世界の奴隷人口、4,500万人以上

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「奴隷」と聞いて私たちが頭に浮かぶのは「外国」「昔」「先進国」など日本の現代とはかけ離れた言葉ではないでしょうか。現在、世界の国々で奴隷状態にある人は、成人と子供全て含めて4,500万人超えという衝撃的な事実がNGOにより明らかになりました。

現代の奴隷制度と定義しているのは、昔のように鎖に繋がれて飼い殺しにされている人たちだけのことを言うのではありません。強制労働を始め、未成年者を含む人身売買、役身折酬、強制結婚、児童ポルノの犠牲となっている人々をいいます。

2年前よりも更に28%増

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奴隷撲滅を目指す団体「the Walk Free Foundation」が発表した報告書「Global Slavery Index 2016」では167カ国4万2千人を対象に53言語で面接を行い、それに基きデータを出したとされています。その結果、2年前の調査よりも奴隷人口は30%近くも増えていることが判明。

奴隷人口が最も高い国はインドで、1,835万人もの人々が現代社会も奴隷として虐げられた生活を送っています。インドは古くからのカースト制度が色濃く残る国としても有名。男尊女卑に基いた文化は、今尚、奴隷制度を生みやすくしているのでしょう。

また、国土面積と対比して全人口の奴隷比率が最も高かった国は北朝鮮でした。ここでは4.4%近くの人が奴隷状態にあることが判明。

その他、ウズベキスタン、カンボジア、バングラデシュ、カタールなど貧困が激しい国は奴隷となっている人も多いのは言うまでもないことですがパキスタンや中国、ロシアでも奴隷人数が多いことも下記のインデックスを見るとわかります。

ちなみに、日本は167カ国のうち41位でした。約29万人が奴隷状態にあるとされています。3年前のデータでは130位であった日本ですが過去3年の間に奴隷状態にある人が急増しているということになります。

なくならない人身売買

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東南アジアでは子供や成人の人身売買が増加。アジア人が欧米に売られてくるのは今でもよくあることなのです。実は先日、筆者の相方がそのような女性に遭遇しました。ホームレスだというベトナム人の若い女性は、英語も片言しか話せず、友達も家族もいないといった状況だったそう。

「ベトナムに帰りたい」ばかりを繰り返し、どのようにしてイギリスに来たのかを聞くと口を閉ざしてしまったそう。とあるボランティア団体に預けて外務省に連絡するということで決着がついたようですが、恐らく人身売買で違法でイギリスに来たのではないかと後日ボランティア団体のスタッフから聞いたそうです。

奴隷状態にあっている人たちは、自国だけに留まらないのです。そして海を隔てた遠い国の話と思いがちな日本でも、奴隷状態41位という事実。例えば、日本でポルノ動画を見る人たちは、気付かずとも人身売買を促進し、奴隷制度に加担しているのです。

そしてあなたがよく買うお気に入りのものも…

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私たちが愛して止まないファストファッションも、こうした奴隷制度の低賃金の残酷な労働条件のもとで働かされている人たちが生産に従事しているのです。安い服に袖を通して喜ぶ私たち自身も、奴隷制度に加担しているのと同じこと。

もちろん、ファストファッションだけではありません。口にしている食べ物だって、どこか遠い国から輸入されたものだとしたら、その国で奴隷状態で働かされている人たちの手により摘み取られたものかも知れないのです。

あなたが旅行に行った先のホテルで、低賃金もしくは無報酬で労働しているクリーナーがいるかも知れません。彼らの多くは人身売買で働かされている人たちなのです。私たちが豊富に捕れると思い込んでいる海産物も、実は人身売買で奴隷のように船の上で働かされている人たちによって収穫されたものである可能性も少なくはないのです。

知らず知らずに奴隷制度に加担する私たち

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インドのように国自体が強い奴隷制度を残す国ばかりではないために、表面化で奴隷状態で扱われている人たちが多くその人数が世界中で4500万人以上にも上るというのは、2016年という現代社会における最も衝撃的な事実であるといっても過言ではないでしょう。

奴隷が鎖で繋がれていた時代よりも、現代は、奴隷として虐げられている人たちを上手く隠す社会も出来上がっています。裏社会の人身売買や児童ポルノのルートがあるように、そうした社会の闇が増えるほど奴隷状態の人々も増加していくのです。

日本でも調査でわかるように、今や最低基準さえをも満たしてはいない状態。外国人研修生への奴隷的待遇や性産業の低年齢化、そして児童ポルノなどの未成年による犠牲者の増加が日本の奴隷制度を増加させていると言えるのではないでしょうか。

少しの間、考える時間を持とう

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日本に住んでいるからといって、奴隷制度は関係ないでは今や済まされないのです。間接的にどこかでこの奴隷制度に関わっている私たち。日々の生活の中でものを手にし、購入する時にほんの少しの時間でも考えてみてください。

どこでどのようにして商品が生産されているか。それがわかればおのずと国の状況も見えて来るでしょう。そうした知識を持つためにも、様々な社会問題や国際問題に普段からほんの少しでも目を向けることが大切ではないでしょうか。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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