【1】熊本地震、あれから1ヶ月

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「がまだせ」は、熊本の方言で「ガンバレ」

2016年4月14日21時26分、熊本地方で地震が発生しました。短時間に、最大震度7の地震が複数回発生する等、様々な面で「初めて経験するタイプの地震」になりました。

発生直後に比べれば、避難していらっしゃる方も少なくなったと聞きます。しかし、まだ大勢の方が不便な生活をしていらっしゃる様子です。一日も早く元の生活に戻れますよう、お祈りしております。筆者も、微力ながら募金させて頂きました。

(余談にはなりますが)避難所や車中などの不便な場所で宿泊・生活されている方は、以下の記事を読んで頂きたいと思います。
地震発生後に書いた、エコノミークラス症候群に関する記事です。参考になると思います。

なお、ネットを閲覧していると、「今後の見通しについて政府がどう考えているか?」に関し、以下の記事を見つけました。
やはり、今までの常識では考えられない地震だったからなのか、相当警戒している模様です。

政府の地震調査委員会は13日、今後も最低1カ月程度は熊本県熊本・阿蘇地方で最大震度6弱程度、大分県中部は同5強程度の余震が発生する恐れがあり、引き続き十分注意が必要との評価をまとめた。

出典 http://www.jiji.com

2016/05/13 時事通信より

【2】日本の何処にでも起きる地震

今回の地震の特徴として、「ノーマークの地域・地震の心配をしていない地域に発生した」「短時間に、強烈な揺れが相次いで発生した」「本震に劣らない激しさと、尋常ではない回数の余震が、今なお続いている」という事が挙げられます。

どれも注目すべき点ですが、この記事で問題にしたいのは最初の項目です。「なぜ熊本はノーマークだったのか?」について調べていると、以下の記事を見つけました。

 熊本県を中心に続く地震で、震源域が連鎖するように広がった異例の展開を説明する専門家の分析が相次いでいる。全地球測位システム(GPS)の解析では、九州地方でひずみが蓄積しやすい帯状の地域と今回の震源域が一致。被害が大きい建物の周辺には、未知の活断層が見つかった。過去の内陸直下型地震とは違い、観測史上初めて震度7が連発するなど想定外の現象の解明を急ぐ。

出典 http://www.nikkei.com

2016/4/25 日本経済新聞より。強調朱は筆者によるもの

なぜノーマークだったか?という問いに対し、「調べたけど、断層が見つけきれていなかった」という答えが返ってきました。
つまり、「他の地域でも、まだ見つかっていない断層がある」と考えた方が良い事になります。

日本は地震大国です。どこで大きな地震が起きても、全く変ではありません。今回の熊本地震は、その事を再認識させてくれました。

そうなると、前もって備えておかなければなりません。非常袋などの準備や避難場所の確認など、直ぐに出来る事はあります。しかし、時間や費用をかけないと無理な事もあります。
その中に、「家屋が、どこまで地震に耐えられるか?」「耐震性についての問題」があります。

【3】ポイントは、1981年

この記事では「個人所有の普通住宅」を念頭に置いて、話を進めていきます。

個人所有を目的としたものであっても、建築時には役所に許可を貰わなければなりません。内容がいい加減な建築物だと、何かあった時に簡単に倒壊し、周囲に被害を出すかもしれないからです。

その許可基準が大きく変わったのは、1981年(昭和56年)です。

 建築基準法施行令が昭和55年に改正され、耐震基準が大きく改められ昭和56年6月1日以降着工した建築物に適用されています。改正以前の旧耐震基準では、震度5強程度の中規模地震(※1)に対してほとんど損傷しないことを検証し、震度6~7程度の大規模地震(※2)に対して倒壊しないということは検証していませんでしたが、新耐震基準では震度6強~7程度の大規模地震に対しても、ある程度の被害は許容するものの、倒壊(崩壊)して人命に危害を及ぼすことのない程度の性能を有することを検証することになりました。
 ※1 中規模地震:まれ(数十年に一度)に発生する地震で、気象庁震度階の震度5強程度を想定。
 ※2 大規模地震:極めてまれ(数百年に一度程度)に発生する地震で、気象庁震度階の震度6強~7程度を想定。

出典 http://www.ur-net.go.jp

UR都市機構HPより。強調朱は筆者によるもの。

上記内容を、筆者なりに噛み砕いて表記すると

(1)旧基準では、震度5強程度に耐えられる設計ならば、建築OKだった。
(2)その基準が改められたのは、1981年6月。新基準では、震度6強~7の烈震・激震が発生しても、ある程度は耐えられる設計でないと「建築NG」になった。

という事です。要は「より丈夫な設計をしないと、建築できない基準にしました」とのこと。

建物を建築するには、ある程度の時間がかかりますので、「1981年6月1日以降に、建築完了」となっていても、「役所に許可を貰ったのは、それより前」という事があります。そうなると、新基準を満たしていない恐れがありますので、注意が必要です。

【4】現在の家は、どうやって判断するのか?

