道路の端に犬が横たわっていた

2015年7月、ジョージア州の道路の端に、小型犬が横たわっていました。

テリー・スキッドモアと彼女のボーイフレンドのマイク・アジズは、犬をはねてしまった運転手が動かない犬を黙って見つめているそばを、ちょうど車で通りすぎたのです。

テリーは「犬はもう死んでいるだろうと思いました。」誰もが同じように犬はもう死んでいると感じて、何台もの車がただそのそばを通り過ぎていきました。

しかし、テリーの頭の中からその光景が離れませんでした。そしてテリーはボーイフレンドに言ったのです。「ねぇ、さっきの犬のところに戻って!犬が本当に死んでいるのか確かめましょう!」

犬は息をしていた

犬を轢いてしまった運転手はもうそこにはいませんでした。その代り、1組の年配の夫婦が犬をジッと見ていました。

ボーイフレンドのマイクが車の窓を開けてその夫婦に声をかけてみました。

「(犬は)死んでるの?」

すると夫婦はこう答えました。「彼はまだ息をしてるわ!」

そこでテリーが車を降りて犬に近寄ったのです。横たわっていたのは、小型犬ではなくピットブルの子犬だったのです。

テリーはできるだけ優しく子犬を抱き上げました。子犬は意識不明の状態でした。テリーは自分のジャケットに子犬をくるみ、すぐに獣医のところに連れて行ったのです。

前足は重症で手術が必要だが、体内に損傷はなかった

獣医が診断したところ、体内には損傷したところはありませんでした。ただ、レントゲン写真の結果、胃の中で石が発見されました。それは、子犬が食べた石でした。おそらくお腹がすいて石を食べてしまったのでしょう。

しかし、彼の前足はかなり重症で手術が必要でした。

たまたま居合わせたピットブル救済保護団体のスタッフ

たまたま動物病院に、ピットブル救済保護活動を行っている団体‘Friends to the Forlorn Pitbull Rescue‘のスタッフのジェイソン・フラットがその場に居合わせたのです。

ジェイソンは、ピットブルの子犬を救ったテリーとマイクに対してこう言いました。

「あなたがたが、この子犬を助けたように、今度は私たち(団体)があなたたちを助けましょう!」

ピットブル救済保護団体が治療費などすべて負担

ジェイソンは、ピットブルの子犬の「手術代や治療費を団体から出すだけではなく、犬を飼い始めて最初の1年にかかる予防接種や去勢手術代もすべて団体が負担します」と約束してくれたのです。

テリーとマイクは、子犬に『マーカス』と名付けました。この名前は、アメリカの武勇伝「ローン・サバイバー(孤独な生還者)」のマーカス・ルテレルが由来でした。

2匹の保護犬と一緒に新しい生活がスタート

テリーとマイクの家には、すでに保護犬2匹がいました。プピーミルから救出されたシルキーテリアとジャーマンシェパードです。マーカスは怪我も回復し、元気になってこの2匹の先住犬と仲良く暮らしています。

幸せを一緒に感じて生きてほしい

「マーカスはとてもいたずら好きで陽気な犬です。」とテリーさん。

「マーカスは私たちと一緒に生涯、ここで暮らしていきます。彼がここにたどり着くまで得られなかった幸せをここで感じてほしいと考えてます。」

不幸の連続から奇跡の連続へ

すっかり元気で大きくなったマーカス君。前足もよくなったようですね。もしも、テリーさんとマイクさんが、道路に横たわった犬を見て戻って行かなければ。。そして動物病院に連れて行かなければ。。マーカスは、きっと死んでいたでしょう。再び他に車に轢かれていたかもしれません。

車に轢かれる前も。。マーカスはけして幸せではなかったことは、マーカスの胃の中に石が入っていたことでわかりますよね。子犬が捨てられて、道路をあてもなく彷徨い、お腹を空かせて道に落ちていた石を食べた。。。そして、交通事故に遭って。。道路に横たわっていた。。なんて不幸なの。。。と思いきや。。運命はそう捨てたものではなかったのです。

最後にどんでん返しが起きました。

マーカスを助けたテリーさんとマイクさんに、奇跡が起きたのです。重症を負ったマーカスを連れて行った動物病院にたまたまピットブル救済保護団体のスタッフがいて。。マーカスがピットブルの子犬だったことで、手術代から治療費、そして最初の1年に必要な費用すべてをサポートしてもらえることになるという、本当に偶然で素晴らしい奇跡が起きました。

欧米では、ピットブルは、闘犬だったこともあり、危険な犬として迫害されています。そのため、本来優しい性格のピットブルを救済するための団体がこのようにピットブルに対して手厚い保護をしているのです。団体にとっては、ピットブルの子犬のマーカスをテリーさんたちが助けて、その後も受け入れてくれることは、大歓迎だったのです。

ハッピーエンディングで、本当に良かったです!ホッとします。もう空腹で石を食べる必要がなくなったマーカス君。これまで得られなかった幸せをテリーさんたちの元で存分に味わえることでしょう。

参考資料

ピットブルのこんなお話も。。

この記事を書いたユーザー

さくらまい このユーザーの他の記事を見る

最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • 美容、健康
  • 感動
  • コラム
  • ニュース

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス