小学生の頃、まるで給食用の先の尖った『 先割れスプーン 』みたいだと担任の先生に言われるほど身体が細くて、しかも毎年風邪をひくと長引いて、長期間学校を休まなければならないような ひ弱な体質だった。

そんなわけで、中学生になってからも、体育の授業にも参加できないような虚弱体質で、当時の保健体育担当の教師に『 俺は体育の授業をさぼる奴は大っ嫌いだ 』とクラスのみんなの前で睨まれながら大声で授業中に罵られたことがある。
別に好き好んでサボっていたわけでもないのに、担任の先生から伝わっていなかったのか、その先公に偏見を持たれていたらしい。

今でこそ、食べ物の好き嫌いはほとんど無いが、当時はそんな か弱い体のせいか、食べ物も少食だったようだ。
当然、給食の時間も全部のおかずを平らげられるような状況ではなく、ほぼ毎日、出された給食を全部食べ終わるまで、教室の掃除時間になってからでも居残りさせられた。

今現在の小学校などでも、給食の居残りをさせているかどうかは知らないが、あれは完全に学校から生徒に対するいじめか体罰、もしくは監禁と呼ぶべき悪しき習慣でしかない。

たしか小学校3年の頃だったか、ある日、いつも通りクラスの掃除の真っ最中の、ホコリがわんさか飛び交っている不衛生な教室の中で、とっくに冷め切って埃だらけの給食のおかずの残骸を、食べきるまで掃除当番の女子達に見張られながら、悲惨な気持ちで居残りさせられていたのだが、とうとう我慢しきれずに『 こんな汚れて腐った豚のえさ状態のおかずなんて、食べられるわけないじゃないか 』と決心して、掃除中の女子達の一瞬の目を盗んで、その『 豚のごっつお (当時小学校の生徒達の間で言われていた、豚しか喰わないような不味い給食の蔑称)』をゴミのポリバケツに投げ捨てて、ランドセルを鷲掴みにしながら一目散に家に逃げ帰ったことがある。

当然、それを見つけた掃除中の女子達は、集団で(たしか7~10人はいたと思う)まさに鬼のような形相をしながら、まるでゾンビのように追いかけてきたのである。

純真で 虚弱体質の当時の私の脳裏には、しっかりとその恐怖心と人間不信が焼きついたのは言うまでもない。
なぜそこまでして、小学校の生徒に無理矢理、給食の居残りをさせるのだろうか?
出来るだけ子供に好き嫌いをさせないようにとの策略ならば、完全に間違った愚策である。

ほとんど好き嫌いの無い現在でも、大嫌いなのが椎茸なのだが、その原因を作ったのも給食の居残りだし、未だに椎茸の出汁をとる時のあの独特の嫌な臭さも、まるで黒い鱗が付いたままの、巨大なナメクジかゲジゲジの切り身のような、およそテレビの罰ゲームに出てくるような、不気味なゲテモノでしかないあの姿は、決して口に入れられるような代物ではない。

今でこそ、栄養バランスを考慮した美味しそうな食材を厳選して、衛生管理も行き届いた学校給食になっているのだろうが、その頃の給食の食材なんて 想像を絶するくらいひどい状況だった。
今思い返せば、当時の私の給食の、アルマイトの食器に盛り付けられた巨大な玉ねぎの塊や、およそ15㎝はある固い長ネギの煮込み、牛肉の巨大な脂身だけの切り身部分も、色白で痩せていて虚弱体質だった私への、クラスの給食当番達の嫌がらせだったことは間違いない。

どんなに年月が経とうとも、あの時に受けた苦痛と屈辱は決して忘れることは無いし、あの仕打ちをした給食当番や、追いかけてきた女子達へも、皆の前で恥をかかせた体育教師に対しても、無理矢理居残りさせる制度を作った先生達にも、この思いは未来永劫 呪いとなって消えることは無いだろう。

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