熊本・大分などの九州を襲った地震は、今もなお余震を繰り返し、多くの人びとの日常を脅かしています。
避難所生活の続く中、障がいのある人たちはどのような日々を送っているのでしょうか。

阪神・淡路大震災、東日本大震災の時に伝えられた情報と同じように、今回のこの地震でも避難所に入ることができず、危険な自宅や車中泊の日々を送る自閉症児者とその保護者もいるようです。
災害が起こったその時、自閉症を持つ人とその支援者、周囲の人たちは、いったいどのように行動すればいいのでしょうか。

①刺激を減らす。

自閉症の人は変化が苦手です。
非常時に家に帰ることができず、知らない場所で過ごすことを余儀なくされるのは、普通の人であっても大きなストレスです。
自閉症の人にとっても大きな変化ですから、不安定になりパニックを起こすこともあります。
パニック時はなるべく刺激を減らし、何もないところで落ち着くまで待ってみましょう。
非常時には難しいことでしょうが、簡単な間仕切りだけでもかまいません。
本人が落ち着くことのできるプライベートスペースを確保するようにして下さい。

②課題を作る。

単純な作業ができる課題を見つけて下さい。
本人の好きな遊びや作業があるならそれがいいですが、難しい場合は意味の無いものでもかまいません。
繰り返し、繰り返し、簡単な作業をできるようにすると、本人も安心して落ち着きます。

③定期的に健康管理

自分の体調などに鈍感な場合があります。
知らない間に怪我をして悪化することもあります。
健康管理など、周りの誰かが定期的にチェックをして気を付けて下さい。

④見て分かるコミュニケーションを。

耳から聞こえる言葉より、紙に書いた文章や絵の方が理解しやすい場合が多いです。
何かの指示をする時には、言葉で言うだけでなく、見て分かるような指示をしてみて下さい。
また、「○○しないで下さい。」「○○はダメです。」のような否定ではなく「〇〇しましょう。」といった肯定の指示が通りやすいです。

⑤支援者を一度に増やさない。

普段一緒に過ごしている人、もしそれが無理なら、災害前から知っている人が支援してくれるのが一番です。
もし、それも無理なようなら、支援者は一度に増やさずひとりずつ増やして下さい。
知らない多くの人に囲まれると、見分けも難しく混乱する場合があります。

⑥保護者の状態にも気をつけて。

小さなお子さんをお持ちのお母さんも同じですが、自閉症児者の保護者もまた、子どものことを考えて、知らず知らずに自分を犠牲にしがちです。
保護者が潰れてしまうと、それは即支援される側にも影響します。
周囲の人は、どうか保護者がひとときでも休める時間を作ってあげてください。

⑦支援の見落としがないように

避難所に入ったときの混乱が怖くて、車中泊を続ける自閉症児者と保護者もいます。
過去の震災では、炊き出しや支援物資が受け取れない話などもありましたが、支援物資を配布するときには、避難所には入れない被災者も把握して漏れの無いようにしましょう。

その場にいる誰もが大きな災害の被災者である非常時に、理想通りの支援ができないのは当然のことです。
誰もが満足な支援を受けられていない中で、特別の支援を求めるのは難しいことですが、どうか、障がいのある人たちがより過酷な環境に残されることのないように願います。


九州の皆様方に、余震のない穏やかな日常が、1日、1時間でも早く戻りますように。

この記事を書いたユーザー

森晴吾 このユーザーの他の記事を見る

日本のわりと南の方で、ねこと家族とのらりくらり生きています。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • ライフハック
  • 育児
  • 料理
  • 暮らし
  • コラム
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら