・FGMに苦しむ少女たち

出典 https://youtu.be

FGMという行為をご存知でしょうか。Female Genital Mutilationの略で日本語で言うと「女性器切除」です。FGC(Female Genital Cutting)と呼ばれることもあります。

女性器切除(じょせいきせつじょ、Female Genital Mutilation、略称FGM;「女性性器切除」とも表記する)あるいは女子割礼(じょしかつれい、Female Circumcision)とは、主にアフリカを中心に行われる風習であり、女性器の一部を切除あるい切開する行為のことであり成人儀礼のひとつ。

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日本では見られない風習ですが、アフリカやアジアでは女性器の切除や切開を行うFGMが今もなお残っています。

・なぜFGMが行われるのか

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女性の陰部にナイフを入れる行為、なぜそのような行為が行われてきたのでしょうか。

・「結婚まで純潔・処女性を保てる」「女性の性欲をコントロールできる」

大人の女性への通過儀礼。結婚の条件とされている。結婚まで純潔・処女性を保てると信じられている。女性の外性器を取り去り性感を失わせることで、女性の性欲をコントロールできると信じられている。ソマリアでは、「女性は二本の足の間に悪い物をつけて生まれた」と言われており、陰部封鎖させる。

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FGMを行う地域では大人の女性になるにあたり、処女性を保てることや性欲をコントロールできるという迷信が古くからあり、その考え方が地域に根強く残っているのです。

・2億人以上がFGM経験者

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今までFGMを経験した女性は世界で2億人以上と呼ばれています。上はアフリカでFGMが行われている国の分布図です。広範囲でFGMが習慣化していることがわかります。

世界30カ国の少なくとも2億人の女の子たちや女性たちがFGM/Cを経験している。うち、半数以上が3カ国(インドネシア、エジプト、エチオピア)に集中している

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古くから習慣がある国を中心にFGMは行われてきましたが、近年これが女性に対する人権侵害や差別だと問題になっています。

・経験する女性の多くは15歳未満の少女

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また、その多くは15歳未満の女性です。その子たちの多くは小さい頃に大人たちに無理やり押さえつけられ、ナイフやカミソリで女性器を切除され、耐え難い痛みと苦痛を経験しているのです。

FGM/Cを経験した2億人以上のうち、15歳未満の女の子は4,400万人。FGM/Cを経験している15歳未満の女の子の割合が最も高い国々は、ガンビア(56%)、モーリタニア(54%)、インドネシア(49%)

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・消毒されていないカミソリで

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そしてその処置の多くは衛生管理がされていない場所で行われます。消毒されていないカミソリやナイフを使って、その儀式に携わっている専門の大人が行うことが多いようです。衛生面が配慮されていない場合、細菌が傷口から入り病気になるきっかけにもなり非常に危険です。

・恐ろしすぎる経験が忘れられない

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FGMを経験した女性は、排尿が上手くできないなど外的な傷痕が残ったり、中には命を落としてしまう人もいます。また、心も深く傷つきます。その辛い体験から精神的に追い詰められてしまうことも少なくありません。毎日のようにあの日の夢を見てフラッシュバックが起こったりなど、彼女たちを長期間にかけて苦しめるのです。

■12歳の少女の体験

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こちらは12歳の少女が体験したFGMの実話です。楽しい夏休みに突如起こった悲劇に胸が苦しくなります。

・祖母に誘われ散歩に

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12歳のファトゥーさんは学年末の授業を終え、夏休みを待ち遠しく思っていました。どこにでもいる普通の女の子のように、友達と遊び、おいしい食べ物を食べ、音楽を楽しみながら過ごすことを楽しみにしていました。夏休みの予定について兄弟と話していた時、叔母さんがファトゥーさんを散歩に誘いました。
叔母さんと二人で歩いていると、母親や祖母、叔母に連れられた女の子たちも集まってきました。そして、一軒の家にたどり着きました。女の子たちが身体を洗うための場所です。

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・目隠しをされて連れて行かれた部屋

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「何かおかしいと感じました。でも、目隠しをされるまで、怖いとは思いませんでした」と、ファトゥーさんが話します。
「お風呂に入った後、タオルを体に巻いて部屋に入るように言われました。他の部屋から、女の子たちの泣き叫ぶ声が響いていました」
ファトゥーさんは、女の子たちに何が起こっているのか、そしてこれから自分に何が起こるのか、全く想像ができませんでした。

