なんともやるせない悲しい事件が南米チリのある動物園で起こってしまいました。自殺を図ろうとした20歳の男性が、サンチアゴ動物園のライオンの檻の中に裸で入り込むという身勝手な行為をしたために、この男性を救助するべくライオン2頭が射殺されてしまったのです。

<閲覧注意>裸で檻に入った男性をライオンが襲う

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一部始終を目撃していた人によると、最初、ライオンたちはこの予期せぬ訪問者を警戒し、すぐには飛びかからなかったそう。ところが男性の方から仕掛けをしたために次第に興味を持ち、じゃれるような仕草でこの男性を引っ掻いたりして遊び始めるように。でもこれは野生ライオンにもよくあることで、本格的に襲い掛かる前儀のようなもの。

その後、案の定ライオンは本気で爪を立てて男性を襲い始めました。この日、動物園は多くの来場者がありライオンの檻の前で起こった恐ろしい出来事に叫び声をあげる人が続出。子供も大勢見ている前でライオンが人を襲うという光景が目の前で繰り広げられ、園内がパニック状態に。

自殺を図ろうとした男は抵抗せず…

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駆けつけた飼育員が麻酔銃を撃つも、男性に命中。ホースで水をかけたりとなんとか男性からライオンを引き離そうとしたものの無理があったために、やむなく射殺という最悪の手段を取らなければいけない羽目になってしまったのです。

ギリギリのところで救出された男性はすぐさま病院に運ばれましたが、現在は危篤状態だとか。檻の外に脱がれた男性の服には遺書があったそうで、明らかに自殺を試みたことが判明。しかしながらそのあまりの身勝手さに批判の声が集中。

「ライオンは悪くないのにどうして射殺するのか」「男性が死にたいなら死ねばよかったのに」といったライオンを擁護する声が多く、射殺された貴重なライオンの死を悲しむ声も寄せられています。

動物園側「人命救助のためには正しい判断だった」

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何を置いてもやはり人命が優先されるのでしょう。動物園側は「正しい判断をした」ことを主張。たしかに救出のためには射殺もやむ終えない時もあるでしょう。先日もアフリカの国立公園で、野生ライオンが住民の地域に入り込んでしまったために射殺されるという事件があり、この時も賛否両論の声がありました。

ただ、今回はあまりにも人間の身勝手さによる救いようのない行為。そんな人間のために本能で生きているライオンを射殺することが本当に正しいのかといった批判が相次いでいます。

この日、動物園を訪れた人は突然起こった恐ろしい光景を一部始終目撃するというショッキングな目に遭うことに。子供たちだけでなく大人もこの先トラウマになりそうな残忍な出来事ですが、やはり無理やり命を奪われたライオン2頭が気の毒でなりません。

エゴで野生動物を囲う残酷さ

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ペットを飼うというのと、このような野生動物を動物園で囲うというのではまた意味が違うと思う筆者。そもそも、動物園や水族館は人間のエゴのために造られたもの。野生で自由に暮らすことのできないライオンが、更に人間の犠牲となって命を落とすのはやり切れません。

人間が野生動物にしていることは動物にとっては何百倍もの「貸し」になるのです。動物園を訪れる人たちの笑顔を思うと、人間の生活に必要な施設であることは理解できるものの、やはり「動物と上手に共存する」という社会というにはまだまだ壁は厚いのだと認識せずにはいられません。

一方で、野生動物でも動物園の動物でも、親身にケアして保護している人たちもたくさんいます。そんな彼らの優しさにつけ込むような身勝手な人間は決して許されるべきではないのではないでしょうか。

理不尽に射殺されて亡くなってしまったライオン2頭の冥福を祈りましょう。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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