混迷を極める東京都知事選。候補者の不祥事や不正経理なども明るみに出て、正直誰にも投票したくない人も多いだろう。そんな時、公職選挙法第95条では「当選者なし」にできる規定がある。その具体的な活用方法を説明しよう。

◆淫行、不正経理、無駄遣い、適格者不在の都知事選

連日週刊誌を騒がせている通り、小池・鳥越・増田の主要候補は三者三様に脛に傷を持つ身。淫行、不正経理、前都知事と同レベルの無駄遣い。誰がなっても、問題を抱えた状態での就任となり、舛添の二の舞になりかねない。しかし情勢調査をみる限り、この3人以外の候補者が当選する可能性は限りなくゼロに近い。意識の高い有権者は、一番マシな人物に投票するしかないか・・・と考えているかもしれないが、実は、公職選挙法は有権者に「誰にも当選させない」という選択肢を与えてくれている。

◆公職選挙法第95条が認める「当選者なし」とは?

【公職選挙法】第九十五条 
選挙においては、有効投票の最多数を得た者をもつて当選人とする。ただし、次の各号の区分による得票がなければならない。(中略) 地方公共団体の長の選挙、有効投票の総数の四分の一以上の得票。

出典 http://law.e-gov.go.jp

分かりやすく説明すると、ある候補者が最多得票数を取っても、の得票数が有効投票数の1/4に達しない場合には当選無効、再選挙になるということだ。東京の有権者数は約1千万人いると言われている。仮に投票率が50%だったとすると、投票数は500万票。その1/4にあたる125万票を獲得できなければ、1位の候補者でも「当選」にはならないのだ。

ちなみに各党の組織票は、自公130万、共産60万、民進50万、生活その他40万と言われているため、投票率を上げなければ組織票だけで結果が決まってしまうことになる。

◆「当選者なし」にするための具体的なプロセス

1.投票に行って有効投票率を上げる
投票率が低ければ低いほど、有効投票率における組織票が占める割合が高くなり、当選者が生まれてしまう。そこで、何はともあれ、多くの人が投票に行き、投票率を上げることが何より重要だ。
2.白票や無効票を入れてはいけない
投票したい候補者がいないと、つい白票や関係ない人物の名前を書きたくなるが、それは投票していないのと同じとみなされ、有効投票率アップにはならない。
3.当選圏外の候補者に投票する
今回で言えば、小池・鳥越・増田の3者以外は残念ながら、全員当選圏外の泡沫候補と言わざるをえない。そこで、各々が一番受からなそうな候補者に投票する。すると、有効投票率は上がり、主要3候補の得票率は下がることになる。

◆過去に4例ある「当選者なし」の再選挙

首長選挙で、有効投票数の1/4の信任を誰も得られず、「当選者なし」になった事例は過去に4回ある。千葉県富津市長選(1979)、奈良県広陵町長選(1992)、北海道札幌市長選(2003)、宮城県加美町長選(2007)だ。東京都知事選でもしも「当選者なし」になったら、与野党共に候補者をクリーンな人物に刷新して再選挙に臨むことだろう。東京都政を任せたい人物に信任を与えるのが選挙だ。「誰にもやらせたくない」という意思表示をすることも、有権者の権利として認められている。そのためにはまず、必ず投票に行って、有効投票を行わなければならないのだ。

東京都知事選挙の投票日は7月31日(日)。14兆円という国家規模の予算を握り、東京オリンピックの顔となる権力者を、組織票だけで決めさせてはいけない。

この記事を書いたユーザー

面白ニュース Enta-MEN このユーザーの他の記事を見る

映画・エンタメから社会問題、時事ネタまで、面白いことめずらしいことを独自の切り口でお届けします!本業は誌面記者。紙で書けないことはSpotlightで。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 海外旅行
  • ライフハック
  • 広告
  • テレビ
  • 恋愛
  • エンタメ
  • カルチャー
  • コラム
  • おもしろ
  • ニュース

権利侵害申告はこちら