記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
日本では長い間、強い副作用などのイメージがあり、なかなか広まらなかったピルですが、最近になって、ずいぶん普及してきたように思います。欧米に比べると、認可されたのが数十年遅く、日本人女性の多くは「ピルビギナー」といえるかもしれません。そのため、うわさ話や、インターネット上の情報としてピルを飲むと「不妊になる」といった話を見かけることがあります。果たしてこれは事実なのでしょうか?

今回はピルと不妊の関係について、医師に解決していただきました。

ピル=避妊で不妊になることはない!

日本でもピルが普及するようになった理由の1つは、含有するホルモン量が少ない低用量ピルなどが開発されたことがあげられます。使用上の注意さえしっかり守れば、以前懸念されていた血栓症や強い吐き気などもあまり問題となることは少ないようです。それもそのはず、現在の処方される低用量ピルは、女性ホルモンの量が昔もピルのわずか10分の1程度しか含有されていないということです。

また、ピル=不妊というのは、ピルが排卵を調節する作用があることから、出てきた話だと思いますが、医学的に根拠のある説ではなく、むしろ婦人科領域ではピルは生理不順や不妊症の治療の一環として用いられるほどなのです。
もちろん、避妊を目的として長期間ピルを服用していたとしても、それが原因で不妊になるようなことはありません。

そもそもピルってどんな作用があるの?

ピルはむしろ、女性の身体・生殖にとって良いメリットが数多くあります。生殖年齢にある女性の卵巣は、月に1回ずつ排卵を行って、月経が起こっています。この排卵、もちろん女性の身体・生殖にとって必要な、重要な機能なのですが、同時にすぐに妊娠を望まない女性にとっては、排卵によって卵巣の表面に傷を作り、排卵前後に起こる大きなホルモン変化によって心身に大きな影響を与える存在でもあります。

これを、エストロゲンとプロゲステロンという二種類の女性ホルモンを配合したお薬を体外から取り込み、身体を疑似妊娠状態に置くことによって排卵を一時的に止めよるというのがピルです。

コンドームよりも確実な避妊方法!ピルのメリットは?

排卵を一定期間止める、ということによって、不妊の原因になったりすることは考えにくいですから心配は不要です。日本よりはるかにピルを服用することが一般的に普及していて、長期間にわたるデータの蓄積がある諸外国においても、ピルを服用していたことと不妊の関連を示すような根拠は特にないようです。

ピルを服用している間は、排卵をしないので、卵巣は休息をとることが出来、ホルモン変化によって引き起こされる心身の不快な症状を取り除くことが出来る、と考えられます。実際に、避妊以外に月経前緊張症候群(PMS)子宮内膜症の治療など幅広くピルは使用され、非常に高い効果を示しています。

また、意外なところではニキビや、体毛が濃すぎる場合にも使われることがあります。もちろん、避妊効果としても、100%完全に妊娠を防ぐことが出来るわけではありませんが、コンドームなどほかの方法に比較すると非常に高い避妊率を誇ります。

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【医師からのアドバイス】

毎月の月経痛などで苦しんでいる方にとってもピルは素晴らしいお薬ですし、望まない妊娠を防ぎ、将来赤ちゃんが本当にほ欲しくなった時に授かれるように、服用を検討してみてはいかがでしょうか。

(監修:Doctors Me 医師)

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