生まれてまだ5ヶ月の我が子を先に見送らなければならない親の気持ちというのは、想像を絶するほどの悲しみや痛みでしょう。生まれて4か月目に脳卒中と診断された女児が「助かる見込みはない」と医師に告げられ、生命維持装置を外すことを決心した両親。

ところが、飼い犬のバセットハウンド2匹が女児の傍を離れたがらず、ぴったりと寄り添う姿に多くの人が涙を誘われました。

8歳の愛犬が状況を察したかのように動かない

出典 https://www.facebook.com

ベットに横たわるのは、生後5ヶ月のノラ・ホールちゃん。そしてその横に寄り添うのは8歳になるバセットハウンド。ホールさん一家は2匹のバセットハウンドを飼っており、ノラちゃんが生まれてからはまるで親友のようにノラちゃんの傍にいつもいたと言います。

そして今回も病院側の計らいで特別に傍にいることを許された二匹の犬。それは、ノラちゃんがもう助かる見込みがないことを意味していました。残り少ない時間を仲良しの愛犬と少しでも過ごさせてあげたいという病院側の好意でもあったのです。

脳卒中により脳の両側の神経組織が破壊

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ノラちゃんは生後4か月目で脳卒中を患いました。脳卒中は小児の死因10位にランクインされており、死亡率は3%~20%といわれています。ノラちゃんの場合、脳卒中が頭の両側で起こったために脳内の神経が全て破壊し、脳が委縮してしまうという事態に。

そのため深刻な脳障がいを負ってしまったのです。自分で呼吸することが不可能になり、生命維持装置をつけたものの治療するための投薬もできない状態に。血管の幅が極端に狭くなってしまったために薬を注入できないというのが理由でした。

なす術もなく幼い体では病に打ち勝つことができないとわかった病院側は、ノラちゃんの両親であるメアリーさんとジョンさんに生命維持装置を外すことを提案しました。これが両親にとってどれだけ辛いことか…。

シカゴ、ボストン、ヒューストンなどあらゆる専門の小児科医を訪ねた夫妻。できることを全てトライし、何とかして最愛の我が子の小さな命を救いたいという両親の祈りは、それでも届くことはありませんでした。苦渋の決断のもと、生命維持装置を外すことを決心した両親。

脳に深刻な障がいを負ったと同時に、体内の臓器がほとんど機能していない状態となったノラちゃん。病院側は「このまま生命維持装置をつけていても、また新たな脳卒中が起こるか、心臓麻痺が起こることになるだけ」と両親に告げたのです。

バセットハウンドの二匹がまるで親友を逝かせたくないと願うかのようにノラちゃんの傍を離れない数日が続いていると両親はメッセージを綴り、ノラちゃんに寄り添う両親や飼い犬の写真がFacebookに投稿されると、多くのユーザーから祈りのメッセージが届けられたそうです。

「自分たちの世界は暗闇に閉ざされてしまった」と綴るノラちゃんの両親のメッセージを涙無しで読むことはできません。でも「たとえ短い間でも、娘が笑ったり手をしゃぶったりする仕草を見て、少しでも成長していく過程を感じることができて幸せだった」という両親。

「5ヶ月しかこの世に存在することはできなかったけれど、ノラの親になることができて僕たちは幸せだった。絶対に忘れないよ。いつもいつも愛しているよ。」

可愛い子供の子育てをこれから楽しみにして生きて行くはずだったノラちゃんの両親の心の痛みは計り知れません。Facebookに投稿されたメッセージには月曜日には生命維持装置を外してノラちゃんを楽にさせてあげたいとも。

今、もうノラちゃんは旅立ってしまいました。何かを感じたような様子だったという二匹の飼い犬たち。ノラちゃんが旅立った今、両親だけでなくきっと飼い犬も寂しい思いをしていることでしょう。

思っているよりも起こる小児の脳卒中

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脳卒中は誰にでも起こり得る病気。アメリカの調査でも思っているよりも小児に発症する確率は高いと言われています。大人の症状と異なる場合もあり、また原因が多岐に渡るため報告書というのは他の病気と比べて少ないそうですが生後30日からでも起こる可能性があるそうです。

とはいえ、そのような病気がまさか我が子にふりかかってくるとはどの親も信じ難いことでしょう。一人の親として、今回ノラちゃんの両親が受け止めなければいけなかった辛さを察するとやりきれません。

あなたのすぐ傍にある「奇跡」を大切にしてください

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ノラちゃんの両親がFacebookに宛てたメッセージで心に響いた言葉があります。「僕たちは奇跡が起こるのをずっとずっと祈っていた。でも、奇跡はいつも僕たちの傍にあったんだ。ノラが、ノラという僕たちの子供が奇跡そのものだったんだ。」

私たちは、愛する子供に何かあると親として奇跡が起こることを祈ります。でもノラちゃんの両親が言うように、生まれて来た小さな命がまさに奇跡そのものなのです。普段から私たちがいかに大切な奇跡に囲まれているかを、今一度見つめ直すきっかけを与えてくれた言葉が心に深く響きます。

Facebookにはノラちゃんを最期までサポートし続けた愛犬のことや多くの人から祈りのメッセージへの感謝の言葉が綴られておりユーザーの涙を誘いました。悲しくも小さな光はこの世から旅立ってしまいましたが、これからはノラちゃんは、天国でずっと両親を見守っているでしょう。ノラちゃんが安らかに眠りにつけることを願ってやみません。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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