新規に住宅を購入する場合は、耐震性の確認・検証の機会があるでしょう。しかし、住宅を購入する予定の無い方は、なかなか機会に恵まれません。「今住んでいる家はどうだろう?」と不安に思うでしょう。

住宅の耐震性は、「耐震診断」を行う事で判断できます。この診断は、最終的には専門家さんにお願いする事になります。が、ある程度の判断が自分で出来る「耐震の問診表」を掲載しているサイトがあります。

また、「診断には、どれくらいの料金がかかるか?」について気にされる方も多いと思います。
これは、建物の状況や地域、業者の価格設定などで変動するので、確たる額を記載できません。耐震診断を行う専門家さんや業者さんと相談してみて下さい。

一例として、「一般財団法人 日本耐震診断協会」が発表している参考値を、下記に引用します。

木造住宅の耐震診断料金は、規模にもよりますが概ね20万円~50万円です。
(但し東京・大阪近郊で図面が有る場合の通常料金)です。

出典 http://www.taishin-jsda.jp

「どこに相談すればいいの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。知り合いに信頼できる業者さんがいれば、先ずそこに相談するのも手です。が、一般的には「役所等に相談窓口がある事が多い」ので、そこに行ってみてはどうでしょうか。

地域や状況によっては、診断に補助金が出て、5000円程度で済む場合もある様子です。詳細は、以下リンク先にて。

【5】詐欺には注意!

耐震性に用心するのは良い事ですが、こういう問題には、必ず詐欺師の影が付きまといます。
家をこれから買う人も、今住んでいる家を耐震強化しようかと考えている方も、怪しい話には十分注意して下さい。
一例として、以下の文章を引用します。

ご注意ください!耐震診断等に係る注意喚起について

・「『国土交通省の依頼を受けて耐震診断を行っている。』、『住宅の耐震診断が耐震改修促進法によって義務付けられている。』等と言われたが、どうすればよいのか?」といったお問い合わせが寄せられています。
・当省では現在、直接、個別の住宅・建築物に対する耐震診断・改修を行っていません。
・なお、住宅・建築物の耐震化を進めることは、生命・財産を守るために重要なことですので、住宅・建築物の所在地の都道府県や市区町村等にご相談のうえ、必要な耐震診断・改修をされることをお勧めします。

出典 http://www.mlit.go.jp

国土交通省HPより。

世の中の業者が、全て詐欺というわけではありません。きちんと仕事をしてくれる業者さんが殆どだと思います。
が、詐欺業者がいることも事実。話を鵜呑みにする前に、以下の項目をチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、怪しさが増します。

●こちらから頼んだ覚えも無いのに、診断を行おうとする。若しくは「すでに行った」と言って、契約を迫る。
●「国土交通省から、診断を頼まれました」と言う。(上記引用にある通り、国交省はそんな事していない)

●「法律によって、診断が義務になっています」と言う。しかし、どの法律が根拠になっているかは、曖昧な返答をするか、嘘を言う。

●とにかく契約を急がせる。考える時間を与えず、契約させようとする。
●家族や友人など、周囲に相談させない様に仕向けてくる。

●パンフレットや契約内容の説明書など、資料を渡さない。
●悪質なところは、脅迫まがいの事まで行う。

上記の様な業者であれば、お世辞にも良心的な業者とは言えません。役所の担当部署・各地の消費者センター・場合によっては警察に対し、通報・相談する事をお勧めします。

【6】まとめ

「いつ建てられたのか」について注意する事は、とても大事です。ただ、それだけでは十分とは言えません。現在の状況について、別の角度からも光を当てる事が大事です。

例えば、昭和56年以降の新基準で建設されたものでも、時間が経てばいろいろと劣化します。その劣化に関し、適切な処置が取られているか?について、確認する事が必要です。

「見た目の劣化具合」「リフォームしているのであれば、内容の確認」「シロアリの防除などは出来ているか」など、確認する箇所は沢山あります。

家は大きな買い物です。「生活空間として、満足・納得できる」という形にするのは勿論ですが、安全に気を配り、災害時に危険を少しでも減らす様に用心したいものです。

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