故・今井雅之さん脚本、奈良橋陽子さん監督、川平慈英さん、すみれさん、別所哲也さん、藤田朋子さん、中居正広さんら豪華出演陣の中でひときわその純粋な光を放っている女優さんをご存じでしょうか?

5月28日から公開の「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~」で、主役の川平慈英さんの彼女・妻役である七海さん。

5月10日新宿で行われた完成披露試写会の舞台挨拶後に七海さんにお話を伺うことができましたので、ご紹介いたします。

出典(C)2016「手をつないでかえろうよ」製作委員会

完成披露試写会 舞台挨拶にて
七海さん、川平慈英さん、奈良橋陽子さん、JAY'EDさん

この日は、まるで女神のような衣装を纏った七海さん。その大きな瞳の奥に光る輝きは、心から滲み出ている優しさと強さのように感じました。初めてお会いしたときから、表面上の美しさだけではなく、その美しさを創りだしている思いや歩みがあったのではと思わせる謙虚さや丁寧さが伝わってきました。

出典 http://a-ladonna.com

衣装:加藤千晶(a.ladonna.)

◆今井雅之さんとの出会い
今回の映画は、今井さんと親交の深かった方々によって創り上げられました。そんな中、七海さんはこの映画のオーディションで初めて今井さんと会ったのだそうです。

最初は緊張していたという七海さん。オーディションの中で今井さんと一緒に演技をしていくうちに何かが繋がっていく感じがして、この作品をどうしてもやりたいという熱い思いが伝わってきたのだそうです。

奈良橋さんや川平さんのお話によると、その日の今井さんは七海さんという素晴らしい女優さんと出会えたことを、目を輝かせ心から喜んでいたということでした。

出典今井雅之オフィシャルブログより

◆高校卒業後、単身アメリカへ
こうして主役の相手役として運命に導かれるように選ばれた七海さん。その惹きつける魅力は、やはり内面から滲み出ているように思えます。そこで、そもそもお芝居をやってみようと思ったきっかけやこれまでの経緯について伺ってみました。

高校生の時に進路を考えたとき、英語を使えるようになりたい、本場のお芝居を勉強したいという思いから、思い切ってアメリカ・ロサンゼルスの大学に行くことに決めたのです。そして高校卒業後、一人アメリカへ渡り、日本人が全くいなかった演劇学部で英語の勉強を必死にしながら4年間を過ごしました。

当時、英語がままならない七海さんは、台本を覚えるのにまずは英語を勉強しなくてはいけませんでした。そのため、もともと英語を話せるクラスメイトたちの何倍も時間をかけて台本を覚えたのだそうです。授業のときに、同じクラスの学生とセリフ合わせをするときには、そうやって努力をした七海さんが一番セリフをしっかりと覚えていたのです。そんな苦労もあったおかげで、英語も上達していったそうです。

◆ミュージカル「MOMO]の主役に
帰国後、ドラマ・舞台・CMなどの芸能活動を再開。そして、ミュージカル「MOMO」のオーディションの主役・モモ役に大抜擢されるのです。

そして、今回の映画「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~」でも、脚本を書いた今井さんご本人の心を掴みました。

これまで歩んできた一つ一つが、確実に七海さんの力となり、女優として、人として魅力を感じさせるようになったのでしょう。

◆「七海」という名前
この七海さんのお名前。とっても素敵な意味が込められています。

「7月7日の七夕に海の目の前にある病院で生まれたこと」
「七つの海、世界へ羽ばたいてほしい」

という願いから名付けられたのです。
七海さんご自身が、この名前をとっても気に入っています。自分の名前の意味や思いを知り、周りの気持ちを大切にできる七海さんは、自分の生まれてきた命も大切にしているのが伝わってきました。

このお名前の由来を知り、ますます七海さんが今回「咲楽(さくら)」という役に巡り会えたのが偶然ではないような気がしてきました。

日本だけではなく世界を視野にいれることは、言葉や環境などによる違いの壁を作らないイメージがあります。監督の奈良橋さん、主役の川平さん、主役と旅をする謎の女性役のすみれさん、そして七海さん。みなさん、普通に英語を話すことができ、日本だから外国だからという壁のない方ばかりです。

出典(C)2016「手をつないでかえろうよ」製作委員会

川平慈英さん と すみれさん

◆障害者施設で過ごした1週間
そして、今回の映画はどこかに障害をもっている人物であったり、社会的に異世界と思われる職業、私たちが普通と思っている人や世界ではないものが描かれています。七海さんが演じる咲楽は軽度の知的障害を持っています。その難しいと思われる役をごくごく自然に映画の中でまさに生きている演技を見せてくれました。

七海さんが持ち備えた幅広い物の見方や考え方はもちろんのこと、撮影に入る前に咲楽の気持ちをわかりたいという思いから1週間ほどある障害者の施設で実際に障害者の人たちと寝食を共にし、彼らの仕事を一緒に行なって過ごしたのです。

その1週間で感じたことがまた七海さんらしくて素敵なのです。

「最初はどんな感じで演じればいいのかなと思っていたのですが、みんなそれぞれ性格が違って……頑固な子もいれば、泣き虫の子もいて、恥ずかしがり屋さん、いつも笑っている子、優しい子、ほんとにいろんな子がいました。一緒に過ごせば過ごすほど、障害があることなど感じませんでした。なので、障害があってもそれは個性の一つなんだと思ったのです」

