潔癖症が流行っているけど

それで潔癖症だと思っていたら大間違いである。

最近、にわかに世間でも けっこう流行している『 潔癖症 』。

今日のお昼に録画しておいたテレビのバラエティ番組でも、潔癖症のタレントや一般人が何人も出演して、自分が いかに潔癖症なのかをアピールしながら 面白おかしくトークしている特集を観たが、それを観て、まだまだみんな不潔なものに対する認識の甘い、本当の意味での 真の潔癖症にはなれないような、エセ潔癖症や潔癖症もどき、更には ビジネス潔癖症等の、偽者の潔癖症だらけだと感じざるをえない。

現代流行している 潔癖症のアピール・ポイントで、一番分かりやすいのが、『 他人の触った、汚い電車のつり革やドアノブなどに触ったり、つかまることが出来ない 』とか、『 外食する時には必ず、マイ箸やマイスプーンを持参していて、お店にあるお箸やスプーンとかフォークやナイフは使いません 』などという、いかに自分が神経質で どれほど潔癖症なのかを、得意げにアピールしているのをよく見かけるが、その程度の潔癖症状では、まだまだ入門したての初級者である。

私の家系などは 先祖代々続く、いわば『 潔癖症の家元 』と言っても良いくらいの家柄で、私の祖母も母も、その兄弟達も、全員が なうての潔癖症の上級者揃いである。

私の代からは、母親からの一子相伝の 究極の潔癖症の秘奥義を伝授され、現在は私だけが、代々受け継がれてきた潔癖症の家系の、唯一残った真の潔癖症の継承者である。

本来、真の潔癖症 秘奥義伝承者としては、その存在も その達人であることすら、決して一般人などには 絶対に気付かれてはいけない、闇の世界の継承者なのであるが、現代に氾濫する、恥ずかしげも無く簡単に、何の誇りも持たずに ヘラヘラと潔癖症を名乗る、秘伝も習得せずに 実力も兼ね備えていない、偽者の潔癖症を名乗る不届き者達が、大量に増殖している状況なので、已むおえず、真の潔癖症継承者としての身元を明かした次第なのである。




他人に悟られずに、かつ、汚れに対して無駄な抵抗はしない

そもそも、潔癖症を自認し、自ら名乗りたいのであれば、外出先のどこにいたとしても、決して他人から潔癖症だということを疑われたり、ましてその継承者であるという事実を見破られるようなことがあってはならない。

電車やバスに乗っていても、冬のインフルエンザや風邪が流行している時期でもなく、まして花粉症の季節でもないにもかかわらず、これからのうだるような暑い日にまで、マスクと伊達メガネをかけて 帽子を深く被り 手袋を嵌めていたりすれば、間違いなく自ら潔癖症だということを周りの人間達にバラしているようなものである。

だから、あくまでも外界は、ホコリとバイ菌とウイルスが大量に空気中に漂い、それに触れる物全てが、他人の皮脂や大腸菌などの汚れに汚染され、菌に侵された別世界にいるとの認識を持っていなければならないし、くれぐれもその場で自分の身体にそれらの汚れが襲って来るのに対して、無駄な抵抗をしてはいけない。

したがって外界に降臨している間は、ただ無心に一般人との違いをひた隠し、有り余るオーラを封じ込めて、ただひたすら耐え忍んでいなければならないのである。

全て洗い流し、消毒して清める

ならば外界で行動する時には、どういう意識で過ごせば良いのかというと、着用している全ての服や履き物はもちろん、自分の皮膚も髪の毛も、更には汗も皮脂も、全ては汚れや菌を寄せ付けない為の、防護服だと割り切ることが第一の修行の行きつく奥義なのである。

それらの外の世界で着用していた 全ての防護服は、家に帰りつくと同時に、全て脱ぎ捨て、即座に浴室のシャワーで体の隅々まで洗い流し、腕時計やスマホはもちろん、家やクルマのカギも 財布やパスケースも、バッグも指輪もブレスレットもネックレスも、毎回すべてを洗い流すか、洗えない物なら、除菌アルコール・ウェットティッシュでまんべんなく外側に露出した部分を消毒する必要がある。

身体の各部の洗い方も、念入りに

家に無事に帰りついたら、玄関の内側に置いてある空気清浄器をONにして、マイナスイオンの機能を使い、その場で着ていた外出用の服を全て脱ぎ捨てる。

服を脱ぎ捨てた、その時に出たホコリが、部屋の中に侵入して漂わないようにするために、換気扇も、もちろんONにしよう。
裸で玄関からリビングを抜け、バスルームまでの床には当然、使い捨てられる素材の敷物を出掛ける前に、事前に敷いておかなければならないのは、プロとしての潔癖症なら、分かり切っている常識である。( なければ新聞紙をまんべんなく敷き詰めても良い )

そして、全身裸のまま、バスタブにお湯を溜めながら、シャワーで体を洗うのである。
もちろん、シャワーの持ち手も、蛇口のハンドル部分も、身体を洗うのと同じように、石鹸かボディーソープで、綺麗に洗うことは当然である。

言い忘れたが、シャワーを浴びる前に、うがい薬で念入りにうがいをして、鼻も入念にかみ終わっておく必要がある。( シャワールームにうがい薬とティッシュを常備しておいてもいいが )

あとは髪の毛も身体全体も、どこも忘れることなく、洗い流すだけである。
ここでアマチュアの潔癖症の人間は、身体と髪を洗って安心してしまうが、プロの潔癖症の伝承者は、目玉ももちろん、耳の中も、鼻の奥も全ての穴の中も、シャワーと石鹸の泡で洗浄するのがプロとしての技なのである。

仕上げと、外界と家の中での心得

身体の全てを入念に洗い終わったら、後は綺麗に洗濯しておいたバスタオルで体を拭いて、ドライヤーで髪を乾かし、耳の中の水分をめん棒で拭き取るだけである。

外で使うだけの財布や小銭入れ、バッグや鍵などは、玄関内に置いておいて、また次回外出する時に、そのまま使うことも出来るが、家の中でも使う必要のあるスマホや、もしかしたら腕時計、ネックレスや指輪なども家の中でも身につけておきたいのなら、シャワーを浴びる前に、事前に洗浄・消毒しておいた方が二度手間にならないので、それも忘れず処理しておくことをお勧めする。

もしお金に余裕があるのなら、家の中で使う用の指輪やブレスレッド、タブレットやスマホも、外出時専用のアクセサリーと、外で使う専用のスマホやタブレットを持っていれば、いちいち裸のまま玄関先で消毒作業に追われることも無いし、洗浄作業の手間も無くなる。

あとは、友人もいっさい家に入れず、携帯して外で使っていた一切の持ち物に、家の中では触れなければいいのである。

まだまだ、外出している間の潔癖症を維持する為の秘策や奥義も多々あるが、すべて明かしてしまったのでは、一子相伝の秘伝の奥義の、その奥深い秘密を保てないばかりか、潔癖症の人間の一般常識になってしまいかねないので、これ以上は他言出来ないが、我こそは潔癖症の一子相伝の秘奥義伝承者として、名乗り上げたい者がいるなら、弟子にしてやることも検討しないでもない。

まぁ、厳しい掟と耐え難いような修行の日々を、乗り切る確かな自信があるのなら、一度認定試験を執り行っても良いかと、現在は思案中である。
もし希望者が有れば、潔癖症初級認定試験の概要と、修行のパンフレットを送ることも考えているので、希望する者は楽しみにしていてほしい。

同じ志を持つ潔癖症の伝承者同志として、またいつか再会する日を楽しみにしている。

では、その日まで、サラバじゃっ!

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