今度は国立西洋美術館で開催されております、カラヴァッジョ展に行って参りました。若冲展のためか上野公園にはたくさんの人が訪れておりましたが、カラヴァッジョ展自体はそこまでの(劇的な)混雑ではなく。とはいえ休日でしたから空いているというほどではございませんが、それなりに余裕を持って鑑賞できたかとは思います。

歴史に残るトンデモ画家?

 それなりに(と言ったら失礼なくらい)人気なのですけれども、そもそもカラヴァッジョって誰?とお思いになる方がいらっしゃるといけないので、簡単にプロフィールを纏めさせていただきます。

 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(通称:カラヴァッジョ)とは、バロック美術において創始者のひとりと言われる画家で、ルネサンス期の規範を打ち壊すようなかたちで絵画史に変革をもたらしたことで評価されている。
 このように絵においては存分に才能を発揮していたカラヴァッジョだが、尊大な発言が目立ち、荒い気性から暴力沙汰を何度も起こしただけでなく、最終的には殺人まで犯しており追われる身となっていた。なお、1571生まれで、1610年に38歳で熱病に倒れ死去している。

出典 http://caravaggio.jp

 そのようなわけで、展覧会のメインはやはり絵画ですから、むろんそれもお楽しみいただきたいですけれども、此度の展示では「史料」として当時の裁判の記録や事件の詳細まで紹介されているので、ちがった視点でもまたお楽しみいただけるように思います。

恍惚とした眼差し

 公式HPや会場でも案内のある通り、今回の見所は『法悦のマグダラのマリア』という作品が世界初公開されるということなのですが、なかなかに色っぽく艶っぽい作品で、そしてなにより美しい。いくらカラヴァッジョが天才画家とはいえ、美術展の企画は高い頻度で同一のものをやらないことが多いですし、世界で初めて公開される空間に居合わすことができるというのは幸せなことなのでしょう。

ナルキッソスの神話

 話が逸れるようですけれども(そして有名な話なので恐縮ですけれども)、水仙(スイセン)は英語で「Narcissus」と呼びます。ナルシスと言うと、なんだかナルシシズムであるとかナルシストを思い浮かべる方が多いかと思われますが、それもそのはずで、どうやらギリシア神話でのナルキッソスの物語が語源になっているようなのです。
 つまるところ、水たまりに映った自分自身に恋をして離れられなくなり餓死したということなのですけれど、この、うっとりと水たまりを眺める美しい青年はカラヴァッジョによっても描かれております。『ナルキッソス』というタイトルは逸話そのままで、ストーリーを知っていてこそ面白い作品のひとつかもしれません。

 天才でありながら(天才だからこそ?)、なにかと世間を騒がせるような存在であったにちがいないと思いますが、後世を生きる我々にとってはそれも魅力なのでしょう。

※1:プロフィールについては「引用」でなく、「参考」にさせていただいておりますこと、何卒ご了承ください。
※2:ナルキッソスの神話は経緯含め諸説あるようです。

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東雲 このユーザーの他の記事を見る

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