テレビ・雑誌・ネットサイトで、「人気ランキング第1位」という商品を見掛けると、つい興味を持ってしまう。“どんなものだろう?”と、その詳細を見ると、言葉巧みにその良さを伝えており、誰もが欲しくなる。人の心理をずばり突いてくるフレーズに感心してしまう。

その上、「ランキング第1位」と紹介されては、“これは間違いの無い商品だ”と確信し、購入するだろう。

さらに、こうした商品を紹介する際には、必ず購入者の感想も紹介されている。そこには、ますます欲しくなるような誉め言葉が並んでいる。しかし、特に問題の無いところでは、否定的な意見も書かれており、感想の信頼度を高めている。

買った人の声を無条件に信用してしまうところが、消費者の浅はかなところ、というのは言い過ぎか。素直に信じる人が多いということである。

第1位ということで注目され、買った人も満足している。このこと自体には何も問題はなく、市場の活性化の役には立っている。ところが、賢い消費者としては、知っておかなければいけないことがある。

それは、「ランキングの裏側」。

「ランキング第1位」は嘘である、とは言わない。売り上げや販売数で決まることに間違いは無い。だが、「第1位」はたくさんある、ということである。

たとえば、「○○ロールケーキ 人気ランキング第1位獲得!」と紹介されている場合。“ダントツに人気がある商品”というイメージを誰もが持つのだが、必ずしもそうではない。

ランキングには、さまざまな種類がある。食品全体で第1位。スイーツのジャンルで第1位。その中のロールケーキ部門で第1位。はたまた、都道府県別の第1位。エリア別(たとえば関東)での第1位。さらには、月間・週間・上下半期などもある。

たった1日でも第1位になった瞬間があれば、「第1位獲得!」と言うこともできる。

売る側としては、これほどの集客パワーを持つ販促策は他に存在しない。そこを見抜いて、総合通販サイトでは、あらゆるランキングを表示させているのである。

お客さまが納得の上、満足しているのなら、何も問題は無いが、いささか良心がとがめる。

だが、第1位をキッカケに、本当の良さを知ってもらえるのなら、小手先のランキングに乗っかってみるのも悪いことではない。ただし、本当に良いものであるという自信を持っている場合に限る。

レベルの低い商品を見せかけだけで人気があるように紹介するのは詐欺である。実際、仲間内で大量に購入して、ランキングを上げている会社もある。こんな腐った会社は必ず潰れるので、絶対に同じことをやってはいけない。

ランキング第1位を目指すのは良し。だが、本当に目指すべきは、お客さま満足度第1位である。

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佐藤きよあき このユーザーの他の記事を見る

1961年兵庫県生まれ。神戸学院大学法学部中退。1981年、広告デザイン会社にコピーライターとして勤務。93年、プランナー・コピーライターとして、フリーランスに。仕事を継続したまま、96年、木のおもちゃ制作を開始。ネット販売に着手。その後、「販売の現場」を知るために、5年間スーパーに勤務。これにより、「メーカー」「販売現場」「広告・販促」のすべてを経験。この経験を生かし、2003年より、中小企業・個人商店向けメールマガジン「繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座」を発行。関連する情報販売、コンサルティングを開始。メールマガジン他、ブログ9本「Marketing Eye」「ビジネス界隈・気づきの視線」「企画する脳細胞・ビジネスの視点」「まちづくり・村おこしの教科書」「行列のできる『MENU』の創り方」「中高年のための新規開業サポート」「独立・起業の成功法則」「販促の知恵袋」「スキルアップでビジネスぶっちぎり!」を執筆中。現在、繁盛戦略コンサルタントおよび中小企業経営研究会のビジネス・カウンセラーとして活動。著書に「0円からできる売れるお店の作り方(彩図社)」がある。

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