記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
おうちでデンタルフロスを使う人は少ないのかもしれません。
デンタルフロスより「糸ようじ」という言葉のほうがなじみがあるのかもしれませんね。Doctors Meスタッフに聞いたところ、おうちで使っている人は6人中2人という結果になりました。

ところで6月4日は『虫歯の日』です。むし歯予防にも有効なデンタルフロスについて知ってもらいたいと考えています。今回は『デンタルフロス』について歯科医師に聞きました。

Q.「デンタルフロス」とはそもそもどのようなものでしょうか。

デンタルフロスは、ナイロンやポリエステルなどのマイクロファイバーを束ねた糸状の歯間清掃器具です。通常は糸のタイプですが、持ち手(ハンドル)がついたフロスもあります。

歯ブラシでブラッシングをしただけでは、歯と歯の間は十分磨けないところがあります。
プラーク(歯垢)や食べカスが残ってしまいます。このプラークはむし歯や歯周病の原因になるものです。

そこで、デンタルフロス(糸ようじ)などを使うと、歯ブラシでは届きずらい歯と歯の間や歯肉の境目にたまりやすいプラークをきれいに取り除くことができます。プラーク除去効果は歯ブラシだけの場合約60%ですが、デンタルフロスを併用すると約80%にアップするといわれています。

Q.正しいデンタルフロスの使い方を具体的に教えてください。

デンタルフロス(以下フロス)には大きく『糸タイプ(糸巻きタイプ)』と『ホルダー付きタイプ』があります。
ここではそれぞれの使い方をお伝えします。


【糸タイプ(糸巻きタイプ)】
1.フロスを30~40cmでカットします。
2.両手人差し指か中指にフロスを軽く数回巻きつけます。
3.フロスをピンと張ったとき、両指の間隔が10~15cmになるように調整します。
4.親指と人差し指(中指)でフロスを支えます。
 間隔を1~2cmに保ちながらフロスを歯面にピタッと押し当て、歯と歯の隙間に通します。
5.一方の歯の側面に沿わせながら、歯と歯の間をゆっくりフロスを動かし、歯と歯肉の境目の汚れも取ります。
6.もう一方の歯も同様にします。


フロスがピンと張っていなかったり、力まかせに無理に歯と歯の間に挿入したりすると歯肉を傷つけてしまうことがあります。
引っ掛かってしまった時は、内側の指をフロスから離し、外側にフロスを引き抜きます。それでも外れない時は、ハサミで切ってください。


【ホルダー付きタイプ】
ホルダーの先にフロスが付いているものです。I字型とY字型のものがあります。
I字型:前歯に使いやすく、乳幼児や子どもに使いやすいタイプです。
Y字型:奥歯に届きやすいです。

1.鋸を引くようにホルダーをゆっくり動かしながら、歯と歯の間、歯と歯肉の境目の汚れを取ります。
2.一方の歯の側面にフロスを沿わせながら、ゆっくりホルダーを動かし、歯と歯肉の境目の汚れも取ります。
3.もう一方の歯も同様にします。


フロスを使用する時は、鏡を見て歯と歯の間を確認しながら行うようにしましょう。

Q.どのタイミングで行うと効果的なのでしょうか。

フロスは、毎日1回(できるなら何回でも)行うといいです。歯ブラシの前でも後でもどちらでもよいと言われています。

おすすめは歯みがきをした後です。
やはり歯ブラシをした後だと、歯ブラシの磨き残しを確認できます。歯ブラシで取り切れていない汚れを取ることができるので清掃効率は上がります。

Q.自分にあったフロスを見つけるコツを教えてください。

フロスの表面にワックスが付いているものと付いていないものがあります。

ワックスが付いていないタイプは、スベリが悪いです。そのためプラークがより多く除去できるのと歯肉の境目などでは歯肉にあたる感じがやわらかいかもしれません。
一方でワックス付きは、狭い歯と歯の間に挿入するのが比較的かんたんなこと、使用時に耐久性があることが特徴です。

また、フラットタイプといって、フロスの断面が丸い形態ではなく、平たい形態のものもあります。フロスに慣れていない人や歯と歯の間がやや狭い人にはフラットタイプのほうが使いやすいです。

最近では、使用しているうちにフロスが唾液で膨らんくる、やわらかいタイプもあります。
これは歯と歯の間の三角形の部分の自然とフィットする形態になり、歯の汚れが効率的に除去できます。歯と歯の間が歯間ブラシは入らないけれど、通常のフロスだと歯と歯の間がスカスカで清掃しにくい人などはこれを試してみてはいかがでしょうか。

いろいろな種類のフロスが販売されているので、どれを選んでいいか難しいと思います。
かかりつけの歯科医院の衛生士さんから、自分の歯並びや歯の補綴物(歯の詰めもののことです)などに合わせたフロスのアドバイスを受けるといいですね。

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最後に歯科医師からアドバイス

日頃からフロスを使用していると、自分の歯の変化が早めにわかることがあります。

例えば、最近フロスが切れやすいなら、歯と歯の間がむし歯になっていたり、歯の詰め物が合わなくなっていることもあります。歯肉から出血しやすいのであれば、歯肉の炎症があることがあります。 このような変化に気付いたときは、早めに歯科医院を受診してくださいね。

まずは虫歯予防のためにも、フロスを使ってみてはいかがでしょうか。

(監修:Doctors Me歯科医師)

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