そして、その頃を思い出したのでしょう。優しい表情をして七海さんは続けてお話してくれました。

「共通しているのはすごく素直で、まっすぐなところですね!初めて会った時にいきなりハグしてきて、『ずっと友達でいてね』って笑った笑顔、1週間が過ぎて帰るときに『またきてね』と涙を流す顔……こんな温かい思いをいっぱいくれたみんなのことを思うと、一緒に過ごした時間を信じて、こういう感じとは決めつけずに私は私の咲楽をやろう!って思えたんですよ」

七海さんは、この1週間は宝物だと言います。お芝居の経験でもありますが、人として素晴らしい時間をいただき、さらにはこの映画出演のご縁をいただいたことにも心から感謝しているとのことでした。

映画の中で咲楽が全身を使って気持ちを表現しています。川平さん演じる真人への心からの愛情、それは言葉ではなくていつも見守り、応援し、手を繫いで歩くほほえましい姿から十分に伝わってきます。

出典(C)2016「手をつないでかえろうよ」製作委員会

◆「違う」ではなく「個性」
七海さんは、手をつなぐシーンのたびに、あったかくて、エネルギーが伝わってくるのを感じていたそうです。手をつなぐと、言葉がなくても応援したり、許し合う気持ちが生まれたり、大丈夫!と励すこともできます。手だけではなく、心と心が繋がっているのでしょう。

そして七海さんは、何度もこのことをお話してくれました。これは、七海さん自身が思うことでもあり、今井さんが伝えたかったことで、今回の映画にたくさんその思いが詰まっているからです。

「いろんな人がいて、みんなそれぞれ違うけどそれでいいって思います。『違う』ではなくて『個性』だと。違うだけで争いになったりしているけど、本当は争う必要なんかないですよね。年を重ねるうちに、いつしか忘れてしまったことを思い出させてくれたり、生きることがどんなに大切なことなのかということを感じます。そのままでいい、その人自身でいいって思います。一人一人いろんな人生があって、大変なこともあるけど……あきらめずに、前を向いて進めばいいんだって。そして、大切な人を大切にする気持ちを忘れずにいることも。これは私自身にも言えることなんです」

お話を伺っていて七海さんのお人柄がとっても伝わってきました。これまで大きな役を任されてきたことも多かった七海さんですが、その陰には一つ一つを大切にしている心があるからでしょう。壁を作らずに広く世界を見ること、手も人も経験も全て繋がっていき、一人一人、一日一日を大切にする思いも、七海さん自身の内側から輝く美しさとなっているのだと思えます。

◆舞台「守ってあげたい」出演決定
今回の映画がご縁で、8月に川平さんからの直々のご指名により舞台の出演も決まったそうです。出演予定の舞台「守ってあげたい」は、故・今井雅之さんの脚本。同じような思いを持った人たちが繋がって、映画や舞台のような作品にすることで多くの人々の目や心に触れます。そういった思いのこもった活動が、いつしかいろんな壁を無くし、人や思いの繋がりが広がっていくのかもしれません。

出典完成披露試写会にて筆者撮影

◆心を繫いでいく七海さん
七海さんが生まれた七夕は、織姫と彦星が年に一度会える日です。思いが繋がっていなければ会うことなどできないでしょう。また、短冊に願い事を書くという風習も夢をあきらめずにいようという思い。そんな日に七つの海、世界に羽ばたく人になってほしいという思いを込めて名付けられた「七海」という名前。七海さんのことを知れば知るほど、これからたくさんの人の心を繫ぎ、笑顔を灯してくれるのかと思うととても楽しみです。

出典インタビュー時に筆者撮影

◆七海さんの素敵な言葉たち
そして、この映画に出演される前に書かれていた七海さんの数々の言葉です。

「小さな幸せをずっと気付ける人でありたい」

「生きていたら山あり谷ありだけど、小さくても希望はきっといつもどこかにある。
あなたの周りには、あなたの本当の姿、あなた自身を大切に想ってくれてる人、分かってくれる人が必ずいるから。一人じゃないよ。だから、諦めずに、前を向いて、進んでいこう」

「『なるようにしかならない』
そうやって、受け入れたら、楽になった事もあったりして。受け入れる事って大事。
『今を生きること』
私は、日々それを感じていて。もちろん、自分から動く事は大切にしていて。それでもね。『なるようにしかならない』もしくは『なるようになる』」

まだまだ素敵な言葉がありました。これらの言葉は、七海さんが日々何かに気づいて感謝をしていることが伝わってきます。だからこそ誰かの心に届く笑顔や振る舞いができる女優であり、一人の女性としてこれからも輝き続けていくのだと思います。

七海さんご出演の「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~」は5月28日から全国順次公開予定です。
  公式サイト http://www.teotsunaidekaerouyo.com/

出典(C)2016「手をつないでかえろうよ」製作委員会

◆七海さんのプロフィール
高校卒業後、4年間単身渡米。ロサンゼルスの大学にて演劇を学ぶ。 帰国後に受けたミュージカル「MOMO」のオーディションで主演に抜擢される。 その後、舞台・テレビドラマ・コマーシャルと多方面に活動の場を広げている。株式会社生島企画室所属。

Instagram:https://www.instagram.com/iamnanaami/
Facebook:https://facebook.com/nanamiofficialpage/

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