目ぢからでは負けないけど

いまどき、あんまり見かけなくなっては来たものの、そんじょそこらの コンビニの駐車場あたりでイキがってウ〇コ座りしてタムロってるような ヤンキーの兄ちゃん達には、たとえどんなにメンチ切りされたって、こちらも目ぢからは まったく負ける気もしないし、ビビることなんかあり得ない。

だがしかし、烏賊の目の鋭さだけには、とても適わない。

そう、庶民の味方の、栄養たっぷりで美味しい、あの『 烏賊さま 』のことである。

比較的リーズナブルで、疲労回復に効果の有る栄養分のタウリンがたくさん含まれており、様々な調理方法で美味しく楽しめるイカは、日々の食卓に欠かせない魚介類の一つなのだ。

あのお方だけには、とても敵わない

とはいうものの、イカを捌くのは 未だにとても苦手なのである。

潔癖症だからと言うわけではないが、あのヌメヌメとした触感のイカの身体に直接手で触って生臭くなるのが嫌なのと、今にも『 おい、お前、まさかこの俺様を今から捌いて、まさか喰おうとしてるなんてことはないよな?』『 この俺様のことを喰おうだなんて、100万光年早ぇーんだぞっ!』と言わんばかりの超鋭い眼光で、まさにこれからイカを捌こうとしている私の心を見透かすように、思いっきり目ぢからを籠めてイカクしてくるのである。

それにしても、あれほど素手で触るのが嫌なくせに、口の中に入れたり、まして胃の中深く、身体の中に入れるのは何ともないのは、ただの我侭なのだろうか?笑っ

えっとぉー、おしょうゆ、お醤油♡

だから、あのイカの鋭いイカくする目の、無言の威圧感に負けて、つい目を逸らしてしまい、『 えーっと、お醤油はどこだったかな?』なんて独り言を言いながら、何故か目じりの辺りに縦線を引いて冷や汗をかきながら、イカに向かって愛想笑いをしてる愚かな自分に気が付くことになる。

そんなこんなで、イカの下処理もそそくさと済ませて、なるべくイカさまと目を合わせないように気を付けながら、さっさと無煙ロースターの中に生意気なイカの奴をブチ込んでやるのである。

そしておもむろに、ロースターの小窓から奴が熱さで苦しみもだえる姿を眺めながら、ちょっと小首をかしげて『 いっぺん、しんでみる? 』とつぶやいてみせる時は、ちょっとだけイカに勝った気がして爽快な気分になれるのだ。

なんといっても、ポッポコ焼きが美味しいんだからぁ

もちろん事前に無煙ロースターの下皿には水を張っておき、忘れずに予熱を点けて温めておいた その赤々と熱しきった網の上に、奴の生っ白い身体を投げ入れてやって、あとは熱さで足をバタバタいわせながら、もだえ苦しんでいる奴の顔色が、見る見るうちに紫色に変化してゆくのを、悠々とロースターの小窓から眺めながら、思わずニヤッとほくそ笑んでいる自分の表情にハッとして、チョづいて睨んでいたそれまでの威勢のいいイカさまに、充分にヤキを入れてやったと満足して、されるがままに焼かれて手も足も出せずに頭から湯気を出して興奮冷めやらないイカ様を、『 どうだ、参ったかね?』とロースターの灼熱地獄から出してやるのである。

そうすれば、時間もかからず最低限の手間で、美味しい『 ポッポコ焼き 』の完成である。
やっぱ、イカのポッポコ焼きには、キンキンに冷えたビールがとっても良く合うよねー♡

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