アイドルグループ「TOKIO」のメンバーが、各々の優れた能力を披露してくれる番組「ザ!鉄腕!DASH!!」。

その中のコーナー“0円食堂”が、日本の食料自給率を上げるヒントとなるのではないかと思い、毎回勉強させてもらっている。

“0円食堂”とは、キッチンカーで日本全国を巡り、その土地土地で普段は捨てられている食材を利用して、メンバーが美味しく料理するという企画である。

これを見ていると、日本という国が、どれだけ食べられるものを無駄にしているかがわかる。

「規格外」「流通に適さない」「非効率的」などの理由で、まだまだ充分に食べられる食材が捨てられている。

誰もが知っているものでは、カタチの悪い野菜やキズもの。このあたりは、道の駅や無人販売などで売られることが多いので、まだマシである。

番組を見ていると、「もったいない」「信じられない」と言ってしまうほど、多くの食材が捨てられている。

お年寄りの「この罰当たりが!」という言葉が、まさにしっくりとくるほどである。

キズがついているだけの梨や実つきの悪いブドウ。
オガクズがついているだけのキノコ。
未熟なカボチャやサツマイモ。
佃煮にするには大き過ぎるというワカサギ。
籾を取り除く工程で床に落ちた米。
実入りの悪い枝豆。

これらは、生産者が売りたいと思っていても、買い手がいないのである。

自分たちで食べるには、量が多過ぎる。農協や卸しも引き取ってはくれない。どうすることもできず、泣く泣く捨てるしかないのである。

また、メンバーが手に入れる食材は、一次産業に留まらず、思いもよらぬ領域にまで踏み込んでいる。

加工品の製造過程で出てくる廃棄物にも目をつけている。

賞味期限切れの業務用カレー。
精肉会社が「検査用」として一定期間保存する豚肉。
製麺機から最初に出てくる中華麺。
機械で袋詰めする際、
規定に満たない量となっている焼きそば麺。
出汁の製造に使った鶏ガラ。

これらもすべて、少し手を加えれば充分に食べられる食材である。

1回の放送分で食材探しをする地域は小さい。それでも大量の捨てる食材が出てくる。

毎日毎日、同じように捨てられる。これをひとつの県、日本全体で考えると、恐ろしい量となる。

日本の食料自給率は40%を切っているが、これらの捨てられる食材はカウントされていない。

食べられる食材を捨てておいて、“自給率を上げよう”と言うのもおかしな話である。

この“もったいない”食材の活用法を“0円食堂”のように考えれば、食料自給率を上げることができるのではないか。

すでに取り組んでいる人たちもいる。コンビニの売れ残り弁当を無償提供してもらい、調理し直して安く提供する食堂がある。

賞味期限切れの食材を調理し、安く提供するレストランでは、収益をキャリティに寄付している。

漁獲量が少ないため競りにかけられない、という理由で捨てられる魚を集め、居酒屋や寿司店に卸す会社も生まれている。

まだまだほんの一部でのみ行われている取り組みなので、もっといろんなアイデアを考え出す人が現れ、“もったいない”が改善されることを願う。

そのヒントとなるのが、“0円食堂”である。本当に“もったいない”を実感する番組である。

この記事を書いたユーザー

佐藤きよあき このユーザーの他の記事を見る

1961年兵庫県生まれ。神戸学院大学法学部中退。1981年、広告デザイン会社にコピーライターとして勤務。93年、プランナー・コピーライターとして、フリーランスに。仕事を継続したまま、96年、木のおもちゃ制作を開始。ネット販売に着手。その後、「販売の現場」を知るために、5年間スーパーに勤務。これにより、「メーカー」「販売現場」「広告・販促」のすべてを経験。この経験を生かし、2003年より、中小企業・個人商店向けメールマガジン「繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座」を発行。関連する情報販売、コンサルティングを開始。メールマガジン他、ブログ9本「Marketing Eye」「ビジネス界隈・気づきの視線」「企画する脳細胞・ビジネスの視点」「まちづくり・村おこしの教科書」「行列のできる『MENU』の創り方」「中高年のための新規開業サポート」「独立・起業の成功法則」「販促の知恵袋」「スキルアップでビジネスぶっちぎり!」を執筆中。現在、繁盛戦略コンサルタントおよび中小企業経営研究会のビジネス・カウンセラーとして活動。著書に「0円からできる売れるお店の作り方(彩図社)」がある。

得意ジャンル
  • 社会問題
  • ライフハック
  • 広告
  • グルメ
  • 料理
  • 暮らし
  • コラム

権利侵害申告はこちら