ウォール街の朝は早い

私はかつてマンハッタンのウォール街で証券会社のOLをしていたことがあります。証券会社のOLになってから私の日々は規則正しいモノとなりました。

ウォール街の朝はとても早いのです。ニューヨーク証券取引所に合わせてみんな朝8時には出社。でも、私は総務だったので一人だけ9時出社が認められていました。

ニューヨークの地下鉄は時間が不規則

その頃の私はクィーンズに住んでいました。クィーンズはマンハッタン島の隣の島で、ウォール街はマンハッタンの南の端の方にあります。エクスプレスの地下鉄に乗ってもニューヨークの地下鉄は時間が不規則で、よく途中で止まるので余裕で1時間はみておかなければなりません。

地下鉄に時刻表はない

地下鉄には時刻表なんてものはありません。

ラッキーならすぐに電車が来ますが、アンラッキーなら、何十分待っても1本も来ないこともあります。やっと乗れた、走り出したとしても、真っ暗なトンネルの中で何分も止まることもけしてめずらしくはないのです。

降りたいと思った駅をスッ飛ばされることもよくありました。停まるはずの地下鉄が停まらない、また、停まったとしてもドアを開けてもらえない、なんてこともけしてめずらしくはありませんでした。

車内に煙が入ってくる

ある日、地下鉄が駅と駅の間で止まってしまい、 何十分も動かなかったことがありました。そのうち、電気もエアコンも消えちゃう始末。。。だからって、何故そうなったのか車内放送もありません。

そして。。しばらくしたら、電車の中に少し煙が入ってきたのです!

乗客たちが囁き始めました。 「駅が燃えてるんだ。。」

ホームのゴミ箱に火のついたままのタバコがよく捨てられた

地下鉄構内の火事はめずらしくないのです。あの頃は、ホームのゴミ箱がよく燃えていました。まだホームが禁煙になっていなかったせいもあります。

それでも、ゴミ箱に火ついたままのタバコを捨てますか? 捨てませんよね、普通なら。。。でも、捨てるのです、アメリカは!しかも火を消さないで、そのままポイっと!!

当然、ゴミ箱は燃えます。。そんなことはよくありました。でも、みんなそういうことに慣れっこなので満員電車の中で何十分も待たされても、車内にたとえ煙が入ってきても誰1人騒がず、パニックにもなりませんでした。

ニューヨーカーは動じない

煙が電車に入ってきて、流石に車内放送があって、 「次の駅で火災が発生してるので、このまま止まってます。」なんて、何にもヘルプにならない説明が一言あるだけ。。

その時は、結局、火事は小火で消火され、電車はスローながらも動き、そしてその駅の端っこにつけられて、乗客は全員降ろされました。

一番前の車両までみんな歩かされ、一番前の車両の出口から駅に降りたのです。その車両の出口だけが、かろうじて駅の端っこに届く距離で電車が止まってました。

これは運がいい方で、ひどい時はトンネルの中で降ろされ線路を歩かされることもあります。

でも、誰も文句言ったり、騒いだりしないとこが凄いとこなんですが、もうニューヨーカーはそういうことで驚かなくなってるわけです。いつもいつもとなると。。

ひたすら待つことに慣れているニューヨーカーは騒がない

地下鉄が何十分たっても来なくても、騒がないで、ずっとみんな待ってるし、たまに止まるはずの駅をスキップされることもあったけど、それでも誰も文句言わないのです。

でも、ぼやきはします。それでも「オッ、オ~!」(ア~ア!みたいな感じ)くらいのものです。

これが日本だったら、大変ですよね。 数分遅れても、ダイヤの乱れで大騒ぎになるし、ましてや、火災!線路を歩かされる!駅をとばされる!なんてことがあったら、大ニュースになりますよね。

ニューヨークはよほどのことが無ければ ニュースで取り上げられることもなし。。そこんとこはアメリカは、のんびりしてるというか、ダイヤの乱れだらけなんで、騒ぐだけ無駄って思ってるのかもしれません。だいたい、ダイヤなんて存在するのか??状態ですし。。

遅れて困るなら、タクシーとかバスとか別の方法見つけて目的地に行けばいいし、そうでなければ、待つ。。ひたすら待つ。。それだけのこと。。そう思っているのです。

遅刻したくないなら、早めに行動すればいい

ニューヨークでは時間どおりってことがあまりないのです。どうしても遅刻できないんだったら、何があっても間に合うように、早め、早めに行動するだけ。

乗り換えるより歩いた方が早かった

私の自宅の最寄の駅からはウォール街で止まる地下鉄は走っていませんでした。 途中で乗り換えることもできましたが、私はワールド・トレード・センターまで1本の地下鉄で行き、 同ビルの1階で朝食のサンドイッチを買い、そこからウォール街までいつも歩いてました。トレード・センターからウォール街のオフィスまでは、徒歩、10分くらいでした。途中で電車を乗り換えるより、自分の足で歩いた方が よほど確実で早かったのです。

ワールド・トレード・センター(世界貿易センター)

毎朝、私はワールド・トレード・センターの駅で降りてました。いつもそこでホッと一息ついていたのです。

早く電車が着きすぎた時は、その中でコーヒー飲んで時間を潰したりしてました。

もしもあのまま2011年9月11日までその生活をしていたら、ちょうどテロがあった8時45分に、私は確実にそこにいたんです。。

幸か不幸か、バブルの崩壊の数年後に私の勤めていた証券会社はなくなってしまいました。トレード・センターが崩壊する前に、私の勤めていた証券会社が消滅してしまったのです。

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