誰にも心に残る故郷の想い出があります。 懐かしい山々、水辺で遊んだ日々・・・。
今その故郷が過疎で立ち行かなくなっています。
山里に点在する集落に若者の姿はなく高齢者のみの暮らし、既に廃屋となっている建物も多くあります。
                            
そんな集落を幾つも抱えた行政は、道路の維持管理や行政サービス(病院への送迎・介護人の往来等)で負担が重くなりました。
新しく計画されたのが街のコンパクト化です。 過疎地域の人々を街の中心部に集団移住してもらい、行政の負担を軽くします。
財政赤字を減らして、住民サービスを維持しようと考えられました。
でも 生まれ育った地に固執する人達が移住に反対をしています。
                                                
ゴミ焼却場・下水処理場・屠殺場・火葬場・刑務所・・・
建設予定地ではいつも激しい反対運動が起きています。
一般的な印象は嫌悪施設なので、近隣不動産の資産的価値が下がり、
街のイメージも悪くなります。 施設の必要性は認めても自分たちの住む町には作って欲しくない、と考える住民エゴそのものです。
                                              
でも これは地域全体にとっては一番合理的な計画です。
都市計画法に基づき行政が作成し議会で審議して決まった事です。
民主主義社会では多数決が原則 少数意見者は結果に不満があっても受け、入れなければ民主主義は成立しません。 そもそも 世の中に完全な平等などはあり得ません。
住まいの場所のイメージが悪くなったくらいは諦めるべきです。
我慢が出来ないのなら どこへでも移り住んだらイイのです。
                                                
福島第一原発は大津波の被害を受けて壊滅しました。
広範囲に汚染物質が飛散して、住民は立ち退きを余儀なくされましたが、再び居住できるように大規模な除染作業が行われました。 大地の表面を削り取って出る膨大な汚染土や様々な汚染物は、とんでもない量になりました。
                                                 
汚染物質の処理作業と保管場所には広大な土地が要ります。
原発周辺地域は今後も半永久的に強い放射能の影響を受けるので、居住が出来ないと言われています。 政府はその土地を利用して汚染物質の処理保管場を計画しました。
妥当な計画だと思いますが、周辺住民から反対が起きました。
理由は 除染作業が終わったら戻って居住するので「近くにイメージが悪くなる施設があったら困る」と言う利己的なものです。
                                                 
未曽有の大災害により状況は大きく変わりました。
住む場所が替わるのも、周辺事情が替わるのも仕方がありません。
断腸の思いでそれを受け入れなければならない時もあります。
これまで同じ土地に住み続けられた人は恵まれていました。
それが未来永劫に続く事などありません。変わる時が来ます。
                                     
土地の所有権
街は都市計画によって機能が生まれ“質”が保たれます。
街を活性化する為には魅力的な都市計画が必要です。
交通のアクセスの良さ・広くて安全な舗道・所々に緑豊かな公園も必要です。 魅力ある街には自然に人も企業も集まります。
でも 個人の土地所有権を余りに尊重し過ぎて計画は進みません。
公共の利益よりも個人の所有権を尊重するイビツな現象です。




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