7月10日は参院選の投開票日

そもそも参院選とは…?

知っている人も忘れてしまった人も確認の為、おさらいしてみましょう。

参議院議員通常選挙

参議院議員通常選挙(さんぎいんぎいんつうじょうせんきょ)とは、国会議員のうち参議院議員を選ぶための日本の選挙である。参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数を改選する(日本国憲法第46条)。なお参議院議員通常選挙は任期満了による3年ごとの選挙のみを指し、これ以外の再選挙や補欠選挙は「通常選挙」には含まれない。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

現在の参議院の議席は242議席。
今回の参院選では、そのうちの半数である121議席を争う事になります。
選挙区73議席と比例代表48議席に分かれるため、1人2票投票する事ができます。

選挙区制

・選挙人は候補者の氏名1名を自書して投票する。

・当選人は最多数の得票を得た者から、順にその通常選挙で選出する議員数に達するまで当選する。ただし、有効投票の総数に定数を除した数の六分の一以上の得票が必要である(法定得票)。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

候補者がどの政党の公認または推薦なのか、どのような政策を掲げているのか、またその政策がどのくらい実現性があるのか投票前に知っておく必要があります。

比例代表制

・全都道府県を選挙区とする比例代表制を採用(公職選挙法12条2項)。

・選挙人は、立候補した者1名の氏名を自書して投票する(個人票)。ただし選挙人は立候補した者1名の氏名を自書するのに代えて、1つの立候補した「参議院名簿届出政党等」の名称を自書して投票することもできる(政党票)。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

こちらも各政党の政策をよく見比べて投票しましょう。
比例代表の候補者の中で特に応援したい候補者がいれば、その候補者の氏名を書き投票するのも良いでしょう。
候補者はたくさんいますからまずは各政党の中から、より共感できる政党に絞り、その政党の候補者一覧で調べると良いと思います。

参院選の争点とは?

今回の参院選の主な争点に、アベノミクスの評価や社会保障、子育て支援、安保法制の是非などが挙げられます。
その中でも本記事では、戦後70年間一度も改正された事の無い、日本国憲法の改正について焦点を当てていきたいと思います。

改憲に必要な議席数

安倍晋三首相は憲法改正について、今回の参院選では争点にしないとしながらも、改憲派の政党がどの程度議席を取るのか関心が高い人も多いのでは無いでしょうか。

Wikipediaによると、改憲には以下のような手続きが必要になってるくるようです。

日本国憲法の改正は憲法上に第96条で規定されている。衆議院・参議院それぞれの所属議員の三分の二以上の賛同によって発議され、国会から国民に提案され、国民投票での過半数の承認によって成立し、天皇が国民の名において憲法と一体をなすものとして公布される。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

既に衆議院の475議席のうち、与党の議席数は、全体の3分の2に当たる326議席(自民党291議席、公明党35議席)を獲得しているので、今回の参院選での結果、与党の議席数及び改憲に前向きな保守派野党の議席数と合わせて3分の2以上になれば、改憲の発議が可能となります。

護憲派野党の共闘

今回の参院選で最大の争点として、憲法改正の反対を掲げているのが、民進党、共産党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたち(以下、生活の党)の4党による、野党共闘です。

それぞれ党の政策には違うところもあるものの、今回の参院選では「憲法改正」と「安保法案」にNOを突き付けるべく手を取り合い、選挙区では統一候補を選出し、改憲に必要な議席数を取らせないことを目標にしています。

9条改正で戦争に巻き込まれる?

たまたま我が家の郵便受けに共産党のチラシが入ってましたので、こちらを例に護憲派の主張を紹介したいと思います。

日本共産党チラシ

出典筆者撮影

野党共闘とのことなので、民進党、社民党、生活の党もこちらと概ね同じ主張であるという前提で話を進めたいと思います。

まずは、昨年9月にに可決された「安保法制」について。
メディアでも大きく取り上げられ、国会の内外でも大混乱の中可決された事は記憶に新しいという人も多いのでは無いでしょうか。

共産党のチラシによると
「アメリカの無法な戦争に自衛隊が参戦することを可能にした安保法制。
海外での武力行使を禁じた憲法をこわす暴挙です。参院選は日本を「殺し、殺される国」にする暴走政治にノーの審判をくだすはじめての国政選挙です。」


「憲法をこわす暴挙」の憲法とはおそらく9条のことを指すのでしょう。
野党4党は特にこの憲法9条の改正には否定的です。

安保法制の可決により、集団的自衛権による武力行使を認めた事で「戦争に巻き込まれる」と主張しているのです。

次に自民党改憲案についてです。

「9条2項を削除。国防軍を明記し、海外での無条件の武力行使へ。
『緊急事態条項』で基本的人権を停止し、事実上の『戒厳令』を可能に。」

ということが記されています。

自民党改憲案で新設されているのが「国防軍」、「緊急事態条項」です。
一体どのようなものなのでしょうか。

国防軍

自民党改憲案第九条の二
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。
(中略)
国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。

出典 http://tcoj.blog.fc2.com

現在の自衛隊とさほど違いが無いように思えますが、あえて「軍」と呼ぶのには理由があるのでしょうか。

独立国家が、その独立と平和を保ち、国民の安全を確保するため軍隊を保有することは、現代の世界では常識です。

 この軍の名称について、当初の案では、自衛隊との継続性に配慮して「自衛軍」としていましたが、独立国家としてよりふさわしい名称にするべきなど、様々な意見が出され、最終的に多数の意見を勘案して、「国防軍」としました。

出典 http://tcoj.blog.fc2.com

上記が自民党による解説です。

「独立国家が軍隊を保有するのは世界の常識」または「軍隊を保有することで戦争に巻き込まれる」、あなたはどちらの意見に賛同しますか?

