“ご当地グルメ”をはじめとする、「ご当地○○」が大盛況である。ご当地ヒーロー、ご当地アイドル、ご当地ゆるキャラなど、地方独自のものに注目が集まっている。

これは、身のまわりの“ありきたり”に飽きた消費者が、面白いもの・珍しいものを探し始めた結果だと推察できる。

確かに、地方には“変なもの”が多い。探し出すと、いくらでも出てくる。東京発信の文化には、もう驚きが無くなってしまった。

その点、地方の文化には、中央の常識を遥かに超えた異質感が漂っている。「なに、コレ?」の連続である。

このように、「ご当地」が注目されることは、地方の活性化・地方経済の起爆剤と成り得る。

ところが、ひとつの「ご当地○○」が流行り出すと、すぐに全国に広めようとする。ご当地ヒーローやゆるキャラが、全国に出掛けてPRするのは良い。

しかし、「ご当地○○」と呼ばれる商品をネット通販などで大々的に売り出したり、大都市にお店を出店したりするのは、間違っている。

たとえば、グルメ。B-1グランプリでゴールドグランプリを獲得した、岡山県の「ひるぜん焼そば」のお店が、東京・大阪に出店したらどうなるか。

話題性もあり、たくさんのお客さまが集まり、「ひるぜん焼そば」はさらに有名になっていく。お客さまにとっては、「わざわざ岡山に行かなくても、東京で食べられていいわね」となる。そう、ご当地に足を運ばなくて良い。

これでは、町おこしには繋がらない。都市に出店したお店は儲かるかもしれないが、肝心のご当地に人を呼び込めないのでは、本末転倒。

中には、地元に行って、他のお店も味わってみたいと思う人もいるだろうが、ほとんどの人は、一度経験するとそれで満足してしまう。“話題のものは知っておきたい”という心理があるだけ。

本気でご当地に人を集めたいと思うのなら、通販も都市への出店もやめるべきである。

“ここに来なければ、楽しめない”。それが、地方の魅力である。

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佐藤きよあき このユーザーの他の記事を見る

1961年兵庫県生まれ。神戸学院大学法学部中退。1981年、広告デザイン会社にコピーライターとして勤務。93年、プランナー・コピーライターとして、フリーランスに。仕事を継続したまま、96年、木のおもちゃ制作を開始。ネット販売に着手。その後、「販売の現場」を知るために、5年間スーパーに勤務。これにより、「メーカー」「販売現場」「広告・販促」のすべてを経験。この経験を生かし、2003年より、中小企業・個人商店向けメールマガジン「繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座」を発行。関連する情報販売、コンサルティングを開始。メールマガジン他、ブログ9本「Marketing Eye」「ビジネス界隈・気づきの視線」「企画する脳細胞・ビジネスの視点」「まちづくり・村おこしの教科書」「行列のできる『MENU』の創り方」「中高年のための新規開業サポート」「独立・起業の成功法則」「販促の知恵袋」「スキルアップでビジネスぶっちぎり!」を執筆中。現在、繁盛戦略コンサルタントおよび中小企業経営研究会のビジネス・カウンセラーとして活動。著書に「0円からできる売れるお店の作り方(彩図社)」がある。

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