今回の参議院議員選挙で、1票の格差を減らす為に、高知と徳島、島根と鳥取で合わせて1議席という今までの1県1人以上という選挙の原則を変える大きな変更がありました。

2つの選挙区では、自分の県の候補者がいなくなるという不安の声も出ていました。前回の4.77倍よりも格差は減ったものの未だに格差は存在しています。

早速訴訟を起こすケースも…。

10日投開票の参院選は議員定数が人口に比例しておらず、1票の価値が不平等で違憲として、広島県の弁護士らが11日、同県選挙区の選挙無効を求める訴訟を広島高裁に起こした。別の弁護士グループも同日午後、全選挙区の選挙無効を求め、全国の高裁と高裁支部に提訴する。

出典 http://www.jiji.com

広島を始め全国で訴訟を起こす弁護士グループがいるようですね…。しかしながら現在の参議院選の中選挙区や衆議院議員選挙の小選挙区ではなくすと言っても限界があるのではないでしょうか…?

大選挙区制や全国区制という選択肢

どうすれば良いのかと考える中で、一番有効なもの…。それが全国区制という物です。その次に関西や関東、中国、四国、東北、九州といった大きなくくりで選挙区を作る大選挙区制です。

大きければ調整もしやすく、格差も減りますよね。こうした選択肢についてお話をしていきます。

全国区制ってどんな制度?

イメージとしては参議院議員選挙の比例代表をイメージして頂ければ、わかりやすいと思います。ただし、参議院の比例代表は政党と政党に所属する候補の中から選ぶ為個人で立候補する事はできませんし、政党名での投票もできる為、厳密には全国区制とは言えないのです。

では、本当の全国区制とはどういったものかと言うと、47都道府県すべてまとめて1つの選挙区という形で行います。この点は比例代表と似ているのですが、違う点としては個人で戦うという点です。

参議院議員選挙で言えば、73人を定数を各地区から決められた人数出しますが、この全国区制であれば、73人の候補を全国で選ぶ為、東京選挙区で1位だった蓮舫氏も、一番1票の価値が低いという埼玉で時点で落ちた伊藤岳氏も一番1票の価値が高い福井で当選した山崎正昭氏も全部ひっくるめて1つの選挙区で一人1票で戦うのです。

全国区制のメリット・デメリット

メリットとしては、全国で同じ候補に対して票を投じますので、1票の格差は存在しません。また、区割りがない為、特定の政党に有利な区割りになっているなんていう批判も起こらないのです。

もちろんデメリットもあります。まずは、全国を回る為選挙にお金がかかるという点です。そして、一人の候補が大勝ちしても他の候補には票が回らない為、票が余る選挙とも言われます。また、知名度が高いタレント候補などに有利な傾向にあります。

実際に日本でも過去(1947年~1980年)に導入されていました。その際には金権選挙である上に、上位の候補が一人で下位の候補三人分の得票を得るなどが多発した為、廃止されてしまった経緯があります。

大選挙区制ってどんな制度?

簡単に説明すると、全国区制よりも狭く、中選挙区や小選挙区よりも大きい選挙区で行う選挙です。広義の意味では全国区制もこの大選挙区制に含む事があります。

具体的に例を挙げると
「北海道・東北」
「北陸・信州・東海」
「関東」
「関西」
「四国」
「中国」
「九州・沖縄」
という感じで七つの選挙区に分けて選挙を行う感じです。この区分けは適当に分けただけなので特に意味はありません。

大選挙区制のメリット・デメリット

メリットとしてはやはり一票の格差の調整がし易い為、全国区制ほどではありませんが、格差が出にくいのです。

デメリットとしては区分けによって政党間の有利不利が出る可能性がある点と全国区と同じく選挙区が広くお金がかかってしまいますし、一人が大量に得票して票が余るという事態もおきます。また、誰かが辞職などで辞めてしまった場合に補欠選挙がやりづらいというデメリットもあります。

参議院議員の比例代表が全国区制だったら?

今回の参議院議員選挙でシュミレーションしてみました。ただし、政党名で投票した分は一切考慮せず名前を書いた人の票だけなので、実際にこのような結果にはならないはずです。

出典いつか笑って過ごせる日まで作成

人数が多いため上位99人までしか載せていませんが、このような感じになります。

ちなみに共産党が全滅していますが、これは共産党の場合他の党よりも個人名ではなく、政党名を書く有権者が多いためです。実際に導入した場合はもちろん個人名を書くはずなので、全滅する事はないはずです。

新党改革の山田太郎氏のように、個人の人気は高いが、政党が不人気で落ちるというような事はなくなります。逆に無名だけど所属していた党のおかげで通ってしまったというような事はなくなります。

全国区制こそネット選挙の活用を…。

全国区制だとお金が掛かるし、有名人が通りやすいという部分を補う制度としてネット選挙があるのではないでしょうか?今すぐには無理でもネットの力は段々強くなっています。

以前導入時はなかったネットという一つのツールが全国区制という選挙制度の復活に一役買うのです。

全国区比例代表並立制という選挙方式

メリット・デメリットを考えると全国区比例代表並立制という選挙方式が私は一番良いと考えています。

どういう制度かというと、全国区でまず1人選びます。この場合単記非移譲式と呼ばれる1人のみを選んで投票し、得票が余っても他に移譲されない方式です。この方式で決められた人数に達した時点で、全国区の当選者が確定します。

その後、比例代表に移るのですが、2パターン考えられます。

パターン1
同じ投票結果を元に、票を政党や政治団体別に区分けします。そして、そこから、政党や政治団体別に比例代表として、当選者を決めます。全国区で落ちた候補の中から全国区での得票の多い方から当選させるのです。

パターン2
政党や政治団体の名前を書いた比例の投票を別に行い、その結果を元に全国区で落ちた候補の中から全国区での得票の多い方から当選させるのです。

パターン1の場合は集計が楽ですが、この候補は支持するが政党は嫌だという場合に投票行動が変わる可能性があるという点があります。

パターン2の場合は有名政党が有利になる点と2つの集計をしなければいけないので集計が大変です。

想定ですが、パターン2の場合よりもパターン1の場合の方が有名人を立てることのできる政治団体や大量の候補者を出せる資金力のある政治団体が通りやすくなる可能性があります。有名な政党の場合はどちらでもあまり変わらないのではないかと思います。

参議院議員選挙で考えると…。

242人を2回に分けて選挙しますので一回で121人を選ぶ事になります。これは今までと変わりません。

例えば全国区100人比例21人で選ぶとすると、まず全国区で100人が決まり、落選した候補の中から、政党や政治団体に所属している候補を抽出し、比例代表として、21人の候補が復活当選するという形になります。

辞職者が出た場合は、次点の人から順番に復活当選という形を取ればいいと考えます。そうすれば、補欠選挙の必要もありません。もちろん、全員が断れば別ですが、中々起こりえないと考えています。

1票の格差と選挙制度

1票の格差を無くす為には毎回人口に合わせて区割りを変えるか、今回提案させていただいた全国区制度しかないと思います。

1票の格差という物を是非考えどんな制度であれば納得できるのかと言うことをしっかり考えねばならないのです。

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いつか笑って過ごせる日までと申します。 起業家でフリーライターです。政治からゴシップネタまで幅広く手掛けています。 残念ながら今はまだ貧乏人です…。

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