【1】連日報道される「舛添知事の、税金の使い方」

とある地方自治体の首長が、世間を賑わせています。その人の名は「舛添要一・東京都知事」です。
なぜ騒がれているか?といえば、「税金の使い方が酷い」との評判が出ているからです。

●頻繁に海外に出かけ、超高級ホテルのスイートに宿泊し、飛行機はファーストクラス。
●パリ・ロンドンの出張費だけを見ても、5000万円超との報告。
●公用車を使って別荘通い。
●自著100冊を、公費で購入させる。

●総額900万円もの美術品を購入。
●これら費用の出所は、全て税金から。

知事の行動は、以前から度々問題視されていました。が、今回ほどの騒ぎには至っていませんでした。批判のエネルギーが溜まりに溜まって爆発し、今回の騒ぎに至った…という形になっています。

今回の騒ぎに火を付けたのは、2016年にスクープ連発中の「週刊文春」です。5月初旬の文春に、「公用車で、毎週末、温泉地の別荘に通う舛添知事。一体何をしているんだ?」という厳しい内容の記事が掲載されました。

舛添要一都知事(67)の三つの政治団体、「グローバルネットワーク研究会」(以下「グ研」)「新党改革比例区第四支部」「泰山会」の政治資金収支報告書(2012~2014年)を「週刊文春」特別取材班が精査した結果、政治資金規正法違反の疑いが浮上した。

出典 http://shukan.bunshun.jp

2016.05.10 文春WEBより。

これに続けとばかりに、報道各社が取材に熱を上げています。次々に新情報が伝えられていますが、中でも強烈だと思われるのは、テレビ東京が報じた「白紙領収書」についての話です。

東京都の舛添知事が家族での旅行や飲食に政治資金を流用したとされる疑惑で、舛添氏が、領収書を白紙で受け取っていたことがテレビ東京の独自取材で分かりました。

出典 http://www.tv-tokyo.co.jp

2016年5月13日 TV東京HPより。
ちなみに、元妻で政治家の片山さつき氏によれば、「常識的に考えれば、白紙領収書を大量にやりとりする…という事は、『脱税の意思』があってやったとしか思えない」とのこと。

【2】大炎上 都庁大混乱 「リコールせよ」の声も

厳しい報道を受けた舛添知事は、5月13日に弁明の記者会見を行いました。しかし、「説明責任は十分に果たした」と思っているのは、どうやらご本人だけの模様です。

高額な海外出張費をはじめ、韓国政府への都有地貸与、公用車での別荘通いと立て続けに東京都民らの批判を集めた舛添要一知事。一連の騒動を受けた都庁への批判は延べ1万件を超えた。「仕事にならない」。鳴り止まない電話に、都職員からは悲鳴も聞かれる。

出典 http://www.sankei.com

2016.5.14 産経ニュースより。都庁の職員さんが、気の毒に思える記事です。

テレビ・ラジオ・ネット等、あちこちで批判の声が収まりません。「リコールせよ」との声もあります。筆者の周囲を見回しても、同様の声があります。

ところで、こういった問題が起こる度に出てくる言葉「リコール」。政治の世界だけでなく、車の故障等のニュースにも出て来る言葉です。
一体、この言葉が意味するものは何なのでしょうか?

【3】リコールって、そもそも何なの?

リコールの意味を、「goo辞書」で調べてみました。以下に引用します。

リコール【recall】

[名](スル)
1 国または地方公共団体の公職にある者を、任期満了前に国民または住民の意思によって罷免する制度。日本では、最高裁判所裁判官の国民審査、地方公共団体の長・議員などの解職請求などがこれにあたる。直接民主制の一形態。国民罷免。国民解職。「市長を―する」
2 欠陥のある製品を生産者が回収し、無料で修理すること。

出典 http://dictionary.goo.ne.jp

辞書によれば、「政治の世界でも使われ、製造業の世界でも使われる言葉」とのこと。どちらも正解です。
別の言葉で言い換えるならば、政治分野でのリコールとは「解職請求」で、製造業の分野でのリコールとは「公開修理」あたりでしょうか。

