ここのところ連日、2年間もの長い間、監禁されていた女子中学生のニュースがテレビで報道されています。
その中で、女子中学生が2年間もの間、監禁されていて、逃げるチャンスもあったのに逃げ出さなかった原因は『学習性無力感』によるものだと報道されていました。
知らない人には、この『学習性無力感』がなんなのか分からないと思いますので解説します。

『学習性無力感』ってなに?!

この『学習性無力感』という用語は学習心理学の用語で、心理学の教科書では、学習理論のラット(ねずみ)を使った実験で紹介されています。

学習理論というのは、人や動物はどうやっていろいろなことを学ぶのか、どうやって行動を身につけるのかという理論です。

ラットを使った『学習性無力感』の実験は以下のようなものです。

①ラットを実験箱に入れる。実験箱の床には電流が流れるようになっており、ブザーとともに電流が流れる仕組みになっている。そして一部分だけが電流が流れない安全地帯になっている。

②ブザーとともに電流を流すと、ラットは箱の中を走り回ります。

③そのうち、電流が流れない安全地帯を発見します。

④ブザーが鳴ると電流が流れない安全地帯に逃げ込むようになります。
※ラットは電流から逃げる回避行動を学習したということになります。

⑤今度は、安全地帯のない、床全体に電流が流れる仕組みになっている実験箱にラットを入れます。

⑥ブザーが鳴ると、ラットは先ほどの箱の電流が流れない安全地帯に逃げます。しかし、電流が流れます。

⑦何度か繰り返すうち、先ほどの安全地帯に逃げても無駄だということを学習し、安全地帯を探し始めます。

⑧ブザーが鳴ると安全地帯を探して箱の中を走り回りますが、安全地帯がないことを学習します。

⑨何をしても無駄だということを学習したラットは、ブザーが鳴っても動かなくなり、電流が流れてもじっとしているようになります。

これが『学習性無力感』です。

今回の事件に当てはめてみると?

はじめは逃げようと試みていた女子中学生も、犯人に何度もそれを妨害され、失敗したことによって、何をしても無駄だと思い込んでしまい(学習性無力感)、一人でスーパーに買い物に行ったときにも『学習性無力感』により逃げ出さなかった、ということになります。

※一つの仮説として、心理学者の方がコメントしていた内容を説明しただけですので、これが事件の真実という訳ではありません。

読んでくださった方ありがとうございます。

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