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・背の低い子から順番に呼びされる

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「その部屋に集められた女の子のうち、身長が低い女の子から順番に別の部屋に連れていかれました」
12歳の女の子の平均的な身長だったファトゥーさんは、それほど待たされることなく施術が行われました。女性性器切除は、伝統的な“医師”が施術を行います。麻酔も、消毒も、専門の手術器具も使用しません。

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・多くの女の子が大量に出血 あまりのショックで病気になる子も

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施術を終えたファトゥーさんは、他の女の子と同じように、叔母さんが作った衣装に身を包みました。そして、女の子全員の傷が回復するまで、小屋での生活を強いられました。
「多くの女の子が大量に出血していました。あまりのショックで病気になる子もいました」3、4時間ごとに、“医師”が小屋を訪れ、女の子たちの容態を確認していました。そしてファトゥーさんが家に帰ることができたのは、夏休みが終わって再び新学期が始まる3カ月後のことでした。

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信じがたい話ですがこれが現実に起こっているのです。
ファトゥーさんの経験からわかるように、少女たちは大人から事前に何の説明もされることなく強制的にFGMを受けさせられることがほとんどです。突然の出来事に衝撃を受け、そのショックから立ち直れない子たちも多くいます。

■FGMで亡くなった少女の話

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また、FGMを受けその後亡くなるというケースも存在します。その実話は耳をふさぎたくなるような内容でした。

 6月16日午前6時、母親は8歳の娘(元気で明るい、とても健康な子どもでした)を町でもあまり治安のよくない地域にある、伝統的な性器切除手術を執り行う切除者のもとへ連れていきました。
この女性切除者がFGM手術に用いた唯一の器具は使い込まれたかみそりの刃と、麻酔薬として使われた砂糖とモツヤクジュ(ハーブの一種)の粉末を混ぜたものだけでした。邪悪な精霊を追い出すためにコーランの一部を読み上げると、少女のおばにあたる女性が現れ、少女が動かないようにとしっかり押さえつけました。

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・彼女を押さえつけ、性器を全て切除

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少女は身動きもとれないまま手術台にのせられ、両足を開かれました。そこに居た他の親戚の女性や近所の女性たちも手伝って、少女が動けないように押さえつけました。少女の叫びや嘆願は聞き入れられることなく、切除者は手術を開始し、外陰部の全ての性器を切除し始めました。小陰唇、クリトリス、大陰唇のすべてです。
そして傷口には止血のための砂糖とモツヤクジュの粉末を混ぜたものを塗り、布切れで少女の両脚をしっかりと縛り、開いた傷口がふさがるようにしました。切除者はこれで少女は「けがれた血液」から浄化されるであろうと少女の母親に告げました。

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・大量の出血で衰弱し…

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 母親は後になってこう話しました。少女は手術中に気を失い、意識を取り戻すとすぐに傷口の痛みで泣き叫び続けた、と。少女の出血は昼も夜も過度に続きましたが、母親は切除者に言われた通り血を拭くだけでした。少女には飲むものも与えられませんでした。切除者は、尿をすることで傷口が開く危険性があるからと説明していたのです。

 夜9時半のこと、父親が帰宅すると、少女はひどく衰弱しており、すぐに少女を病院に連れて行くことにしました。そこで少女はあらゆる処置もむなしく、2時間後に息を引き取ったのです。

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「けがれた血液」を洗い流さなければいけないという考え方から止血をしっかりしなかったため、失血状態に陥った少女。すぐに処置していれば助かったかもしれませんが、両親はすぐにそうはしませんでした。両親もがFGMの行為を肯定的に見ており、この少女はこのときFGMから逃れる道も助かる道もなかったのです。

・FGM根絶に向けての活動

出典 YouTube

女性を深く傷つけるFGM、現在FGMに反対する人は徐々に増えてきており反対活動が広まってきています。上の動画はユニセフが配信しているもので、FGM根絶に向けての支援を行っています。

・全ての女性が救われる日

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日本から遠く離れた地でもこのように苦しみに立ち向かっている女性がいることを忘れてはなりません。何が「当たり前」なのか、住む場所や時代によって変わるのだということを実感ッせられます。
FGMで苦しむ女性がいなくなる日が来ることを願います。

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