悪阻が止まった事を喜んでしまった私。それはわが子の鼓動が止まった瞬間だった

妊娠12週目
何を食べても吐いてしまう。
「苦しい」
「早く終わってほしい」
「楽になりたい」
こう思った事を今では物凄く後悔をしている。
つわりとは身体が胎児のためのスペースを作るために起こる反復反応であり、生きているという証拠なのです。
それを終わってほしい何てどうして思ってしまったのか。

そして告げられた「流産」という診断が下ったのは悪阻がとまってから数時間後の事でした。
そして気づいたのです。あの時あの瞬間わが子の鼓動がとまってしまったのだと。
その瞬間を知らなかったとはいえ喜んだ自分をあの時はいつまでも責めていました。

妊婦生活に終わりを告げる。

「流産」と告げられてから胎児を出すために薬が処方される。そして産声を聞くことのない辛くて長い無言の出産が始まる。
これは産むためのものではなく「遺物」を体内から排出させるための痛みなのです。まるで陣痛のような感覚で痛みも同じ。ただ頑張っても笑顔になることのない悲しい出産。流す涙は、痛みからくるものでは決してない。わが子を心から思う悲しみの痛み。
そして出産。出てきたのは血の塊であり胎児の形のないただの遺物でした。そんな悲しみの中疲れと悲しみで意識を飛ばしたのです。


天使からのメッセージ

無言の出産に疲れ果てた私は不思議な体験を夢でしたのです。
夢の中で私は分娩室で陣痛の真っ最中。部屋中に聞こえる赤ちゃんの泣き声。
「3200gの男の子ですよ」
「名前は大樹にしよう」
赤ちゃんを抱いている私。夢から覚める瞬間に聞こえてきた小さな声
「かえってくるよ」

夢から覚めた私のお腹にはもう赤ちゃんはいなく、天使になってしまったのだと改めて感じることができた夢でした。

その日の朝5歳の息子が、ベランダで手を振っているのが見えました。
「どうして手を振っているの?」
すると息子は笑顔で答えてくれたのです。
「赤ちゃんが、またくるねって天国にいった」というのです。

その日を境に私は前を向いて息子が返ってくるのを待つことにしました。

あれから半年天使が最後のメッセージを伝えにきた。

赤ちゃんを失ってから半年後、もう一度赤ちゃんを授かることが出来た私は、慎重すぎるくらい慎重になっていた。もう繰り返したくないという思いから臆病になりすぎていたのです。赤ちゃんの心拍が確認できてからも心配は尽きることなく、悪阻は苦しくても生きているんだと嬉しく思っていました。

そんな時、5歳の息子が私にポツリとおかしなことを言うのです
「ママ大丈夫だよ。次は大丈夫」
いきなり言い出した「大丈夫」に少し変に思いながら、
「どうして?」と聞いてみる。

「ほら、赤ちゃんが隣にいる」

何もない空間で息子が指を指すのは私の隣。私には何も見えなくても
もしかしたら息子には見えていたのかもしれない。

その夜私は、また不思議な夢を見る。
小さな男の子が私のお腹に手を当てている夢。息子ではない他の子供だった。

「次は大丈夫。産まれてくるよ」

そのとき気づいたのです。この子は半年前、天使になってしまった自分の息子だと。
とっさにその子に
「産んであげられなくてごめんね」
と言ったのを覚えています。

そして息子は最後のメッセージをくれたのです。
「ママありがとう。ぼくは生まれ変るんだ」

このときの生まれ変るのは私の子供として生まれ変わるものだとばかり思っていました。

同じ体重、同じ名前、同じ性別の男の子の誕生

息子の通っている保育園で速報が届いた。息子の仲良しの友達の弟が生まれた知らせでした。その知らせを聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ちました。
夢で知らせてくれた天使の出生体重、名前、生まれ変るよと言った時刻すべてが一致した男の子が生まれたのです。息子は友達の弟として生まれ変わったのだとこのとき理解したのです。
もう私の息子ではありませんが、あの時お腹の中にいた赤ちゃんは間違いなく私の大切な息子でした。
そして私にも可愛い娘が無事に生まれる事ができました。娘はその男の子と凄く仲が良くて今でも一緒に遊んでいます。

こんなに不思議な体験は私だけだと思っていましたが、世界には天使にまつわる不思議な出来事がたくさんあるようです。

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