プロ野球のシーズンが開幕してはや2ヶ月。
セリーグは広島が首位に立ちながらも再開のヤクルトまでわずか5.5ゲーム差という大混戦、パリーグは首位を走るホークスにロッテが食いつき、日ハムがそれを追う展開となっている。

この時期になると、贔屓チームに新星や救世主が現れ開幕と比べると選手の顔ぶれがガラリと変化してくる。
開幕当時は「○○の穴を埋める助っ人」として加入した選手が不振で2軍に追いやられたり、絶体絶命だった未完の大器が急にチームの戦力となったりする・・・などその変化は様々だ。

そんななか、首位を走るホークスのスタメンにあの男が名を連ねている日が増えてきている。

その名は城所龍磨

出典 http://ord.yahoo.co.jp

2003年ドラフト2位で入団。
同期にはかつて鷹の守護神を務めた馬原、天才的なバッティングを見せるミスタースリーベースこと明石がいる。

入団当初から背番号は今と変わらない23。この年のシーズンオフに、FAでチームを去った村松の後継者として期待されていた

早期1軍デビューも・・・

入団当初から持ち前の身体能力を評価されていた城所は、高卒ながら2年目で早くも1軍デビューを果たす。しかしながら、そのデビューはいろんな意味で衝撃だった。

代打で出場した大道の代走として8月30日にプロ入り初出場を果たすのだが、直後に守備妨害(打球が足に直撃)。良い意味でも悪い意味でもインパクトを与えてしまった(ちなみに同期の明石は、ルーキーイヤーのプロ初打席で、いきなり三塁打を放つ痛烈なデビューを飾っている)。

そんなことにもめげずに2006年、2007年と出場機会を増やしていくが、彼には短所があった。
それはバッティングである。
当時の監督、王監督に期待されていたため出場機会は割と多い方だったが、打撃は振るわず王監督のラストイヤーだった2008年の打率は1割どころか携帯電話番号以下だった。
打撃さえよければ・・・

秋山監督との出会い

一方で、走塁と強肩はチームどころか球界でもトップクラスだった城所。
その身体能力の高さに目を付けた、秋山監督が就任してから彼の立ち位置は変わり始める。

2009年を境に城所のスタメンは長谷川の台頭やオーティズの加入により激減するが、その一方で出場機会は大幅に増えた。
代走や守備固めとしての出場が増えたからである。
外野が強肩ながらもガラスの体で度々戦線離脱を繰り返した多村、平均並みの守備をこなすものの肩はそこまで強くなかった長谷川、そして打線を強化するために目をつぶって外野の起用となったオーティズであったため、城所の存在はただでさえ重要だった。

城所の存在感は日に日に高まり、2011年にはスタメン出場がほとんどないにも関わらず出場試合は100を突破、2010年からは3年連続で2桁盗塁を記憶する
チームを代表する強肩外野手、柳田は覚醒どころか1軍に定着していなかったためチームにとって城所は絶対に欠かしてはならない存在だった。

スペシャリストの危機

チーム屈指の強肩外野手として完全に自分のポジションを勝ち取った城所だが、流石に怪我には勝てず2012年以降、若干出場試合が減る。
だがファンからの人気は高く、ネットから生まれた「kdkr」というニックネームが広がり、「キドコロ 待機中」というグッズが球団から発売されるほどの人気だった。

しかしながら、2014年から得意の守備でミスが出始め、2015年に至っては怪我で1年で棒に振ってしまう。
加えて、この年から指揮を執る工藤監督は「打って走って守れる」選手を優先的に使用する方針だった。

守備走塁は1流とは言え、打撃では細川にも劣る。
かつて、チームを幾度となく支えたスペシャリストももはやここまでか。・・・そう思われた。

遂に訪れた転機

しかし、神は城所を見捨てなかった。

2016年シーズン、開幕1軍を勝ち取った城所は守備固めや代走は勿論の事だが打撃でも結果を出し始める。
一時期「打撃練習をしていない」と噂も流れ、守備の人のイメージが強いホークスファンにとって彼の変貌ぶりは俄かに信じられるものではなかった。

そして5月18日、代打で登場すると打球はライトスタンドへ。
9年ぶり、プロ2本目の本塁打だった。この歴史的瞬間に内川は仰天、更にはツイッターのトレンドにkdkrが、あげくの果てには熱男までやる大騒ぎとなった。

城所といえば打撃以外は1流、そのイメージは見事に塗りかえられた。

あの代打本塁打以降、城所のスタメンは日に日に増えている。
トリプルスリーの柳田、鷹の安打製造機中村晃、そして城所を加えた外野陣は近年では最も守備力の高いフォーメーションだ。

この打撃好調はいつまで続くのか。
今後の城所から目を離せない。

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