1980年代後半にすでにリストラが毎日行われていた

今ではたくさん耳にする「リストラ」という言葉ですが、 ニューヨークの証券業界では、リストラが1980年代後半から多かったのです。大手米国証券会社のトレーダーたち(株式の売り買いをして会社や顧客の運用益を増やす役割の人たちがどんどんリストラされてました。 朝、いつものように出社したら、「もう来なくていいよ!」と首を言い渡されるのです。

会社は生き残るために社員を容赦なく切っていく

リストラされた彼らが仕事ができなかったわけではありません。トレーディングに失敗して会社に損失を与えたわけでも ありません。証券会社では、そうやってどんどん首切りをされるのが、普通でした。

1987年にブラック・マンデーがありました。ニューヨーク株式市場で歴史に残る株の大暴落、この時、ニューヨーク金融市場では適切な対応をとったため、莫大な被害をもたらさずにすんだ、と言われてます。その適切な対応という中に、多数のトレーダーたちの リストラがあったのは、想像できますよね。 会社は生き残るために、社員を容赦なく切っていく。そして後にバブル崩壊のあった日本でも、 めずらしいことではなくなりました。

バブルの崩壊で

私がニューヨークで証券会社に入ったのは、ちょうどバブル全盛期でした。

そして。。。1991年に日本のバブルは崩壊しました。これはアメリカの株式にも大きな影響を与えました。世界で何か大きな事件が起きるとあちこちで株にも影響が出てきます。 証券会社の社員の運命は株式の不安定さと同じでとっても不安定な職種なんです。

事実、私の勤めていた証券会社もやがて消滅してしまいました。 社員だけでなく、会社自体も無くなってしまうこともある。

イエローキャブのドライバーは元証券マンが多かった

あの時代は、ニューヨークのイエロー・キャブ(タクシー)に乗ると、ドライバーが元ウォール街のトレーダーだったってことがよくありました。リストラされてタクシーの運転手になったという人は多いのです。 私も何度かそういうドライバーの車に乗りました。 彼らは話好きで、そういう自分の話をよく聞かせてくれました。

ニューヨークのレストラン関係も

でも、何も突然のリストラは証券会社だけに限らずニューヨークのレストラン関係の仕事にもよくありましたね。

朝、いつものように出勤したら「あ、もう来なくていいよ!」って言われちゃうんですよ。

私もレストランのウェイトレスのバイトをしていた学生時代に、これを一度経験しました。

最後まで働きたければ、辞めるその日まで言わないこと

就職が決まり、バイトを辞めることになった時、 突然ウェイトレスを辞めるとレストランが困ると思い、予め、いつで辞めるか言っておいたのです。

それが普通、常識ですよね、例えバイトでも。でも、これ、ニューヨークでは非常識なんです。「自分が最後まで働きたければ、辞めるその日までお店には言わないこと!たとえ店が困ったとしても。。」‘そうでなければ、最後までは働けないのです。‘とはある人に言われた言葉でした。

次の人に仕事を引き継いだら、もういらないと言われる

辞めることを伝えれば、当然、店側は次の人を探します。そして次の人が見つかれば、もういずれ辞めていく人間は必要ないのです。見つかった途端ではありませんが、 新しい人に仕事の引継ぎをした途端、もう用済みになってしまうのです。 「あ、もういらないから!」って当たり前のように言い渡されるのです。

もう来なくていいのに!

それを私は知りませんでした。辞めるなら会社が困らないように、事前通知をするというのが私の中での常識でした。けど、ニューヨーク(アメリカ?)の大多数のレストランでは、それが通用しません。こっちがお店のことを考えて事前通知をしたつもりでも、店側としては、あ、そう!くらいなもんで、じゃ、次の人に引継ぎしたら、もう来なくていいから!になるんですよ。

まだ、それを仕事した日の終わりに言われるなら いい方で、なんの連絡もなく、朝仕事場に行ったら、「もう来なくていいのに!」なんて普通なんですから。だったら、前日仕事終わってから、言ってくれ! 電話してくれ!の状態です。こっちだって、時間と交通費かかってるんだし!!なんて、店側は知ったこっちゃない話。

悲しい現実

全てのニューヨークのレストランがそうだとは言いません。そうでないレストランも多いかもしれません。

けど。。。私の友人もその経験を味わった1人でした。 友人もバイトであるレストランのウェイターをしてました。そして辞めることになった時、やはり店側が困らないように いつで最後かと事前通知を店側にしてしまったのです。

そして当然のように、私と同じ運命を辿りました。 次の人が見つかって、仕事の引継ぎが終わったらもう用無しで、「もう来なくていいよ!」とオーナーに言い渡されたのです。

それがニューヨークのレストランでは、ごく普通になって しまってるんですよ。悲しい事実です。

店側が非常なリストラをすることが常識となってるだけのこと

だからと言って、突然辞なさい、なんてことは言いません。そういう運命が待っていても、自分の正しい常識を貫くことは人間として大切なことです。 店側が非情なリストラをすることが常識となってるだけのこと。

店だってそれだけ経営が大変なんですよね。必死なんです。でも、それを何も良心の介錯無しにできてしまうオーナーは可愛そうな人たちだとも言えます。店が困ると思えばこそ、こちらは事前通知をするわけですから。その気持ちを一切理解してはくれないのですから。もっと穏便に相手のことを思いやり、 前もって店に来る前に電話で知らせるくらいしてもいいじゃないですか!

引継ぎが終われば辞めるつもりで

こういうニューヨークレストラン業界の裏を知っていれば、こちらとしても対応策として、もういつ辞めても構わない、引継ぎの人が見つかれば、自分から辞めていけるよう時期を見計らうってことができますよね。それが最後の店へのご奉公と思って。。。

引継ぎまではちゃんとやる、それが終われば辞める、そのくらいの気持ちでいなければ、突然、リストラ言い渡されたら、ショックを受けてしまい、場合によっては、その店を恨むことにもなりかねないですから。

人の恨みとは恐ろしいもの

よくニューヨークのレストランのオーナーが刺される、殺される、もしくは、レストランを衛生局や移民局に訴えるって話を聞きます。そのいくつかの店側の被る事件やトラブルの背景には、こういった非常識なリストラが絡んでいるのではないでしょうか。。

人の恨みとは恐ろしいものです。

最後は必ず握手をして見送る

私の知り合いのレストランのオーナーは「従業員が自分から辞めると言い出した時、必ず、シェイク・ハンド(握手)をして見送るのよ。」と言ってました。 終わりよければ、全て良しではないですが、 最後の締めは大切だということです。すべてがこういうオーナーだといいんですけどね。

みんな自分自身のために働いている

証券だって、リストラは当たり前の世界で、レストランだって、どこだって、そういうことは今の世の中 普通に起きてます。悲しい事実ですね。

会社や店のために一生懸命働いてきたのに。。なんて思い込んでいると、リストラで受けたショックや恨みは大きくなってしまいます。

みんな自分のために働いているのです。リストラする方も、自分の会社や店を守るために やむをえない場合もあるんですね。

長い人生、1度や2度は。。くらいな考え方で乗り切る!

人間って、どの職業につくかがその人の人生で大事なのではなく、どう生きるかが本当に大切なことなんです。

たとえリストラされても、次があります。どんな仕事でも、一生懸命働けばいいのです。何が立派な職業で、何がダメだということはけしてありませんから。

長い人生の間に、1度や2度、リストラされることはあるさ!くらいに考えていればいいのではないでしょうか?

私はそう思いますが、みなさんはどう思われますか?

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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