アメリカでは今月、白人の警察官による黒人射殺事件が立て続けに起こりました。2016年7月5日にルイジアナ州、翌6日にミネソタ州で丸腰の黒人男性が、白人警察官により理不尽な状況で射殺されたのです。事件の詳細は、下記の記事をご参照ください。

どちらの事件も、通行人や恋人がその様子を撮影、SNSにアップして抗議した事で、全米各地で怒りが爆発、抗議デモが行われました。そんな中7日の夜には、今度は黒人男性による報復ともとれる白人警察官射殺事件が起きてしまいました。

世間が警察批判に大きく傾く中、7月9日土曜日、デトロイト11分署は思わぬサプライズを受ける事になります。そのサプライズの主は、デトロイトに住む9歳の女の子・サミア マクラフリン(Samya McLaughlin)ちゃん。

TVの人が言う事は本当に正しいのかな・・・

出典 https://twitter.com

サミアちゃんがおばあちゃんと2人でTVを見ていると、警察官による黒人射殺事件の事を放送していました。警察官が悪い、恐ろしい事だ、これは人種差別だ、警察を信用するな、出演するコメンテーターたちが語る中、サミアちゃんはふと疑問に思いました。

「TVで言うみたいな悪い警察官がいるのは事実。だけど、私たちの生活を守ってくれているイイ警察官だっていっぱいいるわ」

いつも自分が接している警察官の人達は、とても良い人や素敵な人が沢山いるのに、そんな人達も悪く言われているなんて可哀想、と思ったサミアちゃんは「みんなからイジメられている警察官の為に何かをしてあげたい」と決心しました。そして、地元警察であるデトロイト11分署にこんなメッセージを送る事にしたのです。

「私は皆さんのお仕事にとっても感謝しています。警察官の方達を信頼しているし、サポートしたいと思っています!」

そしてそのメッセージと一緒に、あるものをプレゼントしました。それは美味しそうなランチパック。サンドイッチに果物、フルーツやクッキーやチップスの入ったランチパックは、すべて自分のお誕生日のお小遣いで買ったものでした。

この素晴らしいプレゼントに感動したデトロイト11分署の警察官たちは、そのお礼に特製のバッチと感謝状をサミアちゃんに贈りました。

実は、サミアちゃんが自分で考えて起こした行動は、これだけではありませんでした。誕生日のお小遣いの残りで更に30個のランチパックを準備、地元のホームレス・シェルターにそれを届けに行ったのです。

サミアちゃんはメディアの取材に対して、こう答えました。

「すべての命が大切なの。それをみんなにわかって欲しかったの」

サミアちゃんのお母さんは、何かを話し合う際は、常にこう話していたのだそうです。「あなたはどう感じたの?他の子は関係なく、あなたがどう感じたのかが大切なのよ」と。自分が正しいと感じた事には、周りの意見に流されることなく、自信を持って行動して欲しい、そんな思いを込めて育ててきたのです。

「私は彼女のことを誇りに思っています」サミアちゃんのお父さんは語りました。
「彼女はとても大きな慈悲の心を持ち、人をサポートするという事を知っています。そして、感謝の気持ちを伝えるにはどうすればいいのか、それをわかっているのです」

その結果、TVや世間が批判ムードの中、自分の頭で考えて答えを出し、そしてその気持ちを伝える方法を選び実行したサミアちゃん。しかしどんなに自分で正しいと感じた事でも、周りが全く反対の流れのになっている中でそれを実行する事はとても勇気のいる事です。

確かに事件は悲惨で理不尽なものです。しかしその事件を起こしたのが警官だとしても、すべての警官が同じ様な事をするわけではない…そんな当たり前の事も分からなくなってしまう事もあります。今回は、この9歳の少女の起こした行動に、大人達は何かを気がつかされたに違いありません。

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