そろそろ春本番で、休日に晴れていれば窓を開け放って、吹いてくる風も心地よい季節になってきた。

休日の日中の午前中に、洗濯ものを干し終わって、部屋の掃除も済んでやれやれ、そろそろお昼には何を食べようかと、ゆったりくつろいでのんびりしていると、大体いつも裏の小学生の子供のいる一軒家の方から聞こえてくるのが、練習で吹いているリコーダーの音色である。

春休み、夏休み、それにほぼ毎週の土日の昼間から夜8時頃まで、んずぅーーーーーっとリコーダーを吹き続けているのである。
冬休みにも練習しているみたいだが、寒い季節はお互いの家の窓が閉まっているので、殆どその音は気にならないが、今頃のように窓を開けて風が気持ちのいい、外の気温もちょうどいい季節になると、例の音が聞こえてくるのだ。

かれこれ、今の家に住んで数年になるが、その子供の吹くリコーダーは、いっこうに上達しないのだ。しかも、いつもいつも同じ曲で、聴きたくもないのに長々と聞かされて、挙句の果てに、必ず途中で『 ピョポーッ 』とか『 ピピョーッ 』『 ピピャラーッ 』なんて音程を外してくるから、聞くともなしに無理矢理聞かされているこちらは、いきなりズッコケそうになるわけである。

学校の課題曲なのか、軽音倶楽部か吹奏楽部の練習なのか知らないが、毎年同じような曲を休日ごとに毎回毎回、下手な音を しかも数年間も練習してるにも拘らず、いっこうに上達しないのが不思議でならない。

ピアノでもトランペットでも、エレキギターやベースなどでも、趣味で練習する人も多いと思うが、聞きたくて聴いているのではないこちらとしては、上達しない楽器の音色は、不快な音の迷惑行為そのものでしかない。

年月を重ねる度に、いささかでも上達してくれるのなら、まだ「 オッ、だいぶ上手くなってきたじゃん。」とか「今度はその曲にチャレンジするのね。上手くなったのを聴くのが楽しみ。」とか心で呟いてしまわないでもない。

一向に上達しない音に我慢の限界を超えてイライラしてくると、こちらも対抗してコンポのボリュームを最大限に上げてメタル・ロックの曲をガンガン鳴らしてみるのだが、向こうには一切影響していないようで、それでもずっと絶え間なく ちゃんちゃら平気でリコーダーを吹き続けている。
最終的には、その迷惑な上達しない下手なリコーダーが勝利を収め、こちらは仕方なく渋々ヘッドフォンを耳に掛け、ステレオの音量を上げて、涙を流しながら負けを認めざるを得なくなってしまうのである。

せっかくの気持ちのいい風の吹く季節になると、またあの下手なリコーダーの『 悪魔の音色 』が風に乗ってやってくる、そんな恐怖の日々をずっとこらえ続けなくてはならない。

だからどうか、悪魔の呪いの音色を奏でる忌まわしき小学生よ、お願いだからいい加減に少しは上達しておくれでないかーい。


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