この記事で問題にしたいのは、もちろん前者です。政治の世界で「リコール」といえば、下記の制度の事です。

有権者(一般人)が、

地方自治体の
公職(知事や議員など)や、役員(副知事・公安委員・教育委員等)を、

解職しろ(クビにしろ)!と請求できる制度」

更に言い換えれば「選挙などで住民に選ばれた役職者を、住民の判断でクビにできる制度」です。「選挙に受かった後、態度が激変した」なんて人が公職にいた場合には、この制度が話題になります。

今回の舛添知事の場合を見れば、過去に「公金を横領した人は告発し、牢屋に入ってもらう」と発言した事もあります。
他には、選挙時の公約に「安心、希望、安定の社会保障」とあります。公金の管理が杜撰な人が、「財源に悩む社会保障問題」を上手に解決できる気がしません。

これら数多くの不信点・矛盾点が、リコールの声を後押ししている様に見受けられます。

【4】リコールの流れ

知事に関するリコールは、「地方自治法」の第81条辺りに規定されています。

リコールの流れを物凄くザックリ紹介すると、大体以下の様になります。

1.その地域の選挙権を持つ人(都知事の場合は、都の選挙権を持つ人)の人数を調べる。
東京都の場合、東京都選挙管理委員会調査(平成28年3月2日現在)では、およそ1100万人。

2.選挙権を持った人を対象に、「リコールに賛同する」旨の署名を集める(必要な署名数の計算方法は、人口によって3種類に分かれる)。東京都の場合は「約150万人分の署名」を集める事が必要。

3.署名が集まったら、地方公共団体の選挙管理委員会に対し、署名を提出する。署名の内容を確認後、有効であると判断されれば「住民投票」が行われる。

4.住民投票の結果、過半数(50%超)が「解職してOK」との判断を下せば、その長は解職される。

【5】過去のリコール事例

何かと手続きが大変なリコールですが、過去に・あちこちで・何度も行われてきました。
舛添都知事に関しても、2015年に動きがあった模様です(その時は、不発に終わったそうですが)。

解職に成功した例もあり、失敗した例もあります。ここでは、近年成功した例を3つほど挙げておきます。

鹿児島・阿久根市で行なわれたリコール投票の結果を受けて、竹原信一・市長が失職、2011年1月16日に出直し選挙が行なわれる。

出典 http://www.excite.co.jp

2010年12月、鹿児島県阿久根市でのリコール成功事例。「解職OK」と「解職はダメ」の票差が「約400票」と僅差だったのですが、市長は解職されました。投票率は約76%と、かなり高かった模様です。

山梨県西桂町で石田寿一町長(69)の解職と町議会(定数10)解散の是非を問うダブル住民投票は21日投開票の結果、いずれも賛成が過半数を占めてリコールが成立した。

出典 http://www.nikkei.com

2012年10月、山梨県西桂町でのリコール成功事例。町長の解職が決まっただけでなく、町議会も解散になった…との事。

無免許運転で道交法違反罪の有罪が確定した広島県の正木篤県議(62)=広島市安佐北区=について解職請求(リコール)の是非を問う住民投票が3日、正木県議の選挙区の安佐北区であり、開票の結果、賛成票が有効投票の過半数を占め、リコールが成立した。

出典 http://www.nikkei.com

2013年2月、広島県でのリコール成功事例。

他にもいくつか事例があります。ただ、市長や県議のリコール事例は存在しますが、都道府県知事のリコール成立・解職事例は見当たりませんでした。

【6】まとめ

今後の動きは、どうなるか分かりません。舛添知事本人は、続投する気マンマンの様子ですので、今のところ辞職はしないだろうと思われます。

一方、「記者会見などで、十分な説明を果たした」と報じるメディアは、殆ど見当たりません。舛添氏サイドは、これからも厳しい舵取りを求められるでしょう。

東京は、日本最大の都市です。その予算額は「中規模の国家と同じくらい」とのこと。そこの首長が厳しく追求されており、各方面への影響は避けられないでしょう。オリンピック等、大きなイベントも控えています。今後どうなるか、動きに注目したいところです。

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