が、3~5万円で売られていた。

ペットショップに行くといつも遣る瀬無い気持ちになり、なかなか浮上出来ないのだが、この日は翌日まで引き摺ってしまった。

日本では今、1979万1千頭(犬:991万7千 猫:987万4千)の犬猫が飼育されている。
その陰で、殺処分される犬猫は年間28万頭。
里親募集サイトを見れば、毎日、保護された子犬や子猫(中には成犬や成猫もいる)の紹介がアップされている。

日本が欧米のように、命を販売することを止めることは難しいのだろうか。
どうすれば年間28万頭の命を救うことが出来るようになるのだろうか。

本当の意味で、犬や猫を「ペット」「愛玩動物」という呼称ではなく、生活を共にするアニマルコンパニオン、家族の一員という考えが定着することを願っている。

この記事を書いたユーザー

kaorin このユーザーの他の記事を見る

生まれた時から犬のいる家庭で育ち、現在は紀州犬(♀・13歳)、シェルターから譲渡して頂いた猫(♂・6歳)、生まれて直ぐ実姉に保護され一旦は里親さんが見つかるもご家庭の事情で飼えなくなり我が家で引き取った猫(♂・4歳)、メダカ12匹、ピクシーシュリンプ8匹と暮らすバカのつく動物好きです。

得意ジャンル
  • 動物
  • グルメ
  • 料理
  • コラム

権利侵害申告はこちら