想像されていたことが熊本で露見

手帳を持っていても理解が得られにくい<発達障害>

発達障害者が災害時に困る3つの問題と<本当の理由>

今回の熊本地震で問題となっているのは発達障害を抱える人たちが、避難所に入れない、支援物資を受け取れないなどのトラブル。それを紹介するニュースを目にした発達障害者の関係者は<やっぱり…>と思う人が少なくないようだ。

発達障害…自閉症という名前はとにかく誤解を生みやすい。
そして災害時には次のような3つの問題が起こるのである。

1.障害を表す言葉の誤解で理解が得られにくい

発達障害(主に自閉症が多い)は、後天性の物ではなく先天性の脳機能障害である。

ところが発達障害という名前は「発達の途中で問題が起こった人」…つまり親がしつけていない、親の育て方に問題が有るなどの理由で精神的な問題が起きていると考える人が少なくない。

自閉症も同じである。環境要因による「引きこもり」と勘違いされている。すると、親の「自業自得」感が高まって災害の際も周囲から冷たい目線が突き刺さる。

2.症状が千差万別で個別対応が必要だが、緊急時は人手不足

発達障害は症状がそれぞれ違う。例えば発達障害の人には音に敏感な人が多く、ザワザワした避難所はまるで「いつも隣にラジオとテレビと携帯の呼び出し音が同時に大音量で聞こえてくるような騒がしさ」だと感じる人もいる。

一方で全く音に反応しない、自分が呼ばれていることにすら気付かないという症状の人もいる。同じ障害者手帳を持っていたとしても、必要な支援はバラバラである。手が回らない緊急時には、後回しにされやすいのである

3.見た目で障害者だとわからないためトラブルが起きやすい

自分がお腹を空かせている時に、列に並ばず支援物資を受け取っている人がいたら誰しも「ずるい!並ばないなんて」と思うだろう。

発達障害の人は長時間並ぶことが苦手な人が多い。苦手だけなら我慢しろ、と思うかもしれないが並んでいるストレスで「パニック」を起こして暴れたり大声を出したり脱走したりする。健常者はいくら苦手でも、そうはならないはずだ。その違いこそ「障害」なのだ。

ところが、見た目は普通。限界が起きるまではなんら普通の人と変わらない。そのため「並んでください」と言われてしまうのである。

今後において<緊急時の発達障害者が支援を得るには>

3つの問題から見える「発達障害者が災害時に困る本当の理由」は <周囲の人の理解が得られにくい>という言葉に尽きる。

災害時にそういった「目に見えない障害」を理解してもらうには、日頃からの啓蒙が一番大事である。ところが政治家などの要人でも「発達障害はしつけのせい」などと勘違いしている人が多いので理解が広がらない。

災害時には「目に見えない障害者の理解を求めるハンドブック」などの配布が必要ではなかろうか。

同時に発達障害者の親・関係者は備蓄を整える、福祉避難所の位置の確認する(実際に今回の熊本地震では機能できていない施設が多いようだが)など、自衛策も整えていく必要があるだろう。

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