緊急事態条項

自民党改憲案第九十八条
内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。


緊急事態の宣言は、法律の定めるところにより、事前又は事後に国会の承認を得なければならない。


内閣総理大臣は、前項の場合において不承認の議決があったとき、国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき、又は事態の推移により当該宣言を継続する必要がないと認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。また、百日を超えて緊急事態の宣言を継続しようとするときは、百日を超えるごとに、事前に国会の承認を得なければならない。


第二項及び前項後段の国会の承認については、第六十条第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「三十日以内」とあるのは、「五日以内」と読み替えるものとする。

出典 http://tcoj.blog.fc2.com

共産党のチラシには「基本的人権を停止し」と書いてあり、あたかも首相の独裁で戒厳令、つまり国民の権利を保障した憲法・法律の一部の効力を停止し、行政権・司法権の一部ないし全部を軍部の権力下に移行することができる、と主張しています。
しかし、改憲案の中には戒厳令については記載されておらず、また、緊急事態条項を宣言する時には国会の承認が必要だと記載されています。

「国民まもる対案」

憲法を改正せず、どのように防衛するのか…共産党は以下のような対案を示しています。

「憲法9条生かした 平和の外交戦略を

北朝鮮や中国とのもめごとは『軍事一本やり』の対応では解決できません。知恵をつくして話し合いで解決する『平和の外交戦略』こそ必要です。
日本共産党は、『北東アジア平和協力機想』を提案。
中国には、南シナ海での一方的行動の中止を申し入れ、尖閣諸島水域への侵入にきびしく抗議しています。」

武力行使に頼るのではなく、話し合いで解決すべき、という主張のようです。

「揺るぎない防衛体制の確立」

改憲派政党の代表として、自民党の公約、なかでも国の安全保障に関わる部分を紹介します。

・北朝鮮や中国の動向を受け、わが国の安全保障環境に地殻変動とも言える変化が生じる中、「不戦の誓い」を将来にわたって守り続け、国民の命や平和な暮らし、領土・領海・領空を断固守り抜くため、関係国との連携強化を含め万全の態勢を整えます。

・平和安全法制の施行に伴い、あらゆる事態に切れ目のない対応が可能な態勢を構築するとともに、新ガイドラインのもと日米同盟を不断に強化し、友好国との戦略的防衛協力を
推進するなど、わが国の抑止力の向上に努めます。

・日米安保体制の抑止力を維持しつつ、沖縄等の基地負担軽減の実現のため、日米合意に基づく普天間飛行場の一刻も早い返還を期し、名護市辺野古への移設を推進するとともに、米海兵隊のグアム移転など在日米軍再編を着実に進めます。

出典 https://special.jimin.jp

多くの方が特に関心が高いと思われる隣国の脅威、安保法制、米軍基地について一部抜粋しました。
憲法改正については、はっきりと明記されていませんでした。

改憲が必要だと考えるのはなぜか

「日本国憲法は、太平洋戦争敗北後、日本を占領した連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)によって作られ、押しつけられた憲法である。日本政府はGHQの憲法改正案を拒否すると天皇の地位が危うくなる(=国体護持の)ため、GHQの憲法改正案をやむをえず受け入れたものである」とする押し付け憲法論や「日本国民自らが定める憲法」にするために憲法を改正して自主憲法を制定すべき、とする自主憲法論が保守派の人々によって強く主張された。

出典 https://ja.m.wikipedia.org

戦後70年間、一度も改正されないのは、現在の世界情勢と照らし合わせて整合性が取れなくなってきているのではないか…という主張のようです。

日本以外の国では憲法改正は一般的なのでしょうか。
主な先進国の憲法改正の回数です。

ドイツ 59回
フランス 27回
イタリア 15回
アメリカ 6回
オーストラリア 3回
日本 0回

もちろん、回数ではなく中身が大切ですが、改正されることが必ずしも「悪」という事ではなさそうです。

護憲派も改憲派も戦争したい人などひとりもいない

多くの犠牲者を出した第二次世界大戦から70年。
私たち日本国民は、二度と戦争を繰り返さないと教育を受け、またそれが当たり前だと心に刻んで生きてきました。

今回取り上げた憲法改正の是非。
護憲派も改憲派も、日本の平和を願い、またこれからの国を担う子供達の未来を願うからこそ、長い間議論されてきたのだと思います。

若い世代の政治への関心が薄れている中、今回の参院選では選挙権年齢が18歳へ引き下げられて初の選挙になります。
その票数は実に240万票にもなるそうです。
改めて私たちの一票一票が尊いものでいかに重いものか思い知らされます。

日本がより良い方へ向かうよう、候補者の知名度やメディアへの露出の高さだけに頼るのではなく、しっかりと各政党の公約を見極めて投票したいですね。

また、どこの政党も支持していない、どこに投票していいか分からない…という方も、
この記事を参考にしていただき、今一度、政治が私たちの生活から切っても切れないものだ、という事をご理解いただければと思います。

いよいよ7月10日が投開票日です。
既に期日前投票も行われています。それぞれご自分の自治体でチェックしてみて下さい!

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東京都出身。
高校、大学で美術(工芸)を専攻。
現在6歳、3歳、2歳の三兄弟の母。
30代前半の専業主